マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

木村新王位誕生

2019年09月28日 | 将棋

 新聞にも大きく取り上げられていたからご存知の方が多いだろうが、一昨夜、将棋の木村一基九段が46歳3ヶ月にして初めて念願のタイトル(王位)を獲得した。それを伝える報道には涙を拭う写真が添えられていたが、涙流したファンも多かったことだろう。私の元へも「うれしくてもう一杯余分に飲もうと思います」とのメールが届いた。こちらから即「私も祝杯をあげます」と返信した。

 テレビなどで解説する彼を見聞きして、木村ファンになった人は多いことだろう。ューモアに溢れた丁寧な解説とファンサービスに人柄の良さがよく表れていた。しかしタイトル戦の挑戦者に6度も名乗りを上げるもことごとく敗退。タイトルには手が届かなかった。王者羽生善治九段が大きな壁となっていた。深浦九段とのタイトル戦では3連勝後4連敗を喫したこともあった。3年前の王位戦はフルセットの激戦の末、羽生王位(当時)に敗退していた。
 自称“おじさん”で、「千駄ヶ谷の受け師」と呼ばれる中年の星は、夢叶わずに散っていくかも知れなかった。しかし今回の王位戦では、現在最強と言われている豊島名人に4勝3敗で勝利し、念願を叶えてくれた。最年長の初タイトル獲得37歳6ヶ月を塗り替えた。
 一昨夜は勤務のはずが、休講があり、急遽出勤に及ばずとなり、自宅で「日本将棋連盟のライブ中継」を見ていた。木村九段の勝利が確定し、報道陣がなだれ込んで来た。インタビューで、家族への思いを聞かれ沈黙。メガネを外して目頭を押さえると「はぁ…」とため息。さらに「家に帰ってから、伝えたいと思います」と、こみ上げる思いと言葉を絞り出していた。
 
「百折不撓」の姿勢から学ぶことは多い。元気の素をもらった様な気分だ。
 今日から北海道・音更に3泊。ブログ更新は10月3日以降になります。
 
 

 
 
 

 

 


「協働のまちづくり講座」の準備進む

2019年09月26日 | 身辺雑記

 「文京区勤労福祉センター」(以下勤福)の所長さんから依頼のあった「協働のまちづくり講座」のパンフレット(最下段に掲示)が出来上がり、私の手元にも届いた。10月12日(土)10時から、本駒込周辺の魅力と歴史に関する話をする予定だ。
 昨年の3月に「文京アカデミー」の”文の京18の町物語を聞く”講座のために、コンピュータソフト「パワーポイント」で作成した資料があったが、一部手直しをしたり、新たに「南谷寺」(目赤不動)のご住職に話を聞きに行ったりしている。勤福へ出掛け、そこのプロジェクターと私のパソコンの接続具合も確かめてみた。
 30名の方に話をすることになっているのだが、私の友人や知人もお誘いして欲しいとの依頼があり、出来上がったパンフレットを直接お渡したり、メール添付して来場をお願いしたりして結構忙しい。『安政年代駒込冨士神社周辺之図及び図説』(“海老床地図”)の印刷用原稿も作成し終わった。
 今回もパワポを用い、数多くの映像をお見せする積りだが、「文京アカデミー」とは少し変えて『江戸東京重ね地図』も使いたいと考えている。現代と江戸時代を簡単に行き来できる地図ソフトで、例えば富士神社が江戸時代にはどうなっていたのかや、駒込病院の場所には江戸時代に何があったのか、地図上で示したい。
 間もなく北海度へ行く予定。その前に少しでも準備を進めておきたい。




 

 

  
 
 
 


ボードゲームバックギャモンについて

2019年09月24日 | パズルの世界へ

 盤双六とバックギャモンが源を同じくするゲームと知って、バックギャモンとは大凡どんなボードゲームかを知りたくて『バックギャモン・ブック』を借りて読み始めのが8月上旬のことだった。
 その起源と歴史については次の様に書かれていた。
 《紀元前3000年頃には古代エジプトでセネトと呼ばれるゲームがあり、バックギャモンの起源と考えられています。エジプトからローマへ、そして東へ西へと伝わっていき、アジアではナルドというゲームが確認されています。魏の時代に中国に伝わり双陸と呼ばれ、日本へは大陸から飛鳥時代に伝わり盤双六(雙六)と呼ばれました。正倉院には聖武天皇愛用品と伝わる雙六盤が現在も保存されています》。確かに盤双六とバックギャモンはその源流を同じくしていた。

 9月に入って、ネットで2千円台のバックギャモンをネット購入し、ゲームのルールを読みながら駒を動かしてみた。 
 ゲームの内容をやルールをご存知の方もおられようが、概略を綴っておくと、 
 (1)駒の並べ方 このゲームは二人が対戦する(相手と自分とする)ゲームで、例えば自分の駒が黒、相手の駒が白とすると、双方15個の駒を右の図の様に並べる。1~24の数字はポイントと名付けられている。









 (2)駒の進み方 お互いの駒がすれ違うように、Uの字の様に進む。右図が自分の進み方の図で、相手方はこれと反対に進む。
 (3)先手か後手かはサイコロを振り、大きい方を先手とする。
 (4)ゲームの進め方 サイコロを2個振り、その目の数と同じだけ駒を進める。例えば③と②がガ出たら、ある駒を3つ進め、他の駒を2進める。ある一つの駒を、3+2の合計5進めても良い。自分が駒を動かし終わったら、次に相手がサイコロ2個を振り、駒を動かす。これを交互に繰り返す。
(5)駒の上がり 自分の15個の黒駒を自分のインナーサイド(1ポイント~6ポイント)に入れ終わったら上がり。即ち自分の勝。相手が自分より先に、15個の白駒全部を相手のインナーサイド(19ポイント~24ポイント)に入れ終わったら相手の上がり。即ち相手の勝。

 細かいことはさて置き、私が小学生の頃遊んだ双六とバックギャモンは、目的は同じで、駒を目的地に着けること。違いは、双六がサイコロ1個を振るに対してバックギャモンは2個振る。双六が1個の駒を進めるに対してバックギャモンでは15個の駒を進める。相手の駒を追い出すことも出来るのだった。その為どの駒を動かすなどの判断が難しく、そこで戦略的な考察も必要になるらしい。
 白河天皇の心にかなわぬものに3つあり、賀茂河の水、双六の賽、山法師、との逸話は有名で『平家物語』にも書かれていた。NHK大河ドラマ『平清盛』にも盤双六で遊ぶ場面が登場していた。その頃既に戦略的な考察が進んでいたとは思えないが、現在ではAI搭載のプログラムがバックギャモンのトップを凌いだというのがトッププロの共通認識になっているそうだ。
 この世界では日本人が世界ランキングの上位を独占しているらしい。
 妻は私の相手をするほど暇ではないらしく、私は、2人で対戦するゲームと1人で格闘している。(写真:購入したバックギャモンで駒を並べたところ)
 

 
 
 
 


七五三参り

2019年09月22日 | 身辺雑記

 北海道・音更に住む息子夫婦の長女が6月で満3歳の誕生日を迎えていた。七五三参りは11月が普通なのだろうが、その頃北海道はかなり寒いはず。そこでヤヨイちゃんのお父さんや息子夫婦とも相談し、やや早いが、9月末に七五三をやることにした。9月28日(土)~10月1日(火)と、音更に3泊する予定だ。
 その話を深谷に住む義妹のマユミさんに話しておいたところ、「お祝いのお人形が出来たので届けます」との連絡が入り、昨日、わざわざ、夫妻で我が家までやって来てくれた。早速お人形さんを見ると、お人形さんは2つもあった
。次女へのお人形さんもあった。






 どちらのお人形さんも干支に因んでいた。長女へはおサルさん人形で次女へはイヌさん人形。どちらも可愛く仕上がっていて、これを受け取る時の孫たちが喜ぶ姿が目に浮かぶ。次女ももうすぐ満1歳となり、伝い歩きが出来る様になってきている。再会は9ヶ月振りだが、可愛さ盛りの2人の孫娘に会えるのを楽しみにしている。マユミさんは昔からお人形さん作りが得意で上手だった。その特技を発揮して作ってくれた。感謝!感謝!



 

 我が家としてはお酒と刺身でおもてなしをしようと、例によって早朝、吉池へ出掛けた。朝9時に自宅発で、都バス一本の往復で、11時には帰宅した。便利なところにある吉池。御酒は佐渡の「北雪」純米吟醸。天然のマグロと鰤の背を買い込み、鰤は妻が捌いた。持参してもらったワインも美味しかった。私は途中で寝込んでしまい、気が付くと宴は終わっていた。

 今日の一葉:数日前不忍池で
 



 
 


『AI vs.教科書が読めない子どもたち』(著:新井紀子 出版:東洋経済新聞社)を読んで

2019年09月20日 | 読書

 本書は、2018年に、日本エッセイスト・クラブ賞、石橋湛山賞、山本平八賞、大川出版賞を、2019年にはビジネス書大賞など、数々の賞を受賞した。AIに関するあいまいだった私の理解をすっきりさせてくれた著作で、今後、座右において何度か読み直したい一冊となった。
 著者の新井紀子氏は数学者で、国立情報学研究所社会共有知研究センター長ではあるが、人工知能が専門ではない。
 彼女の主張は明快だ。
 
AIが神になる?」・・・なりません。
 
AIが人類を滅ぼす?」・・・滅ぼしません。
 
「シンギラリティ―が到来する?」・・・到来しません。
 これらを主張する論拠も明快だ。
 
AIがコンピュータ上で実現されるソフトである限り、人間の知的活動すべてが数式で表現出来なければ、AIが人間に取って代わることはない」。コンピュータが行っている極小・最終計算は四則演算であることを踏まえての論理。 

 彼女は2011年に始まった「ロボットは東大に入れるか」という人工知能プロジェクト(我が子の様に育てた、東大合格を目指す通称“東ロボくん”)と、それに並行して行った日本人の読解力についての、大掛かりな調査・分析から、AIをめぐる未来を以下のように予測・要約する。
 「AIが人間のすべての仕事を奪ってしまうような未来は来ないが、人間の多くの仕事がAIに代替される社会はすごそこに迫っている」と。その論拠が次の(1)~(2)
 (1)“東ロボくん”について。
 2016年に偏差値57.1に到達。この数値は東大には合格できないが、国公立大やMARCH(明治・青山・立教・中央・法政の略)レベルの有名大学には合格できる数値だ。だが、“東ロボくん”は偏差値65を超えることは不可能だと考えられるに至った。“東ロボくん”に代表されるAIは東大には合格出来ないが、多くの人間にとって強力過ぎるライバルであることを示している。
 (実はこのプロジェクト関係者は、近い将来の東大に合格するAIは実現できないと予測していた。多くの人と共に鋭意努力したが、予想通りとなりこのプロジェクトは既に終了した)

 (2)RSTの開発・実施。
 新井氏たちは、基礎的読解力を調査する為のRST(リーディング・スキル・テスト)を開発し、全国2万5000人を対象に、基礎的読解力調査を実施した。その結果と分析から、明らかになったことは、日本の中高生の多くは、中学校の歴史や理科の教科書程度の文章を正確に理解できない、ということだった。これは驚くべき事実だ。

 (3)近未来予測
 (1)や(2)の状況下、
多くの仕事がAIに代替されても、AIが代替できない仕事が生まれる可能性はある。しかし、たとえ新たな仕事が生まれたとしても、その仕事がAIで仕事を失った勤労者の新たな仕事にならない。AIでは対処できない新しい仕事は、多くの人間にとって苦手な仕事である可能性が非常に高い
 RSTの全国調査で明らかになったことは、中高生のみならず日本人の決定的な教科書読解力の不足。読解力こそ、AIが最も苦手とする分野。しかし日本人の多くがAIに対して優位に立てるはずの読解力で、十分な能力を身に付けていない。多くの失業者が生まれる可能性が大きい。

 (4)実施したいこと。
 このような状況下、新井氏が目指していることは「中学1年生人全員にRSTを実施し、読解の隔たりや不足を科学的に診断することで、中学卒業までに全員が教科書を読めるようにして卒業させること」と書いた。