誰が総裁になるか興味ない 脱派閥政治に徹する総裁か否かに興味


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誰が総裁になるか興味ない 脱派閥政治に徹する総裁か否かに興味

 自民党総裁選は17日に告示し、29日投開票に決まった。27日には新しい総裁が決まる。誰が総裁になるかより総裁が脱派閥の総裁か否かに興味がある。派閥間の駆け引きによって誕生するようなことにはなってほしくない。

 派閥政治が大嫌いだった。派閥政治は政治を堕落させる。派閥政治は政策優先で首相が選ばれるのではないからだ。派閥政治時代は最大派閥のボスが首相を決め、大臣は任命権のある首相ではなく派閥のボスが決めた。派閥時代には任期も決まっていた。首相の任期は2年、大臣は1年だった。派閥政治時代は大臣適齢期というものを設定していた。当選回数が衆議院議員では5回以上、参議院議員で3回以上の議員が適齢期で大臣に任命された。大臣としての能力には関係なく大臣適齢期の議員が次々と大臣になったのである。実力のない派閥のボスにヘーコラする議員が首相になり大臣になった。能力のない首相や大臣だったが日本の政治はそこそこにうまくいったていた。原因は首相や大臣の代わりに政策を担当したのが官僚であったからだ。官僚は無難に政策を作成し無難に実施した。それに旧社会党や共産党には日本の政治を運営する能力がなかった。だから自民党の派閥政治が続いた原因でもある。旧社会党、共産党であればそこそこの政治をすれば与党の座を維持することができたのである。野党の無能さもあって派閥のボスと官僚が政治を取り仕切った派閥政治が続いたのである。
 予算委員会での質疑応答では首相も大臣も官僚が作成した作文を読むだけであった。無能な首相、大臣は官僚の作文を読むだけのお飾りの存在であった。作文を作成した官僚が政策を考え実施していた。派閥政治は政治の中枢を握る官僚の権力を強くしていった。官邸は官僚が支配する世界になっていった。
 菅首相は派閥時代に築かれた官僚支配を打破し、内閣が政治の主導権を握るために内閣の政治に後ろ向きの官僚を官邸から排除していった。その行為を菅独裁だとマスメディアは非難した。菅首相は官僚主導の政治から政治家主導の政治、あるべき政治への変換を目指したのである。

どっぷりと派閥政治につかっていた時に、派閥政治破壊を宣言したのが小泉首相だった。
「自民党をぶっ壊す」
と豪語した小泉首相は派閥政治を打破する政治改革を始めた。小泉首相が最初にやったのが大臣任命だった。派閥のボスが決めるシステムである大臣適齢期制度を止めた。小泉首相が自ら選んで大臣を任命した。画期的だったのは議員ではない大学教授である竹中平蔵氏を経済財政政策担当大臣とIT担当大臣に任命したことだ。大臣になれば拍がつき選挙に有利になる。だから派閥時代の大臣は全員議員から選ぶようにしていた。小泉首相は政治・経済改革を優先して竹中氏を大臣に任命したのである。竹中氏は小泉首相の経済政策のブレーンとなり、日本経済の「聖域なき構造改革」を断行していった。
 小泉首相は自民党に定着していた派閥政治を壊し、首相が主導権を握る政治を実現させていった。しかし、小泉首相が後継者に指名した第一次安倍政権は派閥政治に戻った。安倍政権は短命に終わり、安倍政権に続く自民党政権も派閥政治が続き、国民からそっぽを向かれ民主党政権になった。政治は米国のように二大政党でなければ健全な政治体制にならないと考えていた私は民主党政権の誕生を歓迎した。自民党と民主党の二大政党時代になることを期待したが、残念なことに民主党政権も短命に終わり、再び自民党政権になった。
 再び安倍氏が首相になった。第二次安倍内閣の登場である。第一次内閣のことがあるから全然期待しなかった。ところが第二次安倍内閣は小泉内閣の後継者になっていた。派閥政治を脱却し政治改革中心の内閣になっていた。
驚きと注目が重なったのが安倍政権による0金利政策だった。0金利は銀行の経営を悪化させる。強大な銀行の圧力によって止めるかもしれないと思っていたが、安倍政権は断行した。
安倍政権が0金利を断行したのは日本経済を復興させるためであった。0金利にすることによって円の価値は暴落した。1ドル=80円が120円まで下落した。円の下落によって円高の時に落ちていた輸出が伸びていった。加工貿易の日本は輸出が経済を支えている。輸出が落ちれば日本経済は悪化する。安倍政権の0金利により輸出が伸びて日本経済は復活した。
0金利の効果は輸出復興だけではなかった。国の財政安定にも貢献した。政府は国債を発行して財政をカバーしている。国債は借金であり返済しなければならない。1000兆円以上の国債を抱えている政府は国債利払いや返済に充てる国債費が30兆円を超える。国債の利払いや返済が国家予算を圧迫してきた。しかし、0金利になったので新規国債は利払いしなくていい。利払いがないから日本銀行に国債を売って過去の国債の利払いと返済ができる。日本銀行への返済は余裕があるときにやればいいから、国債が国の財政を圧迫することはなくなった。
国債返済が国の財政の大きな負担となっていたが、0金利を制定することによって政府の国債の金利がゼロになり日本銀行に国債を売れば金利を支払わなくてもよくなった。財政が悪化している時は日本銀行に新しい国債を売って支払えばいい。0金利は国は実質的には返済しなくてもいいシステムになったのである。安倍政権の0金利政策は国の財政の安定化にも貢献した。

 脱派閥政治の小泉・安倍政権は長期政権だった。派閥政治の2年限定政権とは違った。そして、派閥政治の時に疎かにしていた政治・経済改革を実現していった。小泉政権、安倍政権と同じように 菅政権も長期政権であってほしかった。 
これまでの1年間は安倍政権の引継ぎである。2年目から内閣を菅流に改革して本格的な菅政権の政治が展開すると思っていた。しかし、総裁選に出馬しないで菅政権は1年で終わる。支持率の低い菅首相では衆議院選挙は闘えないからだという。菅氏は運が悪いというしかない。もし、総裁選、衆議院選挙が来年だったら確実に総裁選に勝ち、衆議院選挙にも勝っていただろう。わずか数カ月の違いで菅氏は首相を継続することができなくなった。まあ、これが現実だから仕方がないことだ。望むのは次の首相も小泉・安倍・菅が築いてきた脱派閥政治を継承してほしいことだ。
 河野氏なら確実に脱派閥政治をやっていくだろう。しかし、他の政治家が脱派閥政治をやるかどうかは不明だ。つまり、どんな政治家か私は分からない。

岸田文雄前政調会長は総裁選に立候補する公約に「しっかりと国民の皆さんの声を聞く」ことを掲げている。だったら岸田首相であったなら東京五輪を中止していたことになる。なぜなら国民の80%が五輪中止に賛成していたからだ。国民の声を聞くなら五輪は中止することになる。ここが菅首相と岸田氏の違うところである。
日本の政治をどうするかということと 「国民の声を聞く」は本質的に違う。国民は政治の素人である。素人の声を聞くということは政治家としての政策より素人の意見を優先するということである。専門家、マスメディア、医師会も五輪中止を主張した。国民80%が五輪中止に賛成していた。このような状況になれば「国民の声を聞く」岸田氏なら確実に東京五輪を中止していただろう。しかし、菅首相は五輪を開催した。五輪はコロナ感染を拡大しないで無事終了した。菅首相は五輪がコロナ感染拡大しないことを証明したのである。専門家、マスメディア、医師会の間違いを五輪開催することで証明したのである。コロナ感染という医学の世界でありながら菅首相は感染症専門家の間違いを実証したのだ。
菅首相のバックにはクラスター対策班が存在している。対策班のコロナ対策を信頼していた菅首相だったから専門家の間違った主張と対抗できたのだ。
菅首相は官房長官時代からクラスター対策班によるコロナ対策をみてきたから東京五輪がコロナ感染させないことに確信があった。だから開催したのである。政治家に重要なことは信頼できる専門家を見つけ、その専門家の理論を信じることである。国民の声を聞くことではない。国民以上に国のことを知ることである。

派閥政治時代なら大派閥の二階派、麻生派、細田派が主導権争いをし、派閥のボスが首相、大臣を選んでいただろう。しかし、小泉、安倍、菅の非派閥政治によって派閥政治は弱体化している。派閥のボスが首相を決める時代は終わった。総裁選に立候補するのは自分で立候補することを決めているし岸田氏は派閥のボスではあるが岸田派は大派閥ではない。高市早苗元総務大臣は無派閥である。麻生派の河野氏も立候補しようとしているがボスである麻生氏は反対している。ボスの反対にも関わらず河野氏は立候補する。派閥が支配する時代は終わっている。しかし、まだまだ派閥の力は強い。新総理が派閥の圧力に影響される可能性はまだある。新総理は脱派閥の政治家になってほしい。
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