江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

6月のスケジュール

2013-05-29 23:48:07 | スケジュール
ここには一般の方がご覧になれるものを紹介しています。

6月13日(木) 浅草21世紀
 大上こうじ 2代目座長襲名公演
 口上あり、サプライズ出演あり、楽しい企画満載です。
 開演:13時
 場所:浅草木馬亭
 入場料:当日 2500円  前売り 2000円

6月30日(日) 上野すり鉢山 大道芸
 時間:13時~15時

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人形の衣裳

2013-05-29 00:25:36 | 人形について
今回の人形は柄物を使って派手な衣裳にしようと考えた。
髪の色は黒ではないので、
それを考慮して最もふさわしい布を見つけたが、1着分の量がなかった。
そこでうちにある古着を片っ端から見て、これというのを探し出した。
ところが、人形の大きさは人間の約3分の1、
実際に裁とうとすると、柄が思った以上に大きく、
イメージ通りには縫えないと気付いた。

こんなことは良くある。
他にも、ほどいてみると汚れが意外と酷かったり、
擦り切れ方が激しかったり
丁度良いところにしみができていたり、
縫いだしてみると、ピリピリ裂けたりと、いろいろある。
そういう布は捨ててしまうかというと、
それなりに使い道があるので、全て取っといてある。

改めて古着の中から探し出し、ほどいてから柄合わせをする。
肩山から袖への流れ、裏と表のバランス、
そして裾周りの流れを考えて裁つのだが、
とても贅沢な裁ち方になってしまった。

もちろんかみさんと相談しながら進めるのだが、
今回のはやったことのない役だから(多分誰もやったことがない)
冒険ができる反面、不安が付きまとう。
さて、どんな人形になっていくのだろうか。
企画そのものがボツになったりしないだろうか・・・・
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選挙の怪

2013-05-27 23:51:40 | 日記
私の父は93歳、
若いときに運動をしていたせいか、数年前に脊椎管狭窄症になり、
歩行が困難になっている。
85歳になる母も車に足を轢かれたことで足の爪が変形し、
長時間の歩行ができない。
その二人とも政治には関心を持ち、ニュースは欠かさず見ている。
ところが投票所に行くことができない。
「どうするの」と尋ねると、
「みんながどんな判断するのか、楽しみにテレビを見ているよ」

誰か介護を頼めば投票ができるのかもしれないが、
できるだけ人の手に頼りたくない二人は、
投票しない方を選んでいる。
二人の自己判断といえばそうなのかもしれないが、
限界集落にいるお年寄りなどで、投票しない(できない)人は
意外と多いのではないだろうか。
一票の格差が問われている今、
気になるのだ。

それにも関わらず違憲判断された2倍を、ちょっとだけでも下回ればよしとする
今の政治家の自己保身の塊には、呆れてしまう。

私や連合いは、支持政党を持たない。
その時その時で判断するのだが、どうやらそれが分かるらしいのだ。
ある地方選挙で、それまで入れたことのない政党に投票したら、
その直後からその政党の報告書やらなにやら送られるようになってしまった。
考えて見ると、
投票に行った人の名簿は各投票所にあるわけで、
各投票所ごとに集計すると、多分読めることになるのだろう。
投票は無記名だから、誰がどこに入れたかはわからないのが前提のはずだが、
それが分かるとなると、投票に行く人は減っていくのではないか。
なぜなら私たちのように知られたくない人は多いだろうから。
もしかしたら選挙のあり方自体が問われているのかもしれない。

国民総背番号制が国会を通過してしまった。
選挙に行くたび、誰に投票したか記録が残されるようになったら・・・
考えるだけで、背筋がぞっとする。
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理想の・・・

2013-05-24 00:28:38 | 人形について
新しく人形を創るときは、そのキャラクターや動きを考えて、
手や足を新しく作ることが多い。
ところが木彫は得意ではない。
もちろん教わったことがあるわけでなし、
男なら自分をモデルに何とか彫ることができても、
若い女性の場合、これが難しい。
指を細くすればよいかというと
遣っているうちに折れる可能性があり、
手の形全体で表すしかないようで、
”理想の形”は頭の中になんとなくあるのだが、
なかなかこれといった形に彫れない。

彫ったあと下地剤にアクリル塗料のジェッソを塗るのだが、
胡粉のようなポタッとした肉感がでないので、
何度か塗り重ねて、最終的にヤスリを掛けて整形していく。
このヤスリがけは、ともかく細かい粉が舞い上がるので、屋内ではできない。
昨日はいつものように駐車場に出て、
愛車の前で作業に入ったが、
”理想の形”を追い求めて丁寧にヤスリを掛けていたら、
なんと1時間半も掛かってしまった。
お陰でたっぷり太陽を浴びた両腕は、真っ赤になってしまった。
真っ赤になったにもかかわらず、
やはり”理想の形”には遠かった。

そう、今若い女性の人形を創っている。


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見て学ぶ

2013-05-22 00:30:36 | 日本の文化について
今日は着物の話。
人形に着せる着物や着付けは、浮世絵を良く見て参考にしなさい
とは竹田扇之助師からの助言。
その以前から浮世絵は折あるごとに見てきた。
そこで感じるのが、
最近の着物を着ている人は、胸元をきっちり締め過ぎているということ。
中には詰襟のように見え、堅苦しく感じる。
男も女も色気を感じないのだ。

浮世絵もそうだが、江戸末期から明治初期にかけての写真を見ても
正装ですら胸元は緩やかだ、もちろん決してだらしないわけではない。

歌舞伎を見ると、例えば仁左衛門さん、
病気をされて尚一層瘠せられたが、
胸元をたっぷりと緩やかにした町人姿などは、
惚れ惚れする男っ振り、色気たっぷりなのだ。

今の人は着崩れを気にするのだろうが、
着方なのではないかと思っている。

人形の衣裳は、今までの全てを古着で賄っている。
人から頂いたものばかり。
これまで相当数古着をほどいてきたが、
つい先日ほどいた着物は、実に感心する程ほどき易かった。
程よく、そして理にかなった手抜きをしていて無駄がないだけでなく、
丁寧な縫いなのだが、女性が縫ったのか糸目が柔らかい。
私自身がほどき慣れてきたということもあるかもしれないが、
それだけではない、
やはり縫い手が上手いのだ。

私たちの衣裳の羽織は、呉服店で仕立ててもらっているが、
残念ながら年々縫いが粗くなっている。
初めて仕立ててもらったときは、それは綺麗だった。

手拭の染めも、粗さが目立つようになってきた。
糊付けが粗い。

風呂敷も同じように染められなくなった。
職人さんが廃業してしまったのだ。

淋しい話だが、日本の技術はどんどん失われている。
需要がなく食べていけないからで、
それも”時代”なのかもしれない。
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