江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

駅舎

2011-04-29 23:15:30 | 日記
最寄の駅がバリアフリーのため改築されている。
バリアフリーは良いのだが、余りに味気ない建物になっている。

それまで地下通路があった。
片側の壁には、近くの小学校の生徒が描いた絵が展示されるようになっていて、
反対側はプラスチックのボードが貼ってあるだけ。
絵が展示されるほうもプラスチックのボードなのだが、
絵のある無いの違いなのだろう、
絵の無いほうはしょっちゅう壁が割られていた。
無機質な冷たさ、それを嫌ったのではないかと思っている。

今出来つつある駅舎も、完成していない事もあるのだが、冷たい、
人間味の感じられないものになっている。
バリアフリーとは、ただ単にエレベーターをつければ済む話しではないだろう。
人間味があってこそ、バリアフリーといえるのではないだろうか。
そういう意味では、以前のように階段につけられたリフトで
車椅子の人と駅員が顔見知りになり、いろいろ話しながら上り下りしているほうが
良かったのではないかとさえ思えてくる。
確かにお年寄りなどのことを考えるならば、エレベーターは必要なのだが。
何か便利になると、その反動で何か失われる、
そんなことは何も必要十分条件でもなんでもなくて、
失われないようにする事は出来るはずなのだ。
ただ単に考えていないだけなのだと思えてくる。

そんなことを考えていたら、無性に切符切りのはさみの音が懐かしくなってしまった。
あのリズミカルな音。
あの頃の駅舎は貧弱だったけれども、人間味に溢れていた。
どこが違うのだろう。
マニュアル通りビスや接着剤で壁を貼り合わせていくのと違い、
人の手で、手のひらで確かめながら作られたからだと思えるのだが。
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5月のスケジュール

2011-04-29 00:01:32 | スケジュール
ここには一般の方がご覧になれるものを紹介しています。

5月1日 3日~5日、7日、8日
  上野吉田屋商店前・ヘブンアーティスト大道芸
 時間:13時~15時 
 行き方:JR上野駅・動物園出口を出て、国立博物館や芸大の前の通りを
     谷中方面へ。真っ直ぐ細い路地を抜けたところが信号つきの交差点で、
     道路を渡った右の角。

5月13日(金) 神田の家
 時間:14時~
 料金:3000円
 場所:神田明神に向かって左にある宮本公園の中
 問合せ:芝居茶屋 新日屋  山口さん
 電話:03-5652-5403

5月14日(土) 台東区下町風俗資料館 大道芸
 時間:14時~16時
 場所:上野公園南端、不忍池沿い

5月15日(土) 日本文化藝術財団主催
 時間:11時半~、14時半~ (予定)
 場所:明治記念館向かい としか分かっていません。
 詳細が分かり次第、お知らせします。

5月16日(月)~22日(日) 浅草21世紀
 時間:13じ~  21日、22日は16時開演もあり

5月28日(土) 台東区下町風俗資料館 大道芸
 時間:12時~14時
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アゲハ、飛び立つ

2011-04-28 00:29:06 | 日記
我が家の山椒の木に、毎年アゲハが卵を産みつけ、巣立っていくのは
これまで何度か書いてきた。
山椒の葉が豊富にあるときは、これでもかっ というぐらい喰らい付いて
ころころに太り、揚げ句は下痢のような排泄をしてさなぎになる。
葉が少なくなると、驚くほど小さいままでさなぎになる。
大体が2ヶ月ほどで蝶になる。

昨年10月に、最後の2匹がさなぎになった。
小さかった。
1匹は山椒の枝に、もう1匹は隣のゴミの缶の取っ手に。
これまで全てのさなぎは、さなぎになってしばらくするとこげ茶色に変色するが、
最後の取っ手に付いたのは、鮮やかな緑のままだった。
食べるものが少なかったからかと思った、うまく成虫にならないかもしれない。

12月頃に蝶になり、成虫のまま越冬するのかと思っていた。
以前にそういうことがあったからだが、いつまでたっても羽化しない。
暖かくなっても羽化しないから、もしかしたらダメかもしれないと思ったら
一昨日、昨日と2日続けて羽化した。
羽が伸びきるのを待っている時の、その美しい事。
自然の造形は、見事としか言いようがない。
飛び立つ瞬間を見たいと思う。
山椒の葉をむしゃむしゃ食べている姿は、見ていて飽きない。
いつの間にか愛情が移るのだろう。
だから飛び立つ瞬間を見送りたいのだ。
でもその時は必ず、ひょっと目をそらしたときなのだ。

八重桜が散り始めた。
花びらが大きいから、今日の強風に乗って舞っている姿は
丸で蝶のようだった。

自然は、命のある限りいつもと変わらぬ営みを続けている。
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カネ

2011-04-26 23:01:58 | 日記
カネに恨みは数々ござる
は、「娘道成寺」の一節だが、このときのカネは鐘。
今回は「金」の話。

3万円入った封筒を避難所で配ろうとしたグループがあったというが、
何箇所かの避難所では、住民側が受け取りを断ったとか。
ところがそのグループが来なかったある避難所では、
住民から「不公平だ」と抗議が出たという。
新聞の短い記事からは誤解が生じやすいのだが、
この的外れの抗議は、それだけ追い詰められているからであろうか、
それとも「金」だからだろうか。

同じ社会面に載った記事
福井県敦賀市には原発やもんじゅがあるのだが、
今回の選挙で原発事故の話をしても「敦賀は大丈夫」という反応が多かったという。
ここは潤沢な原発交付金によって22年間地方交付税不交付団体になっているので、
「原発を争点にすること自体タブー」なのだそうだ。
大抵は金を払ってでも安全を手に入れようとするのだが、
「金」の力は凄いというよりほかない。
貧乏人のひがみかもしれないが、
これだけの金が下りてくるということは、
裏に胡散臭いものがあると、私は思ってしまう。
金に縛られることだけはごめんだと思う。
だから気ままに好きな事ができる。
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輝いて美しく

2011-04-25 23:52:39 | 日記
シャンソニエに何回目かに行ったときのこと
その女性歌手は、こう言っては何だが、ごく普通の面立ちをしていた。
それが一旦歌いだすと、見る見るうちに顔に輝きが増してきて、
私は彼女を美しいと思った。
何ということだろう、シャンソンには力があるのか、
いや、きっとシャンソンにドラマがあるからだ
などと考えたことを今でもはっきりと覚えている。
その後彼女の歌を聴いたことが無いし、
他のシャンソン歌手を見に行ってもそういう経験をしたことがないのは、
私の心が曇ったせいかもしれないが、
ともかく不思議な経験をした。

そんな30年も前のことを思い出したのは、
実は昨日、「感動しました」と声を掛けてくれた女性が
実に輝いて美しく見えたからだ。
その女性とは何回か顔を会わしたことがあるが、
可愛いけれども強烈な印象が残る感じ、ではなかった。
心底からの感動は、人を美しく輝かせるものなのだろう。
とすると、私の人形も少しはましになってきたのだろうか・・・・

昨日はもう1つ嬉しいことがあった。
「春男」と名前入りのTシャツを着た外国人の男性
ここ3年、毎年野毛大道芸で私の人形を見るため、わざわざ来日しているとのこと。
今年は随分回りの人に行くなと引き止められたそうだが、
来て良かったと喜んでいた。
リップサービスはあるとしても、嬉しい。
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