ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

吐く息をゆっくり体の中へー胸式肺呼吸から

2009-04-20 07:13:22 | 逆腹式呼吸
 吐く息をゆっくり吐く、イメージで体の中へ吐く、吐く息だけに意識を集中することにより、私達は生来持っていた機能、眠っていた機能を刺激し、今までとは違った感覚を覚えます。

 息をゆっくり吐きながらイメージをしますと、私達の目には見えませんが、宇宙エネルギーである気が動き、体の中に眠っていた気の通り道(径絡)を刺激し、静かな暗闇の中で座禅を行っていますと、微妙な体の変化を感じさせてくれます。

 ここでは、禅宗でいう臍下丹田を意識した呼吸を行う必要はありません。 禅宗で行う丹田呼吸ー順腹式呼吸は、必ずしも強く経絡を刺激することはなく、むしろ長期間にわたって、少しずつ刺激していくといってもいいかもしれません。

 ゆっくり息を吐くときに、丹田から息をイメージで吐き出しますので、丹田が充実するということは、あまりないというほうがいいのかもしれません。 息を吐き終わるとその反動で、息を丹田に吸うだけですので、丹田が強く刺激を受けることはないのです。

 ここでは普段行ってきた胸式肺呼吸を、ただ息をゆっくり吐くだけ、吐く息を体の中へ吐くだけ、吐く息だけに意識を集中するだけでよいのです。 丹田を意識するのはもう少し後です。 

 息を吸うときには胸が膨らみ、下腹は凹みます。 息を吐くときには胸は元に戻り、下腹ももとに戻ります。 その普段行っている呼吸で、息をゆっくり吐き、イメージで体の中へ吐き、吐く息だけに意識を集中するだけで、胸式肺呼吸は成立し、その呼吸が自然にできるようになれば、禅宗の丹田呼吸の下腹の動きが逆の、逆腹式呼吸が成立していくのです。