マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

流山花火大会へ

2018年08月29日 | 身辺雑記

 8月の最終土曜日も花火観賞に出掛けていった。7月から数えて今夏4度目である。購入したカメラの『かんたんガイド』を読むと、いろいろな撮影モードの一つに「打ち上げ花火を撮る」の稿があり、打ち上げ花火を色鮮やかに撮影できます、と書かれていた。そこを是非試してみたかった。
 4日に南長崎の屋上で観た板橋の花火大会以降の土曜日の、11日と18日はいずれも落語観賞。そこで25日となった訳だ。秋田・大曲へは青春18切符2枚利用で何とか行けると分かったが、高額な宿しか空きがなかった。そこで、この日の関東地方での花火大会が開催されるのを調べると、近辺では千葉県の流山と埼玉県の三郷。そこで流山花火を訪ねることにした。(写真:流山花火大会)
 流山の地を踏むのは初めてだった。知らない土地を訪れるのはわくわく感が伴う。今回も花火の観賞やカメラを試すだけでなく、未知の場所探索への期待を抱きつつ出掛けていった。その探訪記を綴る。

 西日暮里から千代田線利用で、常磐線馬橋駅で「流鉄流山線」に乗り換えた。事前に調べた時に初めて知った、単線の「流鉄流山線」。何よりもその名前を面白いと思った。しかし、「流山線」の馬橋駅は切符を購入しようとする長蛇の列が出来ていた。駅舎から伸びた列は地上の広場まで延々と、直線にして200mは続いていた。スイカやPASMOでは切符が購入出来ないらしい。それでも30分ほどで往復切符を購入出来て、ホームへ。停車していた電車はローカルな2両編成。
 
 花火会場へは、流山線の平和台駅からも流山駅からも行けるようだったが、平和台で下車し、徒歩15分ほどで、18時45分には、千葉県と埼玉県の県境を流れる江戸川の土手に到着。この大会、三郷市と同時開催で合計14,000発の花火が予定されているそうな。流山市側だけでも11万人強と言われる人出。会場へ向かう路上にも土手周辺にも物凄い人・人・人と屋台。人込みをかき分けて土手に昇った。
 そこからは江戸川の河川敷と会場全体がよく見渡せた。広大な土手に席を確保した大勢の人々、椅子席もある。開始予定時刻を15分ほど遅れて花火が上がった。なんと目の前の中州が打ち上げ場所で、花火は頭上真上にあがった。程なく、下流の三郷市側の花火も打ち上げられ始めた。両方の花火が観賞できるのだ。偶然にも私の確保した場所は絶好の場所の一つらしかった。頭上での花火観賞は久し振りのこと。花火と音楽のシンクロを十分に楽しめたが、光の大輪にカメラを向けた。
 普通の撮影だけでなく動画撮影もした。普通の撮影は一瞬を切り取るので、ベストの状態と撮影時点にズレが生じてしまう。そこで、”連続”撮影の動画撮影も交互に行った。
 最後まで居れば目前にスターマインや仕掛けが見られるとは分かっていたが、終演まで居て、2両編成の、臨時電車も出しそうない流山線で帰るのは物凄い混雑を覚悟しなければならなかった。そこで止むなく20時には土手を下りて帰路の途についた。 

 映像は動画停止画面をスキャンしたものを下に。
 
来年に向けては、今回は実踏と考え、撮影方法やアクセスでの「つくばエクスプレス」利用など、幾つかの工夫・改善の余地大いにありと思う。
 

 

 

 


圓朝寄席・国立演芸場

2018年08月26日 | 映画・美術・芝居・落語

 偶然ではあったが、今年の8月は落語を3回も聴きに出掛けた。11日(土)が高円寺で「ぶんぶんけんけんの会」。18日(土)が谷中全生庵で「圓朝寄席」。20日(月)が国立演芸場。
 
国立演芸場は「新協建設工業」の企画に運よく当選していた。昼食付で1,000円という有難いイベント。「圓朝寄席」は毎年聴きにいくようになっていて、今年も、先代円楽の弟子鳳楽・円橘・好楽のトリオが顔を揃え、前売り1,500円というお値段で聴けるのが魅力。



 圓朝寄席の前座に青い目の外国人が登場し「好楽の10番弟子の三遊亭じゅうべえでございます」と名乗ったのには驚いた。スウェーデンからの交換留学生で中央大学文学部に在籍したことがあり、昨年7月に入門を許されたそうな。「桃太郎」を語ったが、比較的流暢な日本語には更に驚かされた。
 円橘 夢の酒
 仲入り  抽選会
 鳳楽 青菜
 好楽 藪入り
 この日も私はレンタル試用中の補聴器を着けていた。以前よりは概ね聴きやすくなったが、その補聴器で聴きやすい落語とそれほどでもない落語があった。鳳楽の「青菜」は実に聞き易かった。「植木屋さん、植木屋さん・・・」で始まる語りがしみじみと耳に届いた。暑い夏の、縁側でお酒を勧める主とこれを頂く植木屋さん。落語ではお酒を飲む場面がよく登場するが、特に私はそれが嬉しい。涼しささえ感じつつ、じっくりと話を聴かせてもらった。

 国立演芸場は落語の前後にコントあり、漫才ありで、落語の終わり3席が桂歌春・桂小南・三遊亭小遊三だった。桂歌春は『火炎太鼓』を語った。小南と小遊三は演目が思い出せない。
 
先日亡くなった桂歌丸は「弟子三人を上げれば誰ですか」と聞かれ「一に歌春、二に歌春、三に歌春」と答えたとかのエピソードを聞いたことがある。








  補聴器を通して聞いた噺のなかではその歌春の『火炎太鼓』が楽しかった。結末がハッピーエンドは後味が良い。歌春のなよなよっとした姿、もう一度見て聴いてみたい。国立演芸場はシルバーの入場料は1,300円と知った。シルバーパスも利用して聴きにいこう。
 今月聴いた10ほどの噺。同じ題の噺をYouTube
で幾つか聴き直した。結構な環境の時代だ。 


新作歌舞伎『NARUTO-ナルト-』を観る

2018年08月23日 | 映画・美術・芝居・落語

 歌舞伎座や新橋演舞場のチケットが回ってくることは終わったと思っていたが、少し事情が変わり、その可能性が延びたらしい。16日には妻が、17日には私が、新橋演舞場で『NARUTO』を観る幸運に恵まれた。
 原作漫画は著者岸本斉史が15年の歳月をかけて完結した全72巻の超大作で、G2が脚本を書き、演出したそうな。漫画に疎い私は殆ど知らない世界。
 
3年前に猿之助主演のスーパー歌舞伎『ワンピース』を観たことがあり、伝統的な歌舞伎と違い、些か違和感を覚えたが、そのスケールの大きな活劇は面白かった。それに近いものが演じられるのだろうとの思いで出掛けていった。
 プログラムは当日購入し、ストーリーを慌てて読み、筋書を追ったが詳細は呑み込めなかった。しかし、細かいところは分からなくても、主演の坂東巳之助と中村隼人の活力ある大立ち回り、満足・満足でした。

 舞台は、国を守る忍びの里・木の葉隠れの里。そこに設立された忍者学校の生徒に、うずまきナルト(坂東巳之助)・うちはサスケ(中村隼人)・春野サクラ(中村梅丸)がいた。主人公のナルトとサスケは親しき友でもありライバルでもあった。ナルトは落ちこぼれながら辛うじて卒業。サクラに気があるがサクラはサスケに惹かれている。その3人も含め里人たちは、木の葉の里を滅ぼそうとする大蛇丸(市川笑三郎)に、助け合いながら立ち向かって勝利する。
 しかし、最後には、木の葉の里を壊滅しようとするサスケと守ろうとするナルトの敵味方に分かれてしまう。藤沢周平の青春ものなどによく登場するストーリー展開。


 その二人の決戦の前に立ちはだかるのが黒幕の、うちはマダラ(猿之助と愛之助のダブルキャスト。この日は愛之助)。マダラとの、壮絶な戦いにサスケとナルトは助け合い辛うじて勝利する。愛之助の最期は、顔面から地面に倒れ落ちる。その瞬間に、『源平布引滝』で義賢役の愛之助が7段もある階段を俯せに転げ落ちる場面を思い出した。
 その後に待っていたのがナルトとサスケの対決。滝中での大活劇・乱闘。若いが故に演じられるだろう壮絶な決闘劇。
 今まで観て来た歌舞伎の立ち回りのテンポを遥かに超えた、スピーディーで激しい殺陣。時折爆発する忍術。和楽器のバンド音。これが歌舞伎かと思える世界。いや歌舞伎はこんな舞台も作れるという世界。ただただ面白かった。


 当然ながら若い観客が多かった。それを意識してか竹本連中の語りには字幕が流れた。浅草歌舞伎で活躍していた巳之助と隼人が演舞場でも主役を張るようになってきた。妻とは別々に観た芝居だったが、巳之助軽快、隼人哀愁、梅丸可憐が共通の感想。


上弦の月を撮る

2018年08月20日 | 地学・天文

 一昨日は上限の月。夜10時、三脚を持って屋上に上がり、月を撮影したものが右の写真。月表面の“海”もはっきり見えて満足できるものだった。
 上限の月か下弦の月か迷う人もいるが、私はこの月を少し時計回りに回転すると、弓の弦が上に来るから、上限と覚えることにしている。





 実は、2年前にネット経由で購入した中古カメラの写りが悪くなって来ていた。そこで今回は中古ではなく”新品”を購入したいと考え、何度か「ヨドバシカメラ アキバ」へ掛けた。その時に気に入ったのがキャノンの「Power Shot SX60 HS」(右写真)。高性能のコンパクトカメラで、マクロ機能に優れ、光学65倍ズーム(望遠端で1,365mm相当)。パンフレットには撮影された月の写真が添えられていた。
 今までは、持っているカメラでは月などの撮影で満足できるものが撮れなかった。このカメラならば何とかなるかとの期待を込めて7月下旬に、4万5千円で購入してしまった。マクロ撮影と遠く離れた山などの撮影がズーム機能で簡単にチェンジ出来るのも魅力だった。

 会津駒ヶ岳へ出掛ける直前の購入で、マニュアルをしっかり読む余裕はなかった。帰宅した翌日が「板橋の花火大会」。この時もマニュアルを読まないで花火の撮影で、満足な写真は撮れなかった。
 18日は
全生庵での「圓朝寄席」だったが、帰宅時間に月はまだ夜空に残っていた。(写真:板橋の花火)
 このカメラが今生の買い納めか。使いこなそうと思う。


「ぶんぶんけんけんの会」へ

2018年08月17日 | 映画・美術・芝居・落語

 私が三遊亭兼好を贔屓にしていることを知っている方から落語のチケットを頂いていて、8月11日(土)に「座・高円寺2」に聴きに行った。出演の橘家文蔵と三遊亭兼好からのネイミングだろうが「ぶんぶんけんけんの会」とは常設の会ではないらしく、即席に名付けたものらしかった。
 高円寺は通過することはあっても訪れるのは久し振りの事。下車後、線路沿いに新宿方向に4・5分戻るとコンパクトに感じられる建物が造られていて、その地下2階がこの日の会場だった。250ほどの客席は開演時にはほぼ満席。ここには他に「座・高円寺1」も「阿波踊りホール」もあるらしい。(写真:「座・高円寺2」の客席)
 配布されたパンフレットには「見た目、性格、生き方、何かと違うふたりですが、ふたりを並べると、学校、体育会、職人、会社、刑事ドラマ、盛り場、裏社会、動物園・・・。色んな処にいそうな先輩後輩のように見えてきます。この「先輩後輩感」が、どんなふうに会を彩るのか、それをじんわりと感じて頂くのが、この会の趣旨のひとつです」とあった。







 兼好との出会いは彼が好二郎を名乗っていた10数年前のこと。3年前には地域活動センターで彼に語って貰った。文蔵の噺は「宮元落語」で、毎年の様に聞いていて、今年もやはり地域活動センターの最前列で聴いた。その風貌印象からして、“何かと違うふたりで、先輩後輩に見えてきます”には「そうだよな」と思えた。
 文蔵は重厚で太目で豪快な親分肌に見える。一方の兼好は軽妙で細めで実直な番頭風(失礼)。
 ふたりのプロフィールは
 文蔵、1986年入門 現在56歳 独り身 酒好き 
 兼好 1998年入門 現在48歳 妻子あり 下戸
 とあり、文蔵が8年先輩。
 さてその二人が語る前には「ぶんけんトーク」があった。ふたりに語ってもらいたいテーマを書いた紙切れが数枚入っている箱が置かれていて、まずは先輩文蔵が一枚引いた。最初に引いたテーマは“前科”。「え」と驚くふたりに、兼好が「師匠、前科はないですか」と尋ねると「無い!」と文蔵は答える。「そうですかねえ」と不思議がる兼好に「逮捕歴はあるが前科は無い」と答える文蔵。ホントかウソかは知らないが、賭博で御用となったことはあったのだ。買うはいざ知らず飲み・打つが似合うのが文蔵。

 二枚目は兼好が引いて“スポーツ”。「学生時代何かスポーツやってた?」と聞く文蔵に「ラグビーやっていました。周りは適当にやっているのに、私ひとり入れ込んでやっていました」と兼好。スポーツ青年だったんだ。兼好らしいな。どんな場面で出会っても先輩後輩の関係となるだろうふたり、よ~く分かるトークでした。
 どちらが先に語るかはジャンケンで決めた。兼好が勝って前座は文蔵で、その後が兼好。仲入り後は入れ替わって、兼好・文蔵と続いた。
 文蔵 持参金
 兼好 一眼国
 仲入り
 兼好 悋気の独楽
 文蔵 らくだ
 文蔵の「持参金」以外は聴いたことがあった。文蔵の「らくだ」は最初は脅かされていた屑屋が酒が入って来て逆に脅し始める話。脅しの場面は文蔵ならではの凄みが出ていた。兼好の「一眼国」では夜店に張られたテント中の場面。兼好の表情豊かな演技が秀逸。
 違いの多い二人だが、文蔵の大師匠も兼好の大師匠も八代目林家正蔵(彦六)という共通項があった。

 実は落語も講演も肝心な部分が聞き取れず難儀をしていた。耳に当てる集音器具などないかと探し求めていたが、そんなものは販売されていない。補聴器販売店で聴力検査後に補聴器を借りて現在試用中。実に快適に話しが聴ける。落語もそうだった。聴いた落語家の実力もあったのだろうが、補聴器の効果絶大で以前の様に落語が実に楽しく聴けて、補聴器の購買を考え始めている。