国家の第一は民主主義である。美しさとか品格はまやかしの国家論である。新聞に掲載されている論文を中心に批判する。
品格より民主そして自由
県の矛盾する二つの経済論
![](http://img03.ti-da.net/usr/hijai/%E5%9F%BA%E5%9C%B0%E8%BF%94%E9%82%84%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%8A%B9%E6%9E%9Cb.jpg)
![](http://img03.ti-da.net/usr/hijai/30%E6%96%BD%E8%A8%AD%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E5%8C%96%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E5%A4%A7.jpg)
県議会事務局は、「那覇新都心なみに跡地利用が進んだ場合」を前提にして、嘉手納基地以南の米軍基地が返還された場合、跡地を商業や農業に活用することで得られる経済効果を年間9155億5千万という試算を出し、県内の米軍基地すべてが返還された場合は4兆7191億400万円の経済効果あると試算した。
県は、現時点の県内経済効果で実現可能な経済効果は、全部返還効果の19,4%にとどまるとした。県は、米軍基地が全部返還されると、現在の5倍もの経済効果があると発表したのだ。
県は、この試算を根拠にして、米軍基地を撤去したほうが沖縄の経済は5倍も効果があると断言し、沖縄の経済発展のためにも米軍基地撤去をやるべきだと主張している。
県事務局が参考にしたのは、米軍基地跡地につくった那覇新都心の経済効果である。しかし、那覇新都心の経済は商品販売やマンションなどのサービス業を中心とした産業である。那覇新都心の客が増えるということは他の地域の客が減るということになり、県全体の経済が発展したことにはならない。
県は、泡瀬ゴルフ場跡地にイオンによる大型スーパーの建設が計画され、米軍基地返還跡地には那覇新都心と同じようなサービス業中心の経済地域ができるのが現実となり始めたら、「近隣地域から客流出」の問題を取り上げている。
那覇新都心ができた時に、那覇市の中心地の人口が那覇新都心に流れたであろう。また、那覇新都心以外の地域から多くの客が那覇新都心の店に流れたはずである。県は那覇新都心の経済では、「近隣地域からの客流出」の経済問題を無視したのだ。
県は、「近隣地域からの客流出」の経済問題を無視することによって、「県内の米軍基地すべて返還された場合は4兆7191億400万円の経済効果」の試算ができた。もし、那覇新都心の経済を、「近隣地域からの客流出」の経済論から見れば、「県内の米軍基地すべて返還された場合の経済効果は0」であるのだ。
それどころか米軍基地関連の収入もゼロになるから、5000億円くらいのマイナスになる。現在、基地が縮小されながらも沖縄の経済が伸びているのはさまざな新しいベンチャー企業が増え、本土企業が沖縄に進出しているからだ。
県は、県内の米軍基地が返還された場合の経済論、返還跡地に大型施設の店舗が登場した時の経済論と矛盾する二つの経済理論を発表した。
「県内の米軍基地すべて返還された場合は4兆7191億400万円の経済効果」の試算が正しいならば、「近隣地域から客流出」は起こらないことになる。もし、大型施設の店舗が登場した時に「近隣地域から客流出」が起きるならば、「県内の米軍基地すべて返還された場合は4兆7191億400万円の経済効果」の試算は間違っていることになる。
県は矛盾する二つの経済論を発表した。一年以内に矛盾する経済論を発表した県には呆れるだけだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
![](/images/clear.gif)
« きみが居た・... | 浮かぶ雲・・... » |
コメント |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |