層雲峡で
9月28日(土)12時02分、札幌駅北口から層雲峡「朝陽亭」へと向かう宿のバスはスタートした。乗客は17名。今年の、息子夫婦との再会は、現地層雲峡と決めていた。息子たちは車で帯広から北上し、私たちは札幌から、旭川経由で層雲峡へ。このバス、旭川に寄る予定であったが、ここからの乗客無しを事前にキャッチしたのか、旭川には寄らずに、到着予定16時20分を大幅に早め、15時35分宿着。息子夫婦とは1年ぶりの再会。二人とも元気な姿を見せてくれた。
昨年は朝陽館リゾートに宿泊したが、今年は、より上流にある朝陽亭に宿泊。どちらも野口観光が経営する温泉宿。層雲峡では一番繁盛し、昨年は囲碁名人戦はここが会場。今年の将棋王位戦の、挑戦者行方快勝の第3局はここが舞台だった。私は昨年は朝陽館リゾートに宿泊し、ここの温泉だけ浸かりに来た。1キロ離れた山中の源泉から湧き出す湯量は毎時4トンの豊富さを誇り、無色透明、肌触りの滑らかな湯だった。(写真:朝陽亭より層雲峡方面を望む)
夕食のバイキングは超満員。昨年と大きく異なるのは中国人旅行者の多さ。昨年9月にここを訪れた折には、尖閣列島問題で中国人旅行者のキャンセルが相次ぎ、ここ以外の周りの宿は閑古鳥が鳴いていたが、様子は激変した。前日散策した、札幌狸小路でもそうだったが、“白い恋人”や“じゃがポックル”を買い込む中国人観光客が多数見受けられ、多くの店先には“熱烈歓迎 謝謝光臨“の8文字が見られた。これは嬉しい、歓迎すべき現象だと思う。
昨日の朝6時前、ロープウェーとリフトを乗り継いで、黒岳7合目へ。ここは標高1520メートルほどの地点。黒岳とは反対側方面の山並みがくっきりと見渡せる。息子夫婦二人は、ここから更に上部を目指したが、足場がぬかるんでいて、靴の用意の無い私たちは展望台からの風景を堪能するに留めた。大雪山は日本で一番早く紅葉の見られる名所。昨年は紅葉には早すぎたが、今年は9合目付近が紅葉の盛り。その盛りに出会うことは難しい、を実感する。リフトから、ナナカマドの紅葉を眺める程度で満足。(写真:リフトから観る紅葉)
(背景は黒岳)
10時過ぎ宿を後にし、若者二人に道案内を任せると、目指したのは「大雪 森のガーデン」。ここはまだ未完成だったが、映画「許されざる者」のロケ地。その時撮影された映像に似た大雪山系が観られ大満足。途中パークゴルフ場に寄り、4人で簡易ゴルフを楽しんだ。(右の写真が大雪山系。下の写真が映画「許されざる者」のスチール写真)
帰路途中”氷美術館”なるやかたで氷点下41°を体験し、熊牧場ではクマに餌を投げ、私たち二人では決してあり得ない、非日常を味わい、夕方帯広に到着した。