渋谷の「金王八幡宮」にユニークな絵馬が掛けられたと新聞で読み、出掛けて来ました。金王八幡宮は、今年度本屋大賞受賞作「天地明察」の冒頭に登場する神社で、そこで主人公渋川春海は掲げられた算額問題に挑戦するも解けず、天才関孝和は”一瞥即解”したとされる場面の神社です。天地明察が本屋大賞と吉川英治文学新人賞をダブル受賞したことの影響から、この神社に全国からファンが訪れるようになった様です。(写真:金王八幡宮本殿)
この神社では江戸時代に奉納された算額が保存されている事は知っていましたが、希望すれば拝観できることを知り、江戸時代の算額と新たに掲げられた算額の両方を観たくて、先週の土曜日(7月10日)黒田塾へ行く前に出掛けたのでした。
東京はこの日30度を超す夏日。土曜日の連続快晴は既に途絶えていましたが、15週連続して雨が降らない日々は続いていました(注:黒田塾開講前後の時間帯に)。神社内の木陰で何人もの人が涼を求めて憩っています。社務所に赴き算額拝観をお願いしました。神主さん「先ほども拝観を求める方がいらして宝物殿は開いています」と語りつつ案内をして呉れました。やや仄暗い宝物殿には多くの絵馬が保存されていますが、その中にひときは小さい算額が置かれていました。インターネットでは見たことのある算額を初めて目にしました。(写真:算額3題)
宝物殿を出て普通の絵馬が掲げられた処へ移動。そこには先月新たに掲げられた算額問題がありました。直角三角形と長方形を繋いで作った台形の中に5つの円を描き、その中の2つの円、庚円と寅円の直径の大小を問う問題です。問題文の終わりには提出者のメールアドレスが書かれ、最後に「明察を期す」とあります。
(写真:新たに奉納された算額)
早速撮影し、帰宅後私もその問題に挑戦していますが、四苦八苦し未だに解決を見ません。「解けるなら解いてみなさい」との挑戦の仕方が江戸時代とは異なり如何にも現代風です。解けたならばメールで送信したいと密かに期しているのですが・・・。
(こんな絵馬も:本当に爆笑問題が来たのでしょうか?)