今年の大河ドラマ「功名が辻」の放送が2回まで終了しました。でも私が大河のことをちっともブログに書かないので、「今年はえりかさん、大河感想を書かないのでは?」
と思われた方、たくさんいらっしゃると思います。
確かに昨年は、「義経」の細かい部分にあまりにものめり込んでしまったため、平安時代の人物紹介や歴史・古典関係の本の紹介がほとんどできませんでした。私は一つのことにのめり込むと他のものが全く見えなくなる性格のようです。
そこで今年の大河ドラマ「功名が辻」の感想は、不定期に思ったことを気ままに書く……という方針で行きたいと思います。2~3週間に1回くらい(ひょっとしたらもっと間隔が開くかも)のペースで「えりかの雑記帳」の方に書いていきます。戦国時代はかなり好きで興味もあるのですが、「義経」の平安末期に比べると手許にある本もずっと少なく、そのため知識もないのでそのくらいがちょうど良いかもしれませんね…。
さて、2回まで見終えた感想は、「今年の大河はかなり面白いかも」です。ただ、気になったことも多少あるのでまずそのあたりから書かせていただきますね。
というのは、私はこのドラマの原作「功名が辻 全4巻 (司馬遼太郎・著 文春文庫)」を12、3年ほど前に読んだことがあるからなのです。そしてこの原作本、とても面白かったです。すっかりストーリーに引き込まれてしまい、気がついたら夜中の2時だった……というときもありました。あまりにも面白かったのでだんなさんにも薦めたところ(彼は戦国時代も好きなので…)すっかり夢中になってしまいました。でもその時は、「将来この小説が大河ドラマになる。」なんて夢にも思いませんでした。
さてその原作本ですが、実は一豊と千代の結婚から物語が始まっています。つまり、ドラマの序盤は脚本家のオリジナルストーリーで展開されるということになります。当然、幼い千代が両親と死に別れ、一豊に命を助けられ、彼の母法秀尼の世話になる。」というストーリーは脚本家のオリジナルだと思います。
そこで気になったのが千代の母についてです。原作では千代の母は一豊と千代の結婚時まで生きているのです。そして2人の結婚後、尼になったという設定になっています。そして「千代は一豊殿に嫁ぎますが、私は御仏に嫁ぎます。」という名せりふを言うのですが…。
でもそんな千代の母をあえて第1回で死なせてしまった理由は、「幼い千代に苦労をさせて物語をドラマチックにする。」というのと、「千代と一豊を最初から絡ませて物語を面白くする。」というねらいが込められているのだと思います。原作との矛盾が生じるのは残念ですが、「これはこれでよいのかな…」という気もします。
もう一つ気になったのは演じている役者さんが高齢だということです。信長も秀吉も当時は20代のはずなのに、演じている役者さんはどう見ても50過ぎですものね…。でもこれは原作でも重視されている秀吉~関ヶ原の時代を見据えてのことだと思います。秀吉の妻ねねもかなり老けていますけれど、彼女は後年、千代のお姉さん的な存在になるので多少年齢が高い女優さんでないと釣り合いがとれなくなります。最初のうちは違和感があるかもしれませんけれど、そのうち慣れてくるかもしれません。
ただ、どうしても最後まで違和感が消えそうもないのがお市と濃姫です。お市は濃姫を「姉上」と呼んでいますけれど、どう見ても濃姫よりお市の方が老けていますよね。しかもお市は30代で亡くなっているのですから、もう少し若い女優を起用した方が絶対に良かったと思います。早く言えば、お市と濃姫が逆になった方が、観ていて違和感がないような気がします。
以上、色々と述べたように気になった点はありましたけれど、最初で書いたようにドラマとしてはとても面白かったです。法秀尼を「かかさま」と呼ぶ千代を観て思わず涙が出てしまいましたし、秀吉とねねのなれそめを観て大笑いもしました。文字通り「笑いあり、涙あり」です。
そして、口では一豊に反発しているけれど、心の中では常に彼のことを思っている千代の心情がとてもうまく描かれていると思いました。千代は一豊と偶然再会し、結婚へと話が進んでいくのでしょうけれど、今後の展開は期待大です。
また、千代の幼友達として第1回にちらっと登場した六兵衛太ですが、彼は後年、千代に諸国の様々な情報を教えるという大変重要な役どころになるのです。(原作ではそうなっていました。)その六兵衛太を千代の幼友達にしたというのは、これからの伏線なのでしょうね。「なるほど、そう来たか!」という感じでした。
そのようなわけで、来週の放送がとても待ち遠しいです。
と思われた方、たくさんいらっしゃると思います。
確かに昨年は、「義経」の細かい部分にあまりにものめり込んでしまったため、平安時代の人物紹介や歴史・古典関係の本の紹介がほとんどできませんでした。私は一つのことにのめり込むと他のものが全く見えなくなる性格のようです。
そこで今年の大河ドラマ「功名が辻」の感想は、不定期に思ったことを気ままに書く……という方針で行きたいと思います。2~3週間に1回くらい(ひょっとしたらもっと間隔が開くかも)のペースで「えりかの雑記帳」の方に書いていきます。戦国時代はかなり好きで興味もあるのですが、「義経」の平安末期に比べると手許にある本もずっと少なく、そのため知識もないのでそのくらいがちょうど良いかもしれませんね…。
さて、2回まで見終えた感想は、「今年の大河はかなり面白いかも」です。ただ、気になったことも多少あるのでまずそのあたりから書かせていただきますね。
というのは、私はこのドラマの原作「功名が辻 全4巻 (司馬遼太郎・著 文春文庫)」を12、3年ほど前に読んだことがあるからなのです。そしてこの原作本、とても面白かったです。すっかりストーリーに引き込まれてしまい、気がついたら夜中の2時だった……というときもありました。あまりにも面白かったのでだんなさんにも薦めたところ(彼は戦国時代も好きなので…)すっかり夢中になってしまいました。でもその時は、「将来この小説が大河ドラマになる。」なんて夢にも思いませんでした。
さてその原作本ですが、実は一豊と千代の結婚から物語が始まっています。つまり、ドラマの序盤は脚本家のオリジナルストーリーで展開されるということになります。当然、幼い千代が両親と死に別れ、一豊に命を助けられ、彼の母法秀尼の世話になる。」というストーリーは脚本家のオリジナルだと思います。
そこで気になったのが千代の母についてです。原作では千代の母は一豊と千代の結婚時まで生きているのです。そして2人の結婚後、尼になったという設定になっています。そして「千代は一豊殿に嫁ぎますが、私は御仏に嫁ぎます。」という名せりふを言うのですが…。
でもそんな千代の母をあえて第1回で死なせてしまった理由は、「幼い千代に苦労をさせて物語をドラマチックにする。」というのと、「千代と一豊を最初から絡ませて物語を面白くする。」というねらいが込められているのだと思います。原作との矛盾が生じるのは残念ですが、「これはこれでよいのかな…」という気もします。
もう一つ気になったのは演じている役者さんが高齢だということです。信長も秀吉も当時は20代のはずなのに、演じている役者さんはどう見ても50過ぎですものね…。でもこれは原作でも重視されている秀吉~関ヶ原の時代を見据えてのことだと思います。秀吉の妻ねねもかなり老けていますけれど、彼女は後年、千代のお姉さん的な存在になるので多少年齢が高い女優さんでないと釣り合いがとれなくなります。最初のうちは違和感があるかもしれませんけれど、そのうち慣れてくるかもしれません。
ただ、どうしても最後まで違和感が消えそうもないのがお市と濃姫です。お市は濃姫を「姉上」と呼んでいますけれど、どう見ても濃姫よりお市の方が老けていますよね。しかもお市は30代で亡くなっているのですから、もう少し若い女優を起用した方が絶対に良かったと思います。早く言えば、お市と濃姫が逆になった方が、観ていて違和感がないような気がします。
以上、色々と述べたように気になった点はありましたけれど、最初で書いたようにドラマとしてはとても面白かったです。法秀尼を「かかさま」と呼ぶ千代を観て思わず涙が出てしまいましたし、秀吉とねねのなれそめを観て大笑いもしました。文字通り「笑いあり、涙あり」です。
そして、口では一豊に反発しているけれど、心の中では常に彼のことを思っている千代の心情がとてもうまく描かれていると思いました。千代は一豊と偶然再会し、結婚へと話が進んでいくのでしょうけれど、今後の展開は期待大です。
また、千代の幼友達として第1回にちらっと登場した六兵衛太ですが、彼は後年、千代に諸国の様々な情報を教えるという大変重要な役どころになるのです。(原作ではそうなっていました。)その六兵衛太を千代の幼友達にしたというのは、これからの伏線なのでしょうね。「なるほど、そう来たか!」という感じでした。
そのようなわけで、来週の放送がとても待ち遠しいです。