江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

嘆き

2016-06-28 19:39:08 | 日記
道端のベンチに、彼は座っていた。
彼は信用金庫の営業マン、
信用金庫は郵便局と同じように全国で入出金できるので、
たまたま彼が営業で来たのをきっかけに、私は口座を作っていた。
いつも彼は自転車を飛ばして、仕事に精を出していた。

挨拶すると、なんとなく表情が暗く見える。
「今は大変でしょう」
マイナス金利を意識して声を掛けると

「いつもはこの時期ボーナスを当てにしてキャンペーンを張るのですが、
今年は何もないです。張れないんです。」

「それで貸し出しに重点を置いて営業しているのですが、
借りてくれる人がいなくて・・・」

やはり今の状態は異常だ。

あの人は成果を強調する。
同一労働同一賃金ですって。
でも、ハローワークで不正規労働者が働いているって知っています?
政府が雇用していて、そこに賃金格差がある。
それじゃあ同一労働同一賃金なんて絵空事でしょう。
口先だけの政治。

1200兆円もの借金。
景気が良くなれば返せる、なんて、それこそ絵空事。

アイスランドは男女平等が最も進んでいる国。
ところが金融界だけは違っていて、男性優位。
リーマンショックが吹き荒れた時
男性経営者の3つのメジャーバンクは虫の息になったが、
唯一女性が経営している銀行があって、
そこは黒字だったとか。
結局3つのメジャーバンク、そのうち二つが女性経営者に代わってしまった。

日銀総裁が女性になったらどういう政策を出すだろう。
日本はまだまだ遅れているか。
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漢字

2016-06-27 00:33:03 | 日本の文化について
新聞の書評欄を眺め、そのまま次の頁を開こうとして
ふと著作者の名前に目が止まった。

石川九楊

書道をたしなむ人で、知らない人はいないだろう。

人形のかしらを描くのに、筆が遣えないといけないだろうと、
この人の本を一冊購入したのだが、結局そのままになっている。

その人が〈花〉を切り口にして、日本語論を展開している。
題して「〈花〉の構造」(ミネルヴァ書房)

日本語は、単一の言語ではない。
漢字とひらがなとカタカナの三つが合わさって日本語をなしている、と。
漢字が入ってくるまで倭言葉に文字はなかった。
漢字が入って初めて、文字を持った。
最初の書物である万葉集は、万葉仮名と呼ばれる漢字で表記されている。
その後ひらがなが生まれ、古今和歌集が作られた。

面白いことに、その古今和歌集の歌を分析すると、
そのほとんどが恋愛の歌か、四季の歌なのだそうだ。
しかも四季の歌も、その内容はほとんどが恋愛の歌になるのだそうだ。
つまり恋愛を表現するのに、ひらがなは最適と言えるかもしれない。

では漢字はどうだろう。
漢字には音読みと訓読みがあるが、
実は音読みしかない漢字が、意外と多くある。
例えば、愛
愛でる(めでる)と訓読みさせる作家もいるが、
(事実このPCはちゃんと変換した)
正確には音読みしかない。
その他に、死、礼、信、地、字(文字という意味で)などなど
つまり漢字が入ってきた当時、そういった概念がこの地にはなかった。
漢字によってそういう概念を持つようになった。
だから、政治や宗教、哲学、思想などは、
漢字を使ってでしか表現できない、ともいえるのだ。
律令制は中国から漢字でもたらされたし、
仏教も経典は漢字で表されている、といったように。

翻って今はどうだろうか。
余りにもひらがな文化が溢れていやしないか。
私は動画の世界も経験したが、
反応の言葉はすべてひらがな、もしくはアルファベットの一文字の羅列。
ひらがなだけで育ってしまうと、思考が矮小になってしまう
現に、年はそれなりに取っていても、
あまりにも稚拙な考えによる犯罪があったりして
そんな人はひらがなだけで育ったのではないかと思える。

日本語を母国語にする人にとって、思考は日本語で行う。
英語教育も大切だが、しっかり漢字を教えないと、
思考の弱い人ばかりになってしまう、と著者は警鐘を鳴らしている。
同感だ。

そう言えば、「みぞゆう」と言った大臣がいた。
その人は最近「消費に貢献しない年寄りは、早く死んだほうが良い」と言ったとか。
この人なんか、ひらがなだけで育った人なんだろうな。
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7月のスケジュール

2016-06-26 01:28:20 | スケジュール
ここには一般の方がご覧になれるものを紹介しています。

7月17日(日) 上野公園・カエルの噴水
  時間: 14時~16時

7月23日(土) 羽生PA 鬼平江戸処
  時間: 今資料が無くて、確認できません。済みません。

8月1日(月) 子どもと舞台 出会いのフォーラム2016
  会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
     カルチャー棟4F中練習室43
  時間:10時半~
  参加費: 事前購入 ¥2,000  当日 ¥2,500
  予約・問合せ: 03-3351-2131 (出会いのフォーラム実行委員会)


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イメージ

2016-06-23 23:52:50 | 日記
「戦争」と「平和」と聞いて、どんな映像のイメージを持つだろう。
「戦争」のイメージは、私が物心ついたときにはベトナム戦争があって、
その後も世界のどこかで必ず戦争があって、イメージに事欠かない。

では「平和」はどうだろうか。
オリーブの枝を咥えた鳩? 笑顔の子供たち? 各地にある平和の塔?
「戦争」も持つ強烈なイメージに対して、
なんて「平和」のイメージの乏しいことか。

そこで考えた。
「平和」は、「戦争」の後に来るのではないか。
シリアやイラクの難民は口々に「戦争はこりごりだ」と言う。
では、「平和」に暮らしている私たち日本人は
その有難みを感じているのだろうか。

昨年解釈改憲が行われた。
そして今は、緊急事態条項を現憲法に加えようとしている。
もし緊急事態宣言がされた場合、現憲法は死文化してしまう。
まず「主権在民」が無くなり(選挙がなくなる)、
「基本的人権」も危うくなる。
そもそも「基本的人権」は、「人権」の「基本」を現わしていて、
そこに「大」「小」の差があるはずがない。
にもかかわらず「小さな人権」は制限されると言うのだ。
ではその「小さな人権」は何かと、ある新聞記者は尋ねたが、
答えはなかったそうだ。

「現憲法は、アメリカから押し頂いたもの」という表現をして
だから独自の憲法を作ろう、と展開する人がいるが、
彼らのイメージする国の姿に現憲法がどうそぐわないかは、言わない。
自民党案にはもとになる草案があって、
それを作った人たちは、明治憲法の復活を願っているとの一文を
インターネットに見つけ、私は愕然としてしまった。

太平洋戦争が終結する1年前から、和平への動きはあった。
ただ1年もかかったのは、大本営発表による誤った情報と
軍部による圧力、軍部の対面維持、
そして降伏するにしても一矢報いて条件を良くしてから
という天皇をはじめとする首脳部の多くの『欲望』からであった。
しかもその判断は、大本営発表による誤った情勢分析によるもので
そのためどれほど多くの国民が無駄死にしたことか。
今『特定秘密保護法』によって大本営発表と変わらない状態になりつつある。
今の政権は、憲法改「正」によって同じ過ちを起こそうとしているのではないか。
それが未来の人々に残すことなのだろうか。

平和にのほほんと暮らしている日本人を
自嘲して「平和ボケ」という人がいるが、
今憲法改「正」を目指す人々こそ平和ボケなのではないかと思えてくる。

未来をイメージしよう、
「経済」という言葉に誤魔化されてはいけない。
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梅雨

2016-06-19 23:16:32 | 日記
羽生は、舘林と利根川を挟んで隣にある。
昨日は35度を超えたそうだ。
今日の予報では、薄曇り。
気温も30度を切るとのことで、絶好の大道芸日和と思いきや
2回目のステージを迎える頃からポツリポツリ。
雨脚が強くなるかどうか全く予想できなかったので、
この回は屋内へ。
雨雲の動きでは、3回目には上がると思われたが、
やはりポツリポツリ。
ところが客席は、そこそこの人数。
皆さん雨が降り始めているのを承知で、並べたベンチに座っている。
感謝! 感謝!
そこで思い切って人形を遣い始める。
途中少し雨脚が強くなる時もあったが、
ベンチに座った人たちは、帰る人も傘をさす人もいなくて、
じっと見入ってくださっている。
感謝
そして、とても幸せな気分。

先日両親の様子と実家の管理に、故郷に帰ってきた。

最近は、蝦夷梅雨というそうな。
私の記憶では、この6月はからっとした暑さで、
爽やかな夏を味わおうと思っていたのだが、
ところがどっこい、寒い!
半袖のTシャツと、夏のジャケットを1枚用意しただけだから
親父の冬のジャンパーを借りてしまった。
それほど寒かった。

最近の北海道は雨が多いので、庭は雑草が伸び放題になっていた。
いつもは人に草刈りを頼むのだが、
挑戦してみようと3時間ほど根を詰めて草刈りしたら、
翌日は、座るのもつらいほど筋肉の激痛に襲われてしまった。
とりわけお尻から太ももの裏側にかけてが、激しい。

年を考えろ

と、天から声が聞こえたような・・・トホホ
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