就学義務を考える

日本国憲法第26条
すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じてひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

 具体的には、

学校教育法第17条
保護者は、この満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満12歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。
2 保護者は、子が小学校又は特別支援学校の小学部の課程を終了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満15歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。
3 前二項の義務の履行の督促その他これらの義務の履行に関し必要な事項は、政令で定める。

 就学義務は子の保護者に課せられた義務です。この義務を果たさないと、

学校教育法第144条
第17条第1項又は第2項の義務の履行の督促を受け、なお履行しないものは、10万円の罰金に処する

 と云うことになります。また、児童・生徒を使用する者は児童・生徒が義務教育を受けることを妨げてはならないと定められており(学校教育法第20条)、これに違反した場合にも十万円以下の罰金に処せられることになります(学校教育法第145条)。

 子役あるいは小中学生のタレント・アイドルが、学校を休んで所謂芸能活動に勤しんでいることが明るみに出れば、すぐさま大きな批判を浴びることは確実ですがスポーツ選手が国際大会出場のために、音楽家・バレリーナが国際コンクール参加のために学校を休んでも、取り分け大会・コンクールにおいて入賞・優勝となれば「我が国が誇る優秀な若手の活躍」として賞賛されることもまた間違いないでしょう。

 先に児童・生徒を使用する者は児童・生徒が義務教育を受けることを妨げてはならないこととなっていることを書きましたが、ちなみにプロ棋士は個人事業者に当たるので、つまり自発的な事業活動なので学校教育法第20条による活動の制限には該当しないと解釈されるようでが、プロ棋士と云う以上は利益を得るために将棋を指すわけですよね。そう考えると、中学生でもあるプロ棋士が平日に将棋を指しているのは、学校を休んでアルバイトに精を出している中学生と同じではないかと郷秋には思えてなりません。

 スポーツや音楽・舞踊等の分野で活動(大会・コンクール出場)する場合の多くはアマチュアとしてだと思いますがアマチュアであれば、それは得意分野での教育活動ですから、試合やコンクールが平日に行われるとすれば止むを得ず学校を欠席するものであり、それは正当な事由と云えそうです。

 と云う訳で今日の郷秋的結論。
 アマチュアであればスポーツや芸術分野での活動により止むを得ず学校を休むことになっても、一定の範囲内であれば得意分野における教育活動として許容される
 もし「プロ」を名乗るのだとすれば、その活動は報酬を得るための事業・業務・営業活動であるから、そのことを理由に義務教育諸学校を休むことは許されるべきではない

お願い:誤字脱字・ミスタイプがたくさんあることと思います。明日以降修正いたしますが、とりあえずは前後の文脈から判読いただければ幸いです。


 くどくどと書いてしまった今日の一枚は、爽やかに季節の花、紫陽花。

 「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは 6月23日に撮影した写真を5点掲載いたしております。梅雨の晴れ間となった森の様子をどうぞご覧ください。

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