歴史的な都民ファーストの勝利を軽視し、自民党大敗に目を奪われている詰まらないジャーナリストたち



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歴史的な都民ファーストの勝利を軽視し、自民党大敗に目を奪われている詰まらないジャーナリストたち
 東京都議選で小池都知事は都民ファーストを立ち上げた。それは小池都知事にとって政治生命を賭けた決断であっただろう。もし都民ファーストが敗北して公明党と合わせても過半数に達しなければ小池都知事への風当たりが強くなり最悪の場合は都知事を失脚させられるだろう。その覚悟がなければ都民ファーストを立ち上げることはできない。
 元東京都知事の石原慎太郎氏は政策集団「青嵐会」を結成したり総裁選にも出たほどの大物政治家である。
青嵐会の後継団体として自由革新同友会も結成した。そして1999年4月、東京都知事選挙に立候補し、並み居る政治家を尻目に圧勝した。石原氏の人気は絶大であり4期も務めた。しかし、石原氏は政党を立ち上げることはしなかった。自民党都連の利権を黙認しながら知事を務めた石原氏であった。石原氏の後を継いだのが猪瀬 直樹氏であったが、彼は都知事を辞めてから「都議会のドン」批判をし始めたが、自分が都知事の時には都議会の問題を解決しようとはしなかった。

 290万票を超える圧倒的な得票数で当選した小池都知事が初登庁した時、都議会自民党の幹部議員らは冷たい態度で迎えた。そして、都議会自民党の川井重勇議長は、小池新知事に苦言を呈した上、握手を拒否した。この様子がテレビを通じて全国に放送された。多くの都民は川井重勇議長の威張り腐った態度を見ただろう。それは自民党都連独裁を象徴的に映した映像であった。一年たっても多くの都民はあの映像を覚えていたはずである。だから川井重勇議長は落選した。落選した川井議長は引退を表明した。都民の脳裏に小池都知事との握手を拒否する奢った川井議長の表情は刻み込まれていたのである。
歴代の知事は自民党都連の奢りを黙認してきた。自民党都連に真っ向から闘いを初めて挑んだのが小池都知事である。それは東京都議会では初めてのことである。歴史に刻まれるほどの画期的なことである。しかし、多くのマスコミや評論家はこのことを軽視している。
 歴史的挑戦に小池知事は勝利した。歴代都知事も民進党、共産党、社民党の三野党も実現できなかったことを小池都知事はやってのけたのである。これは奇跡である。都議会に革命が起こったと言っても過言ではない。ところがマスコミや評論家はこの歴史的なことを軽視して自民党の大敗の原因探しに熱中している。奇跡に気付くことができない鈍感な連中である。

 ジャーナリストの田原総一朗氏は、小池都知事の支持率は山を越えて落ち始め、小池氏の支持率だけが頼みの都民ファーストの勢いも弱まるのではないか、と感じていたという。ところが安倍政権が、考えられないような、わざわざ都民の反発を呼ぶ言動を繰り返したと田原氏は指摘している。
 安倍首相は「1校に限定して特区を認めた中途半端な妥協が、結果として国民的な疑念を招く一因となった」「速やかに全国展開を目指したい。地域に関係なく2校でも3校でも、意欲があれば新設を認める」と強調したが、テレビ朝日「報道ステーション」の取材に応じた日本獣医師会顧問の北村直人氏は、「獣医師会としては、1校に限定してほしい、などとは言っていない」と明言したと述べ、政府が定めた特区の基本方針では、特区での規制緩和について「実施状況の評価に基づき、その成果を全国に広げていく」と定めている。だが、今治の新学部は授業さえ始まっておらず、成果など評価のしようもない。首相自身が基本方針を破るような発言をするとは、どういうことなのか。これでは首相がちゃぶ台をひっくり返したと判断するしかなく、多くの都民は強い反発を覚えると田原氏は述べている。
それが自民党が大敗した理由の一つとしているが、こんな複雑な展開をジャーナリストたちは理解するかもしれないが普通の都民が理解するのは困難だ。こんなことが都議選に影響したと思っている田原氏はジャーナリストと都民の意識の違いを理解していない。
「ビジョンなき都民ファーストを助けた安倍首相の『大失言』」を週刊朝日に発表している田原総一朗氏は、小池氏が率いる都民ファーストは、当然ながらはっきりしたビジョンを示すのだろうと期待していたのだが、残念ながらビジョンらしいものは示されなかった。築地の市場を豊洲に移すかどうかは、とてもビジョンとは言えない。それに移転の問題も曖昧な部分が多すぎるとビジョンがないことを批判している。そして、ビジョンがないことを根拠に都民ファースト支持率は低くなったと推理しているのである。これもまたジャーナリスト田原氏が都民の視点をみることができないことが露わになっている。
都民にとっては都知事になってからの小池都知事の行動と「古い都議会にNO」のスローガンがビジョンでもある。これで十分である。田原氏のいうジャーナリストが好む政党分析のためのビジョンは都民には分かり難いし、結局はジャーナリストの主観による主張を都民はビジョンだと思ってしまう。都民と言っても新聞や本を熱心に読む都民に限られた都民である。多くの都民はテレビニュースなどを見て政党を選ぶだろう。田原氏たちのようなジャーナリストの意見を参考にする都民は少ないだろう。

小池都知事の支持率は田原氏が指摘したように山を越えて落ち始めてはいなかった。だから小池氏の支持率だけが頼みの都民ファーストの勢いも弱まらなかったのである。
民進党を早く離党して都民ファーストの公認になった候補者は全員当選したが、遅く離党して推薦にしかならかった候補者は半数が落選した。早く離党した公認候補は、早い時期から小池知事とのツーショット写真をホームページに載せるなどして準備を進めた。当選したある候補は「小池知事に集会に参加してもらったことで、新しい支援者が集まり、支持が広げられた」と話した。このことからも小池都知事の人気の高さが落ちていないのが分かる。
 ベテランジャーナリスト田原総一郎はジャーナリズムの世界に埋没してしまい。普通の市民の心理を客観的に理解分析する能力を失っているようだ。
 毎日新聞は、もし公明党が自民党と協力していたら12議席増えていたと推測している。都民ファーストは10議席減らしていただろうと述べている。そうすると自民党は35議席になり、都民ファーストは47議席になる。公明党は23議席であるから自公で58議席となり、都民ファーストより議席が上回る。このような状況になっていたらマスコミや評論家は自民党大敗とは言えなかっただろう。
 公明党が自民党と共闘していれば自民党の大敗はなかったし、歴史的奇跡は起こらなかった。都民ファーストの大勝を安倍政権の失態だけのせいにするのは間違っている。
稲田朋美防衛相が都議候補の集会で「ぜひ当選、お願いしたい。防衛省、自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と呼びかけたことも選挙に大きく影響しているように述べているが、稲田朋美防衛相はこの発言については陳謝した。陳謝したのに許さないのは野党であり、ジャーナリストである。多くの都民は許すだろう。

 都民ファーストの勝利について橋本徹氏は、
「今回の都議会議員選挙は、まさに小池さんが気に食わない自民党議員を追い出すため、また小池さんに文句ばっかり言ってくる自民党国会議員を黙らせるための政治決戦だった。自民党からすれば、自民党にたてつく小池さんの首根っこを押さえるための政治決戦。まあこれをきれいな言葉で言えば「古い都議会の総入れ替え」「都議会改革」「知事の暴走を止める」という言葉になるんだけどね」
と都議選の意義を述べて、
「小池さんは首長なので何をするにしても批判の矢面に立つ。僕も小池都政に対しては色々と文句を言ってきた。完全に無責任なコメンテーターとしてね(笑)
 でも政治は結果。そして有権者の判断。僕も含めて自称インテリは口ばっかりで小池さんを批判するだろうけど、小池さんはこの選挙の結果を受けて、ガンガン都政改革、そして日本の改革に突進して欲しい。
 口で批判するのは簡単。しかし行動するのは想像を絶するほど大変。一から政党を作って、既存の政党しかも一強と言われていた自民党とガチンコで対決して自民党を粉砕した。それまで小池さんを敵対視していた自民党メンバーを吹き飛ばした。これぞザ・選挙。
 僕も大阪でやった経験があるから言えるけど、この小池さんの政治的行動は、高く高く評価されなければならない。
 今回、小池さんが都議会を入れ替えることに乗り出し、成功した。自分自慢にもつながってくるけど、こんなこと普通じゃできないこと。小池さんにはこの政治的資源を最大限に活用してもらいたい」
と小池都知事を高く評価している。橋本氏がより正確に都議選を見ている。そして、東京都民については、
「東京都の有権者はこれまで都議会のことなど考えたこともなかっただろう。小池さんが知事に就任してから、連日都政を見聞きするようになった。そこで疑問がどんどん膨らみ、強烈な怒りに変わっていった。これまでの都議会を変えたいという有権者の意思表示が示されたことは当然だろう」
と述べている。大阪府知事、市長を体験した橋本氏はジャーナリストとは選挙のとらえ方が違う。都民の心理も冷静に分析している橋本氏である。
 都民の心理を安倍政権の失態と関係づけて都議選での自民党大敗の責任を安倍政権になすりつけているのがマスコミや評論家である。都議選の本当の問題より安倍政権批判をしたほうが国民に受けると思っているからだろう。本質を見ることができない愚かな連中である。

 小池都知事と都民ファーストは都議選に大勝したからといって喜びに浸るわけにはいかない。むしろ大勝したからこそ、いばらの道が待っている。
 都民ファーストの半数は政治経験のない素人である。素人では色々な失敗やマスコミの話題になるような失態をするだろう。それに政治経験者のほとんどが政権与党の経験はない。議会をうまく運営することができないだろう。
 都民ファーストを待っているのは前途多難の一語である。議院運営に失敗して解散に追い込まれる可能性だってないとは言えない。

 この一年間で分かったことは小池都知事の決断力のなさである。橋本氏は「ブレーンは専門的な判断をする。しかし、決断をするのは政治家である」と繰り返し言ってきた。だから、小池都知事は豊洲移転を決断するべきだと提言したが、その決断を小池都知事は延ばした。延ばした結果移転である。専門家は安全か否かを判断する。専門家が安全と判断したら、都民を安心させるのは政治家の仕事であると橋本氏は強調している。しかし小池都知事は専門家が豊洲は安全と言っても都民を安心させる努力はしなかった。小池都知事には決断力が欠けていると思われる。

 小池都知事と都民ファーストはこれからのいばらの道を踏み越えて進めるかどうかとても心配である。
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