江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

韓国食体験

2013-07-30 23:21:39 | 日記
木甫のフェスティバルは、ケットルという劇団が運営している。
木曜日から日曜日まで、ともかくこの地は蒸し暑いから
フェスティバルは夜のみの催しになる。
そして毎日、終了後劇団の持て成しで宴会が開かれる。
皆が集まるのが0時頃から。
我々ロートルは2時や3時には引き上げるが、早くてこんなもの。
あとは押して知るべし。

この地の名物は、エイ。
そう、あの平べったい魚。
刺身で出てくるのだが、3枚におろした刺身とは違って、
軟骨ごと切った物が出る。
しかも鮫に近い魚だから、アンモニア臭がある。
ダメな人はダメ。
私たちはそれ程感じず結構食べたが、正直言って美味しいものではなかった。

その場である日、生きた蛸が出てきた。
頭の大きさが5cmほど、足の先まで入れても20cm足らず。
それを頭から食う。
蛸は当然抵抗して、足を顔に貼り付ける。
よく噛まなければならない。
噛まずに飲み込んだら死んだという脅しも受ける。
まず頭を噛む。
しばらく噛むと、中身が絞り出される。
これが、まず美味い。
そして顔にへばりついた足をはがしながら、全てを口に入れる。
そして良く噛む。
そうすると、フワーッと、うまみが口いっぱいに広がる。
正直美味いと思った。

昼食に入った食堂。
ビビンバに付け合わせで出てきたキムチなどの中に、
なんと生きた蟹があった。
「どうやって食べるの?」
誰もがそう思う。
何せ裏返った蟹の足が、もぞもぞ動いている。
表に直ったのは、当然横這いで逃げる。
若い女性ボランティアスタッフが、キャーキャー言って逃げる。
思わず「韓国人だろう」と突っ込みたくなる。
ところがこの食習慣は、この辺りだけのようだ。
若い男のスタッフが、食べて見せてくれる。
ただ口の中に放り込むだけ。
そうか、と私も真似をする。
但し、恐る恐る。
一番の不安は、ハサミで口の中を攻撃されること。
ところが殻が柔らかいので、何の問題もない。
でも、そっちの方に気が行って、味は全く分からなかった。
ふと思う。
手のひらに乗せた蟹が横ばいして、口の中に入ったら・・・・
逃げ回っている元気な奴を、手のひらに乗せてみる。
ところが、乗せると泡を吹くばかりで動かない。
今度は心に余裕ができ、改めて口に入れてみる。
真ん中を噛むと、じたばたする足が見える。
味は?
取れた蟹に、たれを満遍なく刷り込むそうだ。
その味は、美味しかったが、
蟹味噌や、日本で食べる蟹のような肉の味はしなかった。

ホテルの近くに漁港がある。
雰囲気から元気さが伝わってくる。
港沿いの店には生簀が在って、随分魚が泳いでいた。

移動のバスからは、青々とした田んぼが見える。
当然休耕田なんてない。
今の韓国と日本の勢いの違いは、
実は第1次産業の差なのではないかと思った。

それにしても面白い食体験だった。
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8月のスケジュール

2013-07-30 11:28:37 | スケジュール
韓国から無事帰ってきました。
03年以来10年ぶりの韓国、今回の木浦(甫? モッポ)は初めて。
フェスティバルが面白かっただけでなく、面白い経験もたっぷり。
おいおいお知らせします。

ここには一般の方がご覧になれるものを紹介します。

8月2日 これは公演ではなく、単なるお知らせ。
 伊勢神宮 白石持ちに参加

8月4,5日 喜多方21世紀シアター
 4日(日) 塩川公演
  開演:17時半
  場所:塩川ふるさと会館
 5日(月) 閑月窯
  開演:11時
  場所:閑月窯
 問合せ:0241-24-4611(喜多方プラザ)

8月9,10,11日 いいだ人形劇フェスタ
 9日(金) 飯田文化会館1Fロビー
  時間:18時
 10日(土)黒田人形浄瑠璃伝承館
  時間:10時
 10日(土)アップルタウン銀座2
  時間:14時45分
 11日(日)一色神社
  時間:11時

 問合せ:0265-23-3552(フェスタ実行委員会事務局)

8月17,18日 アジア糸操り人形劇フェスティバル プレイベント
 17日
  時間:11:45~、14:45~
  場所:島根県益田市 島根県芸術文化センター「グラントワ」
    大ホールの舞台の上
    (当たり前のようですが、ここに客席を作ります)
 18日
  時間:11:00~
  場所:美術館ロビー

 問合せ:0856-31-1860(グラントワ)

 プレイベントには、他に「みのむし」さんが同じ会場に出ます。
 24,25日はミャンマー、中国、安田の糸操り、徳地人形浄瑠璃
 そして益田糸操りが出演

8月24,25日 喜之助フェスティバル
 24日(土) 15:25~
 25日(日) 11:00~、14:55~
 場所:瀬戸内市中央公民館 2Fホール
 問合せ:090-8247-4680(市民実行委員会事務局)

8月26日(月) 瀬戸内市邑久町 愛生園 公演
 時間:午後の予定
 場所:園内の集会所
 問合せ:090-8247-4680(市民実行委員会事務局)
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猪苗代湖

2013-07-23 23:11:16 | 日記


北側から湖を望む。

岸沿いにぐるりと一周、車を走らせることができると思った。
ところが、ところどころキャンプや泳げるところはあるらしいが、
それ以外は容易に湖畔には近づけそうにはなかった。
引き返そうとしたとき、コンビニの駐車場から近づけることに気付いた。
きっと立ち入り禁止なのだろう。
「立ち」の文字が残った看板や壊れた柵があって、簡単に近寄れた。
フトイが穂を出している。
ともかく鳥の鳴き声が凄い。
多分ヨシキリなのだろう、
せわしく飛び回っていて数が全く数えられなかったが、
ともかく相当数がいる。
燕が群れをなして飛んでくると、
湖面をなでるように虫を捉えていく。
見ていて飽きなかった。
一般の人がなかなか近づけないから、
自然が残されているのだろう。
雨さえ降らなければ、もう少し見ていたかった。
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不思議なひととき

2013-07-22 23:37:14 | 日記
福島県内の3ヶ所の保育所、そして幼稚園を回ってきた。
それぞれに個性があって反応も違う。

私たちはよく、小さな子には難しいと言われるのだが、
これまで公演中に騒がれたことがない。
何故かはわからない。
全員が寝ているから、という訳ではない。
「黒髪」という地唄舞などでも、
そわそわしたりするときもあるのだが、
見ていないようで見ている。
「内容が分からなくても、感動するものがある」と
マリボルで言われた言葉を思い出す。
3歳以下だと「感動」まではいかないだろうが、
どこか気になる存在といったところか。

ある保育所では、各クラスごとに記念写真を撮った。
最後に0歳児、1歳児と写真に納まった後、
いつものように獅子で頭を噛んで回ったのだが、
その後獅子で、まるで犬か猫がじゃれるように子どもたちと絡んで
その反応を先生方と面白がっていたら、
それまでの緊張が少しずつ解けて、
恐がっていた子もそっと人形を観るようになり、
とてもくつろいだ雰囲気になった。
子どもたちは誰一人として騒ぐことも、むずがることも、
落ち着きなく動き回ることもない。
先生方も驚き、
「誰も帰ろうとしないよ」
「この写真を撮ればよかった」
先生方の手は、二人、三人、四人と子どもたちを受け止めていて、
誰一人手を離すことができない。
「こういう見せ方もあるんだね」
10分から15分ぐらいそうしていただろうか、
今まで経験したことのない、不思議な時間だった。
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あだたらふるさとホール

2013-07-21 23:42:26 | 日記
大玉村は、人口8400人ほどの村。
震災に関わらず、以前から人口に増減が無いと言う。
住み良いのだろうと思う。
それが、関係者の人柄に現れている。

大玉村の歴史や生活を残そうと建てられたのが、この建物。
だから建物の中に、古民家が移築されている。
そしてそこが公演の会場になった。

写真を見て想像していた以上に、雰囲気のあるところだった。
だから舞台も面白く出来たし、
観客も最初から乗っていた。
ともかく、私のささやかなギャグ、人形のちょっとした動きに
笑いや声が返ってくる。
私たちが乗らない訳がない。

交流会の席で、回収されたアンケートが回ってきた。
中に
「震災や原発で気が塞いでいましたが、今日の公演でやっと晴れました」
とあった。
あれから2年と4ヶ月。
重い言葉だった。

誰もが「すばやい震災復興」と言う。
でも2年4ヶ月が経った。
勇ましい言葉も美辞麗句も要らない。
誰が”人”の心と向き合っているのだろう。
投票所で候補者の名前を見ながら、
ため息をついた。
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