マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

第3章 中級ステップ(4)

2009年06月24日 | 数独

(2)「候補数を消去する」手筋
 ⑧「Jelly  Fish」と「Squirmbag」を考察する。
  「X-wing」を2次元の「Sword  Fish」を3次元の手筋と見なせば、それを拡張して4次元が「Jerry  Fish」であり、5次元が「Squirmbag」です。図1に「Jerry Fish」の様子を、図2に「Squirmbag」の様子を示します。
 図1を見てください。


            図1
 図1の様に
 『ある候補数Xについて、候補数Xが4個(最低2個でも可)存在する行が4行あり、その4行に登場する候補数が4列にわたるとき、その4列については、他のマスには候補数Xは存在しない。言い換えれば候補数Xを消去出来る』
これが手筋「Jelly  Fish」の内容です。行と列を入れ替えても成立します。図1で言えば、ある候補数XがA~Pの様に存在する場合、黄色マスにXは存在しません。言い方を変えれば、黄色マスから候補数Xを消去出来ます。
(図1では、便宜上A~P以外の候補数は省略されているとします.。又各行で候補数の存在は2~4個でも可)
 図2は手筋「Squirmbag」の様子を示しますが、説明は「Jelly  Fish」とほぼ同じですから省略します。


            図2
 さて例題3です。お考え下さい。
例題3 図3はある数独の問題を解いていったところ、(2)⑥の「Sword  Fish」まで調べつくしたが、局面に何らの変更も現れず、行き止った状態とします。「オセロ石」を用いての作業で「Jelly  Fish」又は「Squirmbag」の成立を発見してください。(超難問です。ヒントを読むのが”やぶさか”で無い方はヒントを元にお考え下さい。ヒント・・・候補数1を列について考察すると「Suirmbag」が発見できます)


             図3

解答 図4は候補数1について、1が確定しているマスには白を置き、候補数1の存在するマスには黒を置いています。この状態で「Jelly  Fish」又は「Squirmbag」の成立を考察するわけです。


             図4
 既に「Jelly  Fish」について調べたが、成立を見出せず、又行について「Squirmbag」について調べたが、その成立を確認出来ず、考察を列にシフトしている状態とします。
 8列の内、全部が候補数が5個以下の列です、そこで丁寧に調べ尽くしいくとなると、「順列・組合せ」の知識で8個の中から5個選ぶ組合せ数=8個の中から3個選ぶ組合せ数= (8×7×6)÷(3×2×1)=56 となり、56の場合全てを調べ尽くすにしては絶望的に多い数です。
 そこでマーちゃんはこの様な場合、次の様に物事を進めます。候補数2の列をベースに出来ないか?今の場合、6列と8列の候補数が2個です。この2つの列に登場する行はf、g、h行。
ではそのf、g、h行のみを含む列は無いか?この3個の行のみを含む列は無いが、プラス1個多い行は1列と9列。とすると1列と9列を加えた4つの列はどの行に渡るのか調べると{c、d、f、g、h}行。もう1列に加わって貰わなくてはなりません。{c、d、f、g、h}行に収まる列は無いか、祈るような気持ちで確かめると5列がその条件を満たしています!「Squirmbag」成立です。図5でその様子を示します。



             図5
 黄色マスの配置が全体として「Squirmbag」です。
 そこで{c、d、f、g、h}行から、黄色マス以外のマスの候補数1のある黒石を除きます。取り除いた石のマスの候補数1を消しゴムで消去して図6に至ります。


             図6
 候補数1では新たな発見が無いので、図6から、黒石を元に戻し図7となります。


             図7
 今後は候補数2~9までオセロ石を用いての考察を進めます。ただ新たな変化が見出せなければ(1)から(2)の考察をくり返すことになる訳ですが、これは大変時間が掛かります。そこで取り除いた1の影響のある事柄に絞って、今までに考察してきた点を再度調べ直すのがベストかと、マーちゃんは考えます。