JR畝傍駅に続いて、旧和歌山銀行橿原支店(旧第六十八銀行八木支店)です。建築年は昭和3(1928)年で、現在は結婚式場として利用されています。
ここの意匠は面白いですね。様式建築がベースであるとは思いますが、様々なアレンジがなされています。付け柱のオーダーは黒い柱頭がイオニア式を角っぽくデザインしたような感じですし、途中の黒い帯もユニークです。オーダー間の半円アーチは大阪の中央公会堂みたいですね。櫛型デザインもリズミカル。飛び出しの浅いベランダ(?)部分の形と細部装飾も印象的です。
ドア回りも全体的に素晴らしいですね。溝の浅い、淡色のスクラッチタイルと石の組み合わせに味わいがあり、外灯もいい感じです。
ここはじっくり見れば見るほど、細部を眺めれば眺めるほど、その素晴らしさや面白さが分かってきますね。
ふと周囲を見上げた先に見えたのが橿原市役所です。最頂部には管制塔のようなものが見えており、市役所としてはユニークだなと思いました。また、近くで見上げると軒の出が深く、なかなか印象的な陰影を描いていました。