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ひろの東本西走!?

読書、音楽、映画、建築、まち歩き、ランニング、山歩き、サッカー、グルメ? など好きなことがいっぱい!

伊藤君子「フォロー・ミー」

2007-04-07 23:55:00 | 映画

Followme1 「フォロー・ミー」(CD:マキシシングル)

久々に買ったCDはジャズで、伊藤君子の「フォロー・ミー」です。図書館で借りた「ジャズスタンダードの名曲徹底解説」に紹介されていたもので、私自身が買ったジャズ・ヴォーカルのCDとしては、中本マリの「Voice(ヴォイス)」に続いて2枚目です。実はこのCDもヤフーオークションでお安くゲットしました。

  1. Follow Me (映画「イノセンス」主題歌) 
  2. River of Crystals (映画「イノセンス」挿入歌) 
  3. A Song for You 
  4. My Favorite Things 
  5. River of Crystals (オリジナルバージョン) 

1曲目のFollow Me は、映画「イノセンス」主題歌だそうで、これはロドリーゴ作曲のアランフェス協奏曲の第二楽章に歌詞(英語)をつけたものです。アランフェス協奏曲(元々はギター協奏曲)の第二楽章は哀愁に満ちたメロディが超有名な曲で、この楽章だけが様々にアレンジされています。イギリス映画「ブラス!」でのソロトランペットを中心とした金管群による合奏も印象的でした。

このCDではアカペラで始まる「Follow Me」。 Follow Me~という静かで透明感のある声が聞こえてきた瞬間のゾクゾク感が最高。その後、楽器の音がかぶさってきますが、ここも実にいい雰囲気です。途中、何となく沖縄民謡的な歌い方・節回しに聞こえたのも面白かったです。

「My Favorite Things」はミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の中の愛すべき小品といった感じの曲です。CMでもよく使われますね。私は聴いたことがないのですが、ジョン・コルトレーンの演奏も超有名らしいです。このCDでもいかにもジャズといったアレンジで、原曲とはかなり感じが異なりますが楽しめました。「A Song for You」(原曲:レオン・ラッセル)も素晴らしかったです。 

  ************************** Amazonより **************************

商品の説明

このCDについて
2004年3月公開の押井守監督のアニメ映画 『イノセンス』 のテーマソング。アレンジは押井監督作品には欠かせない川井憲次が担当。カップリングで同映画の挿入歌でもある 「River Of Crystals」 は坂本美雨が作詞を手がける。

内容(「CDジャーナル」データベースより)
2004年春公開の押井守監督映画『イノセンス』の主題歌に、伊藤君子の「フォロー・ミー」が決定。それを機に、同曲と挿入歌、そしてスタンダード3曲を収録したシングルがリリース。

★カスタマーレビューの中で、77人中75人の人が参考になったという
  r-29さんのレビュー

 あれから何年たったんだ?
 あの頃自分はいくつだったんだ?
 背伸びをしてジャズをかじって、ようやく良さがわかる頃には廃盤になって
 しまっていた「Follow Me (恋のアランフェス)」。
 まさか、サントラで帰ってくるとは思ってもみませんでした。
 ありがとう、鈴木敏夫さん。
 彼女以降、本場で活躍できる本物の歌い手が少しは出てきたとはいえ、
 本物の演奏家を従えながら主役を晴れる人はまだ彼女だけかもしれない……
 「A Song for You」「My Favorite Things」まで揃えられて、はっきりいって
 1200円では安すぎるラインナップです。
 川井憲次(作曲)&坂本美雨(作詞)による「RIVER OF CRYSTALS」も
 なかなか味のある暗めの歌。最小限と思われるトリオの編成がさらに
 伊藤君子の深さと広さを際立たせているように思えるつくり。
 必聴間違いなしの1枚です。

 惜しむらくは、予告は昔の「Follow Me」なのに、映画の中でもこのマキシ
 にも新録の「Follow Me」しか入っていない点でしょうか。版権とかいろいろ
 あるのでしょう。

 こちらはこちらで鳥肌モノの名曲ですけれどね。
 エピックソニーに再販を期待したいところです。


下妻物語(映画)

2007-02-19 23:06:31 | 映画

Shimotsuma1下妻物語(映画・DVD)
★★★★☆:90(~85)点

面白いとの評判は耳にしていましたが、想像を絶する面白さでした。キネマ旬報でも評論家選出・3位、読者選出・4位と非常に高く評価されていたんですね。「フラ・ガール」とはまた全然異なった描き方・タッチの怪作、快作、傑作です。こちらも超オススメ。

【注意:以下、ネタバレあり】

主演の二人(桃子役の深田恭子、イチゴ役の土屋アンナ)がとにもかくにも素晴らしい。特に印象的だったのは、私はそれまで全く知らなかった土屋アンナのヤンキーぶり。美形だけど超ケバメイク&ファッションで、しょっ中ツバを吐き、腹を立てると桃子にも頭突きと跳び蹴りをかます。免許が取れないため原付を転がして突っ張り(これ、笑えます)、妙に感動屋で、時に妙に丁寧で律儀な言葉遣いをする。ちょっとハスキーな声としゃべり方が絶品。突っ張っているけれど根は真面目というか一途で、恋には不器用で、信義に重きを置く古風なところも面白い。

究極の自己チュウというか自分だけの世界を築いていた桃子がイチゴと出会ったことによって、人のために頑張ることを経験し、仲間とつるんでいても心の底からそれを楽しめていなかったであろうイチゴは、桃子と出会ったことによって、それまでの世界から一歩踏み出す勇気を得る。桃子から「イチゴ・・・会いたいよ・・・」というTELを受けたとき、イチゴはどれほど嬉しかったことか。「おー、どこにでも行ってやるぜ!」(細かくは違っていたかも)。私にとっての名シーンです。

嶽本野ばらさんの原作は読んでいませんが、漫画チックな表現・描写も楽しかったです。おじさんである私ですが、十分に”あり”です。

観たあとは元気むくむく間違いなしの、”熱血爆走青春純情物語”としておこう。
さあ、この映画を観て、嫌なことや悲しいこと、日頃のウサを吹っ飛ばしましょう!

**************** Amazonより *******************

茨城県・下妻に住み、ぶりぶりのロリータ・ファッションに身を包んだ少女・桃子(深田恭子)がヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)と出会い、数々の騒動に巻き込まれながらも強力な生き様を貫く、嶽本野ばら原作のハイパーパワフルな乙女たちの純情物語。
「私はマリー・アントワネットの生まれ変わり」という発言をしたフカキョン嬢をTVで見た中島哲也監督がキャスティングしたことで、この映画の成功はほぼ約束されたようなものだ。「ロココ調の18世紀のおフランスに生まれたい」と懇願し、あぜ道をヒラヒラファッションと日傘で、牛のウンコふみながら歩く桃子とフカキョン嬢は一卵性双生児ではないかと思えるほどのハマリ役。その彼女を生かすため、中島監督は全編をコミックタッチで演出。色があふれそうな映像のトーンとハイテンションなキャラクターたちが火に油を注ぎあい、鑑賞後には根拠のない前向きなイケイケ感を噛みしめてしまう傑作。(斉藤守彦)

内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
深田恭子と土屋アンナが共演、劇場ロングランヒットを記録したハイパー青春コメディ。ロリータファッション命の桃子と、ヤンキー娘・イチゴのふたりがひょんなことから出会い、行動を共にすることに…。

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◎参考ブログ:

  びんみんさんの”日常旅行日記”
  そらさんの”日だまりで読書”
  juraさんの”jura'file+++movie”
  


第30回日本アカデミー賞発表

2007-02-16 23:55:00 | 映画

16日、第30回日本アカデミー賞の発表・授賞式があり、「フラガール」が好成績をおさめました。パチパチパチ!

主な結果は、

  最優秀作品賞「フラガール」
  最優秀監督賞=李相日(フラガール)
  最優秀主演男優賞=渡辺謙(明日の記憶)
  最優秀主演女優賞=中谷美紀(嫌われ松子の一生)
  最優秀助演男優賞=笹野高史(武士の一分
  最優秀助演女優賞=蒼井優(フラガール)

今年はキネマ旬報ベスト・テンの結果とほぼ同じでしたね----違いは、キネ旬では、監督賞が根岸吉太郎(雪に願うこと)、助演男優賞は笹野高史と香川照之の同時受賞という2点のみ。
キネ旬は主に映画評論家が選出、アカデミー賞はアカデミー会員(映画づくりに携わる同業者の方々と言って良いのでしょうか)が選出で、両者の結果が大幅に異なることも多々あるのですが、今年は俳優部門を始めとして主要部門が完全に近いくらい一致。私は「明日の記憶」と「嫌われ松子の一生」は観ていないのですが、渡辺謙・中谷美紀の両氏は入魂の演技だったようで順当な受賞と言えるでしょう。最優秀助演女優賞は「フラガール」から富司純子/蒼井優のお二人がエントリーされていたので、票が割れてしまうことを心配していたのですが、蒼井優さんが見事に受賞。よっしゃー!

今回、受賞された方は皆一様に驚きと喜び・感動が入り混じった感じで、スピーチは短めでしたが、気持ちのこもった良いものでした。


フラガール、キネ旬の1位に

2007-01-13 22:26:03 | 映画

Aoiyuu2 以前に感想を書いた映画「フラガール」が伝統あるキネマ旬報ベストテンで日本映画第1位に選出されました。そして、一押し・二押し・三押しの蒼井優さんが見事、助演女優賞を受賞。おめでとう!やったね!パチパチパチパチ!

俳優さんは、このキネマ旬報での受賞が最も嬉しいという人が多いですね。

※写真は、Innolife.net(韓国情報発信基地)より

 <日本映画>
(1)フラガール(2)ゆれる(3)雪に願うこと(4)紙屋悦子の青春(5)武士の一分(6)嫌われ松子の一生(7)博士の愛した数式(8)明日の記憶(9)かもめ食堂(10)カミュなんて知らない

<外国映画>
(1)父親たちの星条旗(2)硫黄島からの手紙 ※以下、省略

武士の一分の5位、博士の愛した数式の7位も嬉しいです。外国映画の1・2位は未だ観ていないのですが、今年はダントツでクリント・イーストウッド監督の年でしたね。米・アカデミー賞も獲るのかな?

また、キネ旬の個人賞では他に、▽助演男優賞=笹野高史(武士の一分、寝ずの番) ※香川照之(ゆれる)と同時受賞 ▽新人女優賞=檀れい(武士の一分) も選出されていました。これも素晴らしいです。

他の映画賞でもフラガール旋風が吹き荒れています。ええこっちゃ、ええこっちゃ。DVDも発売されるそうですし、この映画を観る人が増えてくれたら嬉しいです。でも、映画は本来大スクリーンで観るべきですね。

◎報知映画賞
   作品賞、最優秀助演女優賞(蒼井優)

◎日刊スポーツ映画大賞
   作品賞、主演女優賞(松雪泰子)、
   助演女優賞(富司純子)、新人賞(蒼井優)

◎日本アカデミー賞 ※最優秀賞の発表は2月
   優秀作品賞 フラガール
   優秀監督賞 李 相日(フラガール)
   優秀脚本賞 李 相日・羽原大介(フラガール)
   優秀主演女優賞 松雪泰子(フラガール)
   優秀助演女優賞 富司純子/蒼井 優(フラガール)
   新人俳優賞 蒼井 優/山崎静代(フラガール)

最優秀助演女優賞では票が割れるのが心配・・・。


映画「武士の一分」

2007-01-08 13:33:00 | 映画

Bushino1 映画「武士の一分」
★★★★☆’:85点

山田洋次監督の藤沢周平・時代劇三部作のフィナーレを飾る映画です。正月に実家に帰った際、母や姉たちが観て良かったと聞き、道頓堀の角座へ出かけました。

(「隠し剣 鬼の爪」の感想はこちら)

原作は、剣客小説(短編集)・「隠し剣 秋風抄」に収録されている「盲目剣 谺返し(こだまがえし)」です。以前原作を読んだときは、全9編中4、5番目の出来と評価していました。映画を観てから改めて原作を再読したのですが、映画の方が、より感動的になっていたと思います。特にラストシーンは原作を読んでいない方でもまあ想像できる幕切れなのですが、映画での描き方の方が素直で素晴らしいと思いました。
また、所々に挿入されたクスッと笑えるシーン、つがいの文鳥、妻・加世の襷といった原作にないモチーフなども印象的で、見事な映画化だと思います。

母や姉たちの話では、妻・加世役の檀れい、老中間・徳平役の笹野高史が特に良かったとのことでした。元宝塚・娘役の檀れいさん。中国公演で”楊貴妃の再来”と話題になったそうですが、いやー、綺麗でした。絶世の美女。こんな女優さんがおられたのですね。知りませんでした。

しかし、妻・加世は美しいだけはでなく、働きものです。夫の冗談に笑い、徳平とも心が通いあい、決して楽ではないであろう暮らしの中で夫を助けて精一杯生きています。夫を想う気持ちにあふれたその姿が美しい。また、芯の強さもあります。
そんな彼女が、無責任な親類の勧めもあってやむなくとった行動。夫のためとはいえ、そこから始まる悲劇。夫に言えない隠し事をしている”背徳の美”もありました。

前二作では神戸浩が演じた中間役。この人も絶妙な味わいがあったのですが、徳平役の笹野高史も見事でした。新之丞を幼い頃から知っており、主従の間柄とは言え二人の間にあるユーモア感もいい感じです。果たし合いのシーンでは、自分は何もできないものの鉢巻きを締め、新之丞の勝利を願う気持ちがよく表れていました。

私が最も驚いたのは、悪役・憎まれ役の上司・島田藤弥役を演じた坂東三津五郎です。顔立ち、姿勢、立ち振る舞い、話し方などに上級武士としての貫禄が感じられ、見事でした。さすが歌舞伎役者さんです。悪役なのですが、気品あり。
てっきり緒形拳が色好きの憎まれ役を演じるものとばかり思っていましたが、剣の師匠役とは!

パンフを読んで、今回はこれまでと違って自然描写や風景描写が殆どなかったことに気づきました。確かに、その分、画面にちょっと明るさや伸びやかさが欠けた面はあるかもしれません。

えー、主演の木村拓哉は・・・目の表情などが良かったと思います。殺陣も見事。妻や徳平にかける冗談の言葉なども面白かったです。でも私は脇を固める役者さんの方に惹かれました。桃井かおりや、おなじみの小林稔侍も良かったですし。

参考ブログ(追加):アイリスさんの”To be continued.”
            柚布さんの”まろ茶らいふる”