依頼した印刷所に印刷拒否されて「内なる民主主義26」が出版できない

依頼した印刷所に印刷拒否されて「内なる民主主義26」が出版できない

 信じられないことが起こった。5月に出版予定だった「内なる民主主義26」が印刷を依頼した京都の印刷所の巧妙な方法によって印刷拒否されたために、出版予定から一カ月以上過ぎても出版することができない。
 2020年2月に出版した「内なる民主主義22」から京都のこの印刷所に印刷を依頼してきた。「内なる26」で5冊目である。4冊も印刷してき印刷所であるのに今度の内なる26」を印刷拒否してきたのである。考えられないことが起こった。

 沖縄から本土の印刷所に注文するのはネットでできる。本の場合は本文はワードでつくり、ワードをPDFに変換する。表紙はワードではつくれない。私はイラストレーターというソフトを使用して作成している。本の場合、表紙は表と裏に加えてページの厚さである背表紙の長さが加わる。背表紙は紙の種類とページ数によって違う。だから、表と裏と背の長さになる。それに裁断用の3㎜の余白をつくらなければならない。印刷すると端のほうは不揃いになるし、汚れもあったりする。それをなくすために印刷した後に裁断機で右左上下の3㎜をカットするのだ。カットすることを化粧断ちという。イラストレーターはそれができるソフトである。イラストレーターで表紙を作成する前に表紙の大きさを指定する表である。

 

 名前「内なる民主主義26」幅「305.8㎜」高さ「210㎜」を書き込む。天地右左の3㎜はすでにセットしてあるから書き込む必要はない。
 上がイラストレーターの図である。赤い枠内が印刷される箇所だ。赤い枠と表紙の間に白い部分がある。それが断裁用の3㎜の部分である。



 イラストレーターをPDFにしたのが下の図である。表表紙の周囲に白い部分があるのが分かる。それが3㎜の裁断箇所である。灰色部分は印刷されない。PDFを圧縮して印刷所にネットで送る。
 ところが依頼した印刷所から予想していなかった理由で印刷ができないというメールがきた。


ヒジャイ出版 御中
又吉康隆 様

平素は格別のご厚情を賜り誠にありがとうございます。

さて、ご注文商品【PAC26129111 商品名内なる民主主義26】
について、データ修正サービスをお申し込みいただいておりましたが、どうしても弊社にて修正させていただくことが困難な事項が含まれておりました。
下記にご報告申し上げます。
(修正可能な項目がある場合も、併せて詳細をご報告させていただきます。)
ご確認いただけますようお願いいたします。

 ※ご確認事項についてご指示、若しくはデータを再入稿頂き次第受付完了として工程を再進行させていただきます。誠に恐れ入りますが納期に遅れが生じてしまいますので、なるべくお早めのご連絡をいただければ幸いです。

 印刷所が修正てきないことが、ヌリ足しであった。

ヌリ足しを作成頂いたほうが、より綺麗な仕上がりとなります。
★ヌリ足しの作成について★
1)最終仕上がり位置(断裁の位置)より余分に2〜3㎜外に大きく作成してください。この2〜3㎜がトンボ位置にて断裁したときの切り捨て代となります。そうすることで、キレイなフチなしの商品となります。
2)フォトショップデータなど画像データの場合も同じですが、ヌリ足し部分と断裁部分と判断できるようにガイドなどにてご指示いただけるようお願い申し上げます。

 もっともらしい指摘である。しかし、ヌリ足しというのはイラストレーターでいう天、知、左、右の3㎜のことであり、ヌリ足しはすでに存在しているのだ。新たにヌリ足しをすれば6㎜裁断することになる。印刷所のいうヌリ足しはすでにあるのに印刷所はヌリ足しがないというのである。ヌリ足しがあるのにないと指摘されたのは過去に一度もなかったことである。
 印刷所の次のメールでは、ヌリ足し部分を表紙部分と決めつけ、このまま印刷すると表紙には3㎜の白地が残ってしまうと注意した。ということは表紙の左側は裁断をしないということになる。もし新たにヌリ足しを加えればヌリ足し部分が6㎜になるから3㎜裁断すれば3㎜の白地は残る。印刷所の指摘が矛盾しているのである。白を黄色にした表紙をメールで送り、ちゃんとヌリ足し部分があることを指摘しようと思ったが止めた。


 理由は、メールでこの問題をやり取りすれば印刷が遅れてしまう。私はメールでやり取りするのを避ける代わりに、表紙を新しく作り直した。とにもかくにも早く印刷してほしいというのが私の希望である。


 裏表紙は黄色に変え、アートハイクも一杯に広げた。これなら、一目で天、地、右、左には3㎜の白地あることがわかる(灰色部分は印刷しない箇所)。これなら印刷するだろうと思っていた。ところが印刷所はヌリ足しがないと指摘しきた。ここまできたら印刷することを要求するしかない。要求しない限りいつまでも印刷しないかもしれない。私はメールで、

注文で迷惑をかけています。すみません。

結論から先に書きます。
今回送った表紙PDFの印刷をお願いします。
理由は下に書いています。

とメールで印刷することを依頼した。それから、ヌリ足しについては知っているし、ヌリ足しをやっていることもメールに書いた。
 
今まで40冊近く、PDFによるネット注文をしましたが、ヌリ足しをつくるように要求されたのは初めてです。理由が理解できないで戸惑いました。
新たにヌリ足しをすると6㎜の化粧断ち用の白地ができることになります。
それはおかしいと思わざるを得ませんでした。

印刷会社をやっている友人がいるので化粧断ち用に3㎜の白地をつくるのは昔から知っていました。
ですから、3㎜の白地(ヌリ足し)はすでにつくっていました。

と、ヌリ足しについてはすでに知っていたことを書いた。
このメールなら印刷をすると思った。しかし、ヌリ足しを入れていないという理由にならない理由を口実に印刷をしなかった。それが次のメールである。

ヒジャイ出版 御中
又吉康隆 様

平素は格別のご厚情を賜り誠にありがとうございます。
さて、ご注文商品【PAC26129111 商品名内なる民主主義26】について、データ修正サービスをお申し込みいただいておりましたが、どうしても弊社にて修正させていただくことが困難な事項が含まれておりました。
下記にご報告申し上げます。
(修正可能な項目がある場合も、併せて詳細をご報告させていただきます。)
ご確認いただけますようお願いいたします。
ご入稿いただきましたデータは、ヌリ足しがつくられておりませんでした。
このままですと断裁した際、周囲に白いフチが覗いてしまう可能性がございます。
ヌリ足しを作成頂いたほうが、より綺麗な仕上がりとなります。
ご確認のうえ、データ通り進行のご指示、もしくはご修正いただいたデータを、再度ご入稿いただきたく存じます。

私は
「結論から先に書きます。
今回送った表紙PDFの印刷をお願いします。」
と、印刷するように要求した。しかし、印刷所はヌリ足しをして、再度入稿することを要求したのである。出版社が印刷を要請すれば印刷所は印刷しなければならない。印刷した後に白い淵があるとしても、それは出版社の責任であって印刷所の責任ではないからだ。再度入稿を要求しているが、これは実質的な印刷拒否である。印刷所はなんらかの理由があって「内なる民主主義26」の印刷を拒否しているのである。印刷拒否に違いないと確信した私は次のメールを送った。

貴印刷所は一方的に印刷拒否をしました。印刷代金は受け取り、印刷用のPDF版をネットで入手したにも関わらず、理由にならない理由をこじつけて印刷拒否をしたのです。
印刷料金を受け取りながら印刷しないのはお金を巻き上げる詐欺行為です。
「内なる民主主義」は評論、小説、アートハイク等私の持てる全ての情熱を注ぎこんだ私の命ともいうべきものです。私の命をかけた作品を貴印刷所は一方的に印刷拒否しました。印刷代を受け取ったにも関わらず。
私のショックは非常に大きいです。生きがいをへし折られました。
ヒジャイ出版
         又吉康隆
このメールに対して、まだ印刷所から返事はない。もっともらしい理由をつけて印刷拒否のメールを送ってくるのだろうか。なぜ、印刷拒否するのか。その理由が分かりかけてきた。

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