橋下市長、更迭した市幹部6人を現業職員改革に

あえて「火中の栗」求める橋下流? 現業改革チームに前市長の腹心起用


大阪市の橋下徹市長が、主要課題とする市の現業職員改革の実行部隊として特命チームを設置し、メンバーに平松邦夫前市長を中枢で支え、橋下市長の就任直後に更迭された市幹部6人を充てたことが25日、分かった。現業職員の職務実態を把握し、来年3月までに改革案をまとめることが任務となるが、主要テーマである半面、職員側から強い反発が予想される厳しい仕事で、前市長の腹心にあえて「火中のクリ」を拾わせる“橋下流”の意識もうかがえる。
 大阪市の現業職員は、市営交通の乗務員やごみ収集作業員、学校給食調理員など多岐にわたる。職員数は市全体(約3万8千人)の3割超にあたる約1万2千人、人口1万人あたりでは横浜市の3・5倍となる51・4人に達する。一方で、年間10人前後が逮捕されるなど、不祥事の多さも目立っている。
 橋下市長は、民間に比べて高い給与水準も問題視している。交通局によると、地下鉄の運転士など鉄道部門の平均年収は734万円で関西の私鉄5社平均(664万円)より1割高く、バス運転手も同739万円で同業5社(544万円)より3・5割高い。
このため市長は、原則来年4月から、現業職員の給与を民間の同業種並みに削減するよう指示したほか、人員も削減する方針。不祥事の頻発を受け、採用時の口利きの有無などを見極めるため、全職員の採用経緯について調査するよう担当部局に要請した。
 特命チームは、現業職員改革の中軸を担うセクションと位置づけられ、業務実態や職員配置の適正さなどについて調べ、改革案をまとめるのが仕事。職員人材開発センター(阿倍野区)を拠点に、各職場でのヒアリングなどを行う。
 その実行部隊として市長が“白羽の矢”を立てたのが、平松前市長の腹心だった前政策企画室長ら局長級、部長級の幹部計6人。いずれも橋下市長が就任した19日で、待機ポストの総務局付に更迭されていた。
 6人は異動で月約10万円の管理職手当がなくなるなど、事実上の減給状態。その上、現業職員側からの厳しい批判にさらされそうなポストに充てられたことについて、市内部からは「完全に報復人事。やりすぎでは」と同情の声も上がる。
 これに対し、メンバーの1人は「仕事である以上、これまで通りできる限りのことをやるだけ」と前向きな姿勢をみせている。




 なんと、驚いたことに、市の現業職員改革の実行部隊としてメンバーに平松邦夫前市長を中枢で支え、橋下市長の就任直後に更迭された市幹部6人を充てた。6人は平松邦夫前市長が選挙に有利になるように動いた連中である。更迭して干してしまうかと思ったら、なんと、現業職員改革の特命チームに任命した。

 現業職員改革は橋下市長がもっとも重視している改革であし、一番厳しい仕事でもある。改革に失敗したら橋下市長の信用にも影響する。6人を任命したのを市内部からは「完全に報復人事。やりすぎでは」と同情の声も上がっているというが、そうではないと思う。橋下市長が6人を厳しい現業職員改革の特別チームに任命したのは6人の実力を認めているからだ。

 よっぽどの実力者でない限り現業職員改革を実験するのは難しい。平松前市長の腹心だったということはそれだけ実力があったからであるから、実力者を遊ばすなんてもったいないと考える合理主義の橋下市長は6人の実力を発揮させるために現業職員改革の特別チームに任命したのだ。

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