マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

層雲峡で

2013年09月30日 | 

 9月28日(土)12時02分、札幌駅北口から層雲峡「朝陽亭」へと向かう宿のバスはスタートした。乗客は17名。今年の、息子夫婦との再会は、現地層雲峡と決めていた。息子たちは車で帯広から北上し、私たちは札幌から、旭川経由で層雲峡へ。このバス、旭川に寄る予定であったが、ここからの乗客無しを事前にキャッチしたのか、旭川には寄らずに、到着予定16時20分を大幅に早め、15時35分宿着。息子夫婦とは1年ぶりの再会。二人とも元気な姿を見せてくれた。

 昨年は朝陽館リゾートに宿泊したが、今年は、より上流にある朝陽亭に宿泊。どちらも野口観光が経営する温泉宿。層雲峡では一番繁盛し、昨年は囲碁名人戦はここが会場。今年の将棋王位戦の、挑戦者行方快勝の第3局はここが舞台だった。私は昨年は朝陽館リゾートに宿泊し、ここの温泉だけ浸かりに来た。1キロ離れた山中の源泉から湧き出す湯量は毎時4トンの豊富さを誇り、無色透明、肌触りの滑らかな湯だった。(写真:朝陽亭より層雲峡方面を望む)




 夕食のバイキングは超満員。昨年と大きく異なるのは中国人旅行者の多さ。昨年9月にここを訪れた折には、尖閣列島問題で中国人旅行者のキャンセルが相次ぎ、ここ以外の周りの宿は閑古鳥が鳴いていたが、様子は激変した。前日散策した、札幌狸小路でもそうだったが、“白い恋人”や“じゃがポックル”を買い込む中国人観光客が多数見受けられ、多くの店先には“熱烈歓迎 謝謝光臨“の8文字が見られた。これは嬉しい、歓迎すべき現象だと思う。

 昨日の朝6時前、ロープウェーとリフトを乗り継いで、黒岳7合目へ。ここは標高1520メートルほどの地点。黒岳とは反対側方面の山並みがくっきりと見渡せる。息子夫婦二人は、ここから更に上部を目指したが、足場がぬかるんでいて、靴の用意の無い私たちは展望台からの風景を堪能するに留めた。大雪山は日本で一番早く紅葉の見られる名所。昨年は紅葉には早すぎたが、今年は9合目付近が紅葉の盛り。その盛りに出会うことは難しい、を実感する。リフトから、ナナカマドの紅葉を眺める程度で満足。(写真:リフトから観る紅葉


         (背景は黒岳)

 10時過ぎ宿を後にし、若者二人に道案内を任せると、目指したのは「大雪 森のガーデン」。ここはまだ未完成だったが、映画「許されざる者」のロケ地。その時撮影された映像に似た大雪山系が観られ大満足。途中パークゴルフ場に寄り、4人で簡易ゴルフを楽しんだ。(右の写真が大雪山系。下の写真が映画「許されざる者」のスチール写真)
 
帰路途中”氷美術館”なるやかたで氷点下41°を体験し、熊牧場ではクマに餌を投げ、私たち二人では決してあり得ない、非日常を味わい、夕方帯広に到着した。

 


『Air asia』航空に国内初搭乗

2013年09月28日 | 

 昨年2月にマレーシアに行く際利用した「Air asia」から何度もメール宣伝が届き、その中に千歳への格安プランがあった。毎年9月には帯広に住む息子夫婦を訪ねる私たちは、これ幸いとこの企画に飛びついた。なにしろ片道ひとり4680円とあった。今年の2月段階で、9月27日成田発の航空券をオンライン予約した。
 急いで予約をしたので、後日幾つかの問題点に気づくこととなる。


 ①座席指定値段を見落としていた。その値段も合算すると、往復2名で23860円。結局一人の片道運賃は5900円程度となった。これでも格安と言うべきだろう。

 ②成田発7時25分発のチェックインは、出発45分前の6時40分までだった。日暮里発の一番早い電車を利用しても、成田空港着6時30分頃。6時40分に、初めて利用するAir asiaのサービスカウンターに到着できるか不安で、結局八千代台に住んでおらえるFさん宅に泊めていただき、当日の、八千代台5時38分発の電車を利用し、定刻前に無事到着出来た。Fさんのご厚意に甘えて初めて目的が達せられた。この会社の成田チェックイン窓口がよくわかったので、今後Air asia利用の際は、この点を有効活用したい。

 ③航空会社の問題では無いが・・・。宿泊予定旅館は層雲峡「朝陽亭」。札幌駅北口から、宿専用バスが無料で運行されている。これは全くの“格安”。札幌駅前北口発12時である。初めてのAir asiaの運行に不安であり、安全を見込んで、28日に朝陽亭行き無料バスを利用することとし、27日は札幌ドーミーインに宿泊した。

 そのお蔭で、札幌大通りで“さっぽろ サマータイムフェスト 2013”というイベントに遭遇し、昼食はここで摂った。実に洗練された、主として食のフェスチバルだった。夕食は狸小路に繰り出して、魚ものを中心の食事。私は呑んで、二人して3900円というお安さ。今朝はその大通り公園に散歩に出かけると、ここがラジオ体操会場。私も参加させて頂いた。

       (ラジオ体操風景1)


         (ラジオ体操風景2)


伊予大洲を思う

2013年09月26日 | 身辺雑記

 昨日の朝、突然に大洲から「いもたき」が届き、早速昼と夜に味わわせて貰った。家人の知人Sさんの心配りで、この数年毎年のように頂いている。大洲自慢の夏芋(里芋)、油揚げ、こんにゃく、しいたけ、白玉、鶏肉と、醤油ベースの出汁がセットになり、我が家ではそれらを鍋に入れて、グツグツ煮るだけ。大洲産の夏芋は型崩れせず甘くておいしいのが特徴とかで、出来上がったお鍋のお味は、薄味で甘く、特に里芋が美味だった。
 大洲では、このいもたきが、8月の下旬に盛大に開幕され、その初日には、「いもたき初煮会」が行われ、大きな鍋で炊かれたいもたきが無料で振る舞われるそうな。地元の味を大勢の人で楽しむ大洲名物の一大イベントを写真で見た事があった。
 
 伊予の小京都と呼ばれる大洲は、江戸時代に藤堂高虎らが治めた城下町。
伊予大洲藩の政治と経済の中心地としての城下町は大いなる繁栄を誇り、今にその名残をとどめていると言う。

 川本三郎は『日本すみずみ紀行』の中で、佐川→外泊→宇和島→内子と四国を回り、最後に大洲を訪れた時の様子を記している。一人旅の故か、ホテルで門前払いにあい、そのお蔭で肘川沿いの「油屋」という老舗の和風旅館に泊まる巡り合わせとなり、
 「いもたきという、本来ならば河原で食べるサトイモとかしわを煮込んだ鍋料理を肘川の見下ろせる古い和室で食べながらビールを飲んだ。・・・素朴な味だが、余計な料理よりずっとおいしかった。」と記している。 
 川本が”昔まち”が残っていると懐かしんだ大洲。Sさんからも一度遊びにいらっしゃいよと声をかけて頂いている。肘川がゆったりと流れ、背景に山が見える城下町散策は楽しいだろうなと思う。昭和41年、
大評判となったNHKドラマ「おはなはん」はここで撮影された。頂いた鍋をつつきながら、大洲を思う。


『Surface Pro』を購入

2013年09月24日 | IT

 マイクロソフト社のタブレット『Surface Pro』を購入した。別売のキーボードと接続すると、パソコンとしても使用出来るという利便性に惹かれた。今年の2月に、米国とカナダで発売され、日本では6月に発売が開始されていた。

 軽くて、Wi-Fiが使えるパソコンを求めて、秋葉原のヨドバシカメラをうろうろしていた時に、これに出会った。旅行などへの持ち運びが簡単で、外部でもインターネット可能なパソコンが欲しかった。購入した”パソコン”は、907グラムという軽さ。キーキーボードと接続して立て掛ければ、自宅でのパソコンと全く同じ。この一ヶ月は、主として”新しき友”と交わっている。
 
 『Surface』にはRT版とPro版の2種類あり、Pro版はワードやエクセル、パワーポイントがインストールされている。更に、各種ソフトのインストールが可能。RT版はそれが出来ない。ここが最大の違い。
家人が使用している「一太郎」をインストール出来れば、家人からの援助が期待出来る。RT版より6万円は高いが、是非こちらをと思い、やや高めの”投資”をし、これが最終のパソコンとの思いを込めて、清水の舞台から飛び降りた。家人希望のソフトを無事インストール出来、3万円の”助成金”に恵まれた。私は「アクセス」をインストール。(写真:タブレットとしてのSurface)

 この機種のOSはウインドウズ8搭載。ゆび操作が基本なのだが、切り替えることによって、今まで慣れ親しんできたパソコンと同じように操作できることができ、、私の様な70歳を超えた人間には、それが一番嬉しい。『iPad mini』を2月に購入し、パソコン教室で使用法を学んでいるのだが、悲しいかな、使いこなせていない。ただその時契約を結んだ『Wi-Fi』が意外な効果をもたらし、自宅のパソコンのみならず、今回の『Surface』購入にまで影響を及ぼしている。このブログも深夜、この『Surface』からの投稿。蓼科や旅先でのメール送信やブログ投稿が容易となった。(写真:パソコンとしてのSurface)

 未知なるものに遭遇すると、チャレンジ精神が刺激される。暫くはこの”ブラックボックス”と格闘してみたい。
 


『壺中の回廊』(著:松井今朝子 出版:集英社)を読む

2013年09月22日 | 読書

 表題の「壺中」とは歌舞伎の世界を指している。あるいは、より狭く、歌舞伎が演じられる舞台の裏側、つまり、観客の目に全く触れない空間を意味しているのかも知れない。その壺中で、当代の人気役者が毒殺される。歌舞伎に造詣の深い、松井今朝子ミステリーワールドの幕開けである。 

 関東大震災から6年、首都東京はようやく復興の兆しを見せつつあった。しかし、それも束の間、日本は世界恐慌の嵐をまともに受けて不景気のどん底。労働争議を皮切りに、旧い社会への異議申し立てが高まりを見せはじめ、特高の締め付けも厳しさを増していた。
 昭和5年。歌舞伎の殿堂・木挽座に「掌中の珠を砕く」との脅迫状が届き、忠臣蔵上演中に、人気役者袖崎蘭五郎が毒殺されるという大事件が勃発。彼は旧劇界に”革命”を起こそうとしていた。殺人現場は、花道突き当たりにある狭い鳥屋(とや)
かその下の階段付近。歌舞伎世界の事情に疎い、築地署笹岡警部は、大学講師で、江戸狂言作者の末裔・桜木治郎(河竹登志夫に擬せられる)に捜査協力を要請することになる。
 桜木による歌舞伎役者への事情聴取を通じて、読者は歌舞伎の世界を垣間見ることとなる。この物語の楽しみの一つは、昭和時代の歌舞伎界の諸々の様子を知ることだろう。桜木の妻の従妹で、築地小劇場の研究生大室澪子を登場させ、新劇と旧劇(=歌舞伎)を対比させながら、当時の演劇界の状況を浮き彫りにするなど、松井の筆力が際立つ。
 
 さて謎解きは?いくつもの伏線がちりばめられていたが、犯人の予想は全くつかなかった。終章近くなって明らかにされる真実と真犯人。その道に自信のある方にチャレンジをお勧めします。

 
 松井作品を読むのはこれが3冊目。最初は第137回直木賞受賞作「吉原手引草」。続いて読んだのが「家、家にあらず」。前者が吉原を、後者が大名屋敷を舞台とするミステリー仕立の物語。本作は、時代ミステリー三部作「家、・・」と「非道、行ずべからず」「道絶えずば、また」に登場した人物の末裔が顔を出すなど、三部作と微妙にリンクしているようだ。読みたくなる作者が又一人増えた。