「7つの告発」の百条委が始まった

「7つの告発」の百条委が始まった


 7つの告発文は斎藤知事を反省させて県政を改善するのが目的ではない。斎藤知事を辞職に追い込むのを目的に作り上げたものが7つの告発文である。告発文をマスメデイアが取り上げ斎藤知事を厳しく批判するようになった。政治評論家たちも斎藤知事を批判していった。斎藤知事を庇うマスメディア、評論家はいない。7つの告発文の狙いは的中している。マスメディアも評論家も世間も告発文が真実である信じているのだ。真実を捻じ曲げて真実であるように書いてあるのが7つの告発文である。7つの告発文のようなことは沖縄では昔から日常茶飯事である。左翼が作成した真実を捻じ曲げる主張に自民党も賛成するのが沖縄である。
 辺野古埋め立てがそうである。埋め立てると海が汚染され、サンゴは死滅し、ジュゴンや魚も大浦湾からいなくなるというデマを埋め立て反対派がでっち上げ、それを自民党のリーダーであった翁長氏も信じて、辺野古埋め立て反対で左翼とオール沖縄を結成して県知事になった。辺野古埋め立て反対が県政になり、翁長知事の死後はデニー知事になった。デニー知事辺野古移設反対の政治を続けている。
 左翼の出ちあげに保守の自民党が巻き込まれているのが沖縄なのだ。自民党は左翼と対立していると思っていた。沖縄は自民党と左翼が五分五分であると思っていた。だから、左翼の主張に自民党が賛同するのはないと思っていた。ところが私の考えを覆すことが起こった。2010年に県議会が在沖米軍基地がすべて変換されたら9155億円の経済効果があるとした。その時の知事は自民党の仲井間知事であった。自民党政権の県議会が発表したのである。この経済論を主導したのは左翼である。左翼が作り上げたまやかしの理論に騙された自民党が居ることを知った。それほどまでに左翼に支配されている沖縄であることを知った私は左翼に反論を積極的に書いていった。そして、「沖縄に内なる民主主義はあるか」を出版した。


第一章 琉球処分はなにを処分したか 9
第二章 命どぅ宝とソテツ地獄 31
第三章 県議会事務局の米軍基地全面返還したら9155億5千万円経済効果試算の真っ赤な嘘 65


2010年9月11日、琉球新報に「全基地返還で年9155億円 経済効果2.2倍に」の記事が掲載された 66/県議会事務局が9155億5千万円の試算結果を発表 68/雇用効果は9万4435人 68/那覇新都心の経済効果 69/県議会事務局による駐留軍用地が全て返還された場合における跡地利用等の経済波及及び効果9155億5千万円の根拠 71/超破格な県議会事務局の試算 73/県議会事務局のキャンプハンセンの経済効果試算 77/県議会事務局の嘉手納飛行場・弾薬庫の試算 78/嘉手納基地以北の米軍基地が返還された場合における跡地利用の経済波及効果試算 80/県議会事務局の超破格な試算の原因 83/那覇新都心の人口増加は県人口の増加ではない 83/那覇新都心の経済発展は県経済の発展には貢献しない 85/県経済に貢献する基地経済・貢献しない那覇新都心経済 86/県議会事務局の米軍基地全面返還したら9155億5千万円経済効果試算は真っ赤な嘘である 87


第四章 基地経済と交付金の沖縄経済に占める深刻さ 89   
第五章 普天間飛行場の移設は辺野古しかない 105
第六章 八重山教科書問題はなにが問題だったか 161


 県事務局は米軍から返還された那覇新都心の経済発展を基地返還経済効果として位置付けて、それをすべての米軍基地に適用した。しかし、それは那覇市だから経済効果があるのであって国頭の過疎地では経済効果はない。那覇新都心の事実を巧みに利用したのが「米軍基地全面返還したら9155億5千万円経済効果試算」である。嘘の経済効果に自民党は騙されたのである。沖縄は共産党などの巧妙な嘘の理論に自民党が騙される場所である。


 7つの告発をやったのは兵庫県の職員である。公務員である。公務員の維新の会の政治改革を嫌っている。兵庫県は大阪府の隣である。維新の政治改革を身近に感じているのが兵庫県の公務員たちである。。
維新の会は教育だけでなく役所の仕事もどんどん改革していった。そのために大阪の教員と全労連は大変厳しい状態に追い込まれていった。改革によって大阪労連の政治力は押さえ込まれていった。
大阪労連は維新の会の政治は労働組合に対する破壊攻撃であると宣言し、維新の会と対立していった。全労連の抵抗をはねのけて維新の会の政治改革はどんどん進んだ。
維新の会は組合支部スペースの使用取り消し、職員アンケートの実施、市役所本庁舎に組合事務所を持つ市労連や関係組合への組合事務所使用不許可、団体交渉拒否、チェックオフの廃止、会議室の使用不許可などを実施していった。維新の会の政治改革に抵抗したのが大阪労連である。大阪労連は弁護団を結成し、維新の会と法的にも対抗した。大阪労連だけではなく、全労連が維新の会と敵対した。維新の会と全労連の対立は全国に広がっている。
斎藤知事は兵庫を政治改革して大阪のようにするだろう。そうさせたくないのが公務員たちである。かれらは兵庫が大阪のようになるのを食い止めたい。食い止めるには斎藤知事を辞職に追い込むことである。だから7つの告発をつくったのである。
7つの告発は斎藤知事を辞職に追い込む目的のためのものであり、そのために事実を巧妙に歪曲して作り上げたと念頭に置いたうえで7つの告発を読むし、百条委の証言を読む。
7つの告発の目的は斎藤知事を辞職に追い込むことである。マスメディアも評論家も斎藤知事に辞職することに賛成している。辞職しないことに固執している斎藤知事である。辞職しないことに賛成しているマスメディア、評論家は一人もいない。7つの告発が断然有利な状態である。辺野古移設で辺野古埋め立て反対が70%を超えたころに似ている。百条委が終わるころにはどうなっているか。斎藤知事が辞職しなければならない状態にはなっていないと思うが・・・。






2012/05/22
アメリカ兵がとなりに住んでいた頃
ハスラーミノル


中学生の時の話である。
ミノルさんがアメリカ人を相手にビリアードで連戦連勝しているという噂が比謝の村の子供たちの間に広まった。ミノルさんは私と同じ比謝に住んでいる人で役所に勤めていた。
ビリヤードは米軍と同じようにアメリカからやってきたゲームだ。アメリカ人が得意としているゲームにウチナー人のミノルさんが連戦連勝しているというのは痛快なことであり、私はミノルさんのビリヤードを見たくなった。私一人でビリヤード場に行くのは怖いので友人のシュウエイを誘った。


ビリヤード場は嘉手納ロータリーから西側にある新町通りにあった。ロータリーから新町通りを2,3百メートル進むと十字路があり、十字路を右に曲がると数十メートルのところにビリヤード場はあった。左に曲がると飲み屋街があったが、現在はサンエーがある。
ビリヤード場はセメント瓦屋根の平屋で、出入り口は木製のガラス戸で仕切られていた。中にはビリヤード台が三台並んでいる殺風景の店だった。ガラス戸から中を覗くと奥の台でミノルさんがアメリカ人とビリヤードをやっているのが見えた。私とシュウエイは恐る恐る中に入った。
一台目の台では沖縄の青年たちがビリヤードをやっていて、二台目の台は白人がビリヤードをやっていた。二人はミノルさんたちのビリヤードが気になるらしく、時々手を止めてミノルさんたちのビリヤードを見たりしていた。


ビリヤード場は張りつめた空気が流れていて、張りつめた空気に緊張した私とシュウエイは壁に沿いながらゆっくりと奥のほうに行った。私たちを見たミノルさんはにっこり笑い、「やあ、来たか」と言った。私とシュウエイは黙って頷いた。
白人の対戦相手はミノルさんに負けたので一ドル紙幣をミノルさんに渡した。次にミノルさんと対戦したのは黒人の青年だった。まだ少年の面影が残っていたので、多分十代の青年だったと思う。
大きな目をぎょろつかせ、怖いほど真剣だった。失敗すると「シツト」と言って太ももを叩いて悔しがった。ミノルさんは穏やかで、時々私たちに話しかけたりした。
黒人は怖く感じるほど真剣だったが、腕のほうはそれほどでもなく、ミノルさんに負けた。次は白人がミノルさんの相手をした。


アメリカ人がウチナーンチュに負けるのが悔しくて、絶対に倒してやろうとミノルさんに挑んだのか、それとも強い人間に挑戦して勝ちたいと思うからミノルさんに挑んだのか分からないが、アメリカ人は次々とミノルさんに挑んでいった。ミノルさんに負けたから暴力でミノルさんをやっつけるなんてありえないことだった。


五十年前のアメリカ兵がとなりにいた風景である。




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