ドクダミ週間(その三・最終回)


 一昨日、昨日、今日と三日続けてご覧いただきました十薬(ドクダミの別名。俳句では十薬と呼ばれることが多い)は、いずれも最近入手した新しいマクロレンズで撮ったものです。マクロレンズとは小さなものを画面いっぱいに接写できるレンズです。具体的には良くある記念切手を画面全体に写し込むことができると云えばお分かりいただけるでしょうか。

 今日ご覧いただく十薬も同じマクロレンズで撮ったものです。花の接写写真のテクニックの一つに「ボケ」があります。撮りたい被写体以外をボカしてメインを目立たせるテクニックですが、その「ボケ」には前ボケと後ろボケ(玉ボケ)の二つがあり、上の写真は前ボケを使ったものです。後ボケはマクロレンズ以外でも比較的簡単に作れますが前ボケを作ってメインの被写体を大きく捉えるのはマクロレンズならではのテクニックです。

 上の写真は決して上出来ではありませんが、マクロレンズを使用して前ボケを作って表現した写真の一例としてご覧ください。ちなみにボケは広角よりも望遠、大絞り(Fの後の数字が大きい)より開放(全く絞らない)あるいは小絞り、小さなイメージセンサーより大きなサイズのイメージセンサーにおいて大きくなります。これらの理由によって、小さなサイズのイメージセンサーで、かつ広角寄り(35mmフルサイズ換算で35mm程度の焦点距離)のレンズを使うスマートフォンのカメラ機能ではボケはほとんど期待できません。

 ボケ表現を使った写真を撮ろうとすると、やはりちゃんとしたカメラと90mm程度の焦点距離のマクロレンズが必要になります。接写のためだけにと思うといささか高価で二の足を踏むかも知れませんがマクロレンズの多くは解像度が高く、90mmと云う焦点距離はポートレイト撮影にも向いていますので、標準ズームレンズの次に買う交換レンズの候補としては最有力と云うことができますね。

 横浜の住宅地に残された里山の四季の移ろいを毎週撮影し掲載している「恩田の森Now」。ただいまは5月21日に撮影した写真を4点掲載いたしております。28日撮影の写真は近々に掲載いたしたいと思いますのでもう暫くお待ちを!
http://blog.goo.ne.jp/ondanomori

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