左利き用カメラ

 通常、カメラは右手の人差し指でシャッターボタンを押すように設計されている。つまり右利きを前提に設計されている。全人口の約10%が左利き(注1)だと言われているが、左利き用のハサミやグローブは存在しても左利き用のカメラ、つまり左手人差し指でシャッターボタンを押すように設計されたカメラは、ほとんどない(注2)。

注1:日本では左利きを余り見かけないように思うが、それは日本においては伝統的に左利きを矯正することが多いためである。その伝統(習慣)が薄れてきた現代においては左利きの方の割合が増えてきているように思える。因みに、ここ1年ほどの郷秋<Gauche>はマウスの操作や食事、自分用のメモなどは左手でこなしており今やすっかり左利き様である。これは右手指が腱鞘炎になったため負担軽減を考えてのことであるが、右脳が活性化され思考が冴え渡るようになった、というようなことはまったくなく、鈍化の一途を辿るばかりである。トホホ。

注2:「ない」と書いてから念の為と思い検索してみたら、あった。だから「ほとんどない」と訂正したが、事故で右手をなくされた方などは左手でシャッターボタンを押せるカメラが無いと確かに不自由だろう。ただ、郷秋<Gauche>はPENTAXの*ist Dを左手で器用に持って写真を撮られている方を見かけたことがある。

 ところがつい最近、どうやら左手で操作するらしいカメラを発見した。もっとも、そのイラストを見つけただけなのであるが。

 郷秋<Gauche>は写真画像処理用にNikon Capture NXとAdobe Photoshop Elements 7を併用しているが、このところPhotoshopの動作が不安定なために再インストールしようとして、そのパッケージの左下に「左利き用のカメラ」があるのを発見したのである。


 どうです、どう見ても「左利き用のカメラ」でしょう。念のため前のバージョン、Photoshop Elements 6のパッケージを確認したところこちらは通常の「右利き用カメラ」である。


 Photoshop Elementsに「左右反転」機能がある事を表現したかったわけではないだろう。左右反転は基本的な機能で、ずっと前のバージョンから備えられているからだ。だとしたら何故?

 考えられる理由は二つだ。一つは左利きデザイナーの悪戯。もう一つはまったくの誤り。フィルムの時代には「裏焼き」と云ってフィルムを裏返しにセットして焼いたために左右が反転した写真が出来てしまうことがあったが、すべてデジタル処理される昨今、そんな誤りは起きようもない。となると残された可能性は「デザイナーの悪戯」と云うことになるだろうか。だとしたら、なかなか洒落ていて郷秋<Gauche>は好きだぞ、こういうの。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )