アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

とるにたらないちいさないきちがい

2017-07-07 21:00:33 | 
『とるにたらないちいさないきちがい』 アントニオ・タブッキ   ☆☆☆☆☆  タブッキの本邦初訳短篇集。本国イタリアでは『インド夜想曲』の後、『遠い水平線』の前に出版されたようだ。短篇集としては『逆さまゲーム』と『ベアト・アンジェリコの翼あるもの』の間となる。タブッキがまさに一番タブッキらしかった頃の短篇集であり、当然ながら期待を裏切らない充実ぶりである。なぜ今まで邦訳されなかったのか、まったく . . . 本文を読む