アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

望み

2018-12-13 21:38:19 | 
『望み』 雫井脩介   ☆☆☆☆  『犯罪小説家』に続いて雫井脩介本を読了。これはまたかなり趣向が違って、ごく普通の家庭を舞台に、重たいテーマをリアリスティックにストレートに描き出した小説である。  主人公の石川一登(いしかわかずと)は自分の事務所を構えている建築家で、妻の貴代美(きよみ)はフリーランスの校正者。二人には高一の息子・規士(ただし)と中三の娘・雅(みやび)がいる。規士はこのところ . . . 本文を読む