マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

クイズの正解

2023年07月18日 | パズルの世界へ

 右の図を解答したした方が多かったと思う。横に3本、縦に1本の直線が引ける他、右斜め下へ向けての直線が3本、左斜め下へ向けての直線が3本引ける。これで合計10本の直線が引かれる。










 右の図でも10本の線が引ける。横に3本、縦に2本の直線が引ける以外に、右斜め下に向けての直線が1本、左斜め下へ向けての直線が何と4本(!)引けて、合計10本の直線となる。









 もう一つの方法は右の様な形に黒石を2個移動するのである。この状態の場合、横に3本、縦に2本の直線が引ける。更に右斜め下へ向けての直線が1本、左斜め下へ向けて4本もの直線が引け、合計10本の直線が引けた。
 合同形への移動は同一の移動と見なすと、上の3つの方法以外に方法はないと思われるがその証明は未完成だ。


朝日新聞の“声”に登場したクイズ

2023年07月13日 | パズルの世界へ

 20年ほど前の朝日新聞の“声”にクイズが載ったことがあった。掲載された日付や、どの様にしてその記事を手に入れたなどは不明だ。ただ、定年後板橋高校に嘱託として勤務していた頃に、数学準備室でこの記事が話題になったことは鮮明に覚えている。
 声の欄にクイズが登場することは非常に稀なことと思う。見易くスキャンした画像を登場させられなかったが、こういうこともありましたとのアリバイ的意味で右に載せてみた。









 そこに書かれていることを私なりに整理してクイズとして出題したい。
 右写真は囲碁が打たれる地点に9個の黒碁石を正方形状に配置した図である。黒碁石を全て点と見なした時に、3点を通る直線が全部で8本引ける。
 具体的に見ると、横に引ける直線が3本。縦に引ける直線が3本。右斜め下に引ける直線が1本、左斜め下に引ける直線が1本の、合計8本である。
 さて問題は「黒碁石(=点)を2つ動かして直線が10本引けるようにしてほしい」である。
 実は正解は3通りある。その全部を答えて下さい、という難問です。


ルービックキューブ、再び(その1)

2022年08月19日 | パズルの世界へ

 「ルービックキューブ」と名付けられた立体パズルが日本中で大ブームとなったのは1980年頃だったろうか。電車の中でも、教室でも、公園でも、このパズルを操作している多数の人を見受けた。当時私が勤務していた向丘高校の職員室も然り。私も夢中になって六面完成を目指した一人だった。 





 パズルの考案者はハンガリー人のエルノー・ルービック氏。その彼が今年『四角六面 キューブとわたし』を著した。文京区の図書館に予約しておいた本を7月から読み始めた。彼は書くことが苦手なので、生涯で初めての著作とか。数学者だと思い込んでいたが建築家で、ルービックキューブ発明までの経緯が書かれていた。ただ、本を読み進めるよりも、キューブそのものを手に取りたくて、読み終えるのを待たずにネット購入した。







 実はキューブにはルービックキューブ以外に3種類が発売されている。2×2×2型キューブ、ルービックリベンジ(4×4×4型)、プロフェッサーキューブ(5×5×5型)。その4種類セットは予約後の翌日には届き、早速ルービックキューブを手にした。
 40年前のあの頃、時間は掛ってしまったが何とか六面の色合わせを完成させたのだが、80歳の現在どうも上手くいかない。そこで、ガイドブックとネット上の攻略法を参考にしながら完成を目指した。(写真は2×2×2型キューブ)


 ガイドを読み進んで行くうちに、40年前とは大きく変化した2つの事を知った。一つは面の色の配置が違っていた。世界標準が定められていて白面の反対側面が黄色(当時の日本は水色)になっていた。(写真は世界標準のキューブ。白面の反対側すなわち底面は黄色)
 更には最速で完成させられるLBL法と呼ばれる方法が多くの人々に採用されていることを知った。この方法はアメリカの17歳の少女ジェシー・フリドリッチによって開発された。彼女は6面完成まで17秒という最速タイムを叩き出し、スピードキューブストの世界チャンピオンに輝いたこともあるそうな。


 LBL法では面の完成順が底面→中段面→上段面となる(かつては底面→上段面→中段面という順だった)。基本的にキューブの各層を下から順に揃えていく方法である。解いている過程が分かりやすく、私もこの方法で理解し、その手順を全部覚え、ガイドに頼らずに完成させることが出来るまでになった。その手順を忘れないように毎日何度か完成させている。猛暑の日々にこれも楽しみの一つ。完成後の達成感が快感になっている。(写真は底面から中段面までが完成したもの。次は上段面の完成に向かう)


 現在は、ルービックリベンジも成功し、プロフェッサーキューブに挑戦中。(写真はルービックリベンジ)


「Tパズル」で遊ぶ

2022年04月22日 | パズルの世界へ

 マーチン・ガードナー著『数学ゲームⅡ』には写真入りで「Tパズル」が登場していた。旅館などに宿泊した際に遊んだ経験のある方もおられる事と思うが、右図のような木片ピース4枚を上手に並べて求められる図形を作るというパズルである。(図1は『数学ゲームⅡ』に載っていたTパズル)





 その図形の一つにアルファベットの文字Tがあり、それ故「Tパズル」と呼ばれている。“昔とった杵柄”で、早速遊んでみた。右上の図1をコピーした用紙から切り取って4枚の紙片を作り、それらを並べ工夫してT字を作り出した。(右図は木片で作ったT字)
 ネットで見かけた資料には104の図形が載っていてこちらにも挑戦し始めたが、直ぐにやりずらいことに気が付いた。矢張り木片が良いと思い、「Tパズル」をネット購入して遊んだ。10個ほど完成した時に、1個完成する毎に解体してしまうのでは記録が残らないので、この状態を写真に撮っておくことにした。

        

 更に、昨年購入したプリント作成ソフト「Studyaid」に部品登録し、図形完成毎に部品の組合せ図を作成しておくことを思いついて、Tパズル構成の4片を「Studyaid」に部品登録した。しかし「Studyaid」を使用してのやり方は部品の色を塗る点が上手くいかないので諦めた。最終的に文章作成ソフト「Word」に部品登録することにした。
 具体的に書く。右図が「Word」にカラーで部品登録した部品1・部品2・部品3・部品4である。木片を上手に並べて104個の図形の一つ一つが完成する毎に写真撮影し、後刻、それの部品の組み合わせ図を「Word」に記録した。104個全部完成するにはかなり時間を費やしたが、慣れて来るうちに“コツ”が飲み込めてきた。部品3をどこに置くかが最大のポイントで、短時間で完成するようになると、非常に面白く感じ始めた。

 下図は左側が作成すべき図形。右側が「Word」に登録した部品を組み合わせて完成した図形。
 このブログを読まれた方が「Tパズル」を購入することなく遊ぶとしたら、例えば一番上の図1を印刷し、厚手の画用紙に貼り付けてピースを作るのが良いと思う。

     

 

   

  

   




 
 


10人のパーティー

2022年03月18日 | パズルの世界へ

 前回のブログの最後にはパズルを1題出題した。“10人のパーティー”と名付けておく。問題を再掲すれば
 「先日、妻と私はあるパーティーに出席した。そのパーティーには他に4組の夫婦が出席し、参加者はちょうど10人だった。そこそこで挨拶の握手が交わされたが、自分自身と握手をしたものはいないし、自分の配偶者と握手したものもいなかった。

 さて握手がすっかり終わり、皆がテーブルに着席したとき、私は妻も含めて他の全ての9人に、幾人の手を握ったかと尋ねてみた。驚いたことに、それぞれは皆違った答えをしたのである。では私の妻は何人の方と握手をしたのだろうか?」
 正解は4人である。
 どうしてか。段階を追って説明しよう。
 ①“私”以外の9人に答えを聞いたところ、皆違った答えをした。ある人が握手をした回数の最大値が8であることを考慮すれば、その答えは 0、1、2、3、4、5、6、7、8の9通りである。
 ②“私”は帰宅してパーティーのテーブルに座った人の握手回数を思い出しながら、円を描き、自分も含め10人が座った席に握手回数の答えを記した。それが右の図だったとしよう。







 ③握手することと点と点を線分で結ぶことを同一視できるから、この図を用いて、握手をした者同士を弦(=線分)で結ぶことにした。“8”の人は8人と握手したから、8つの線分が引ける。8より小の7、6、5、4、3、2、1と線分を結べる。これでは線分は7本。おっと“私”とも結ばなければならない。0とは結べない。なぜなら0の人は誰とも握手しなかったのだから。この様にして完成したのが右図。




 ④次に“7”の人が7人と握手した状況を書き加える。8とは既に線分を結んでいることを考慮に入れて、6、5、4、3、2と“私”と結ぶ。1とは結んではいけない。1は既に8と結んでいるから。このようにして記入を終えたのが右図。







 ⑤ ③と④と同じように“6”の人が他の6人との握手状況を点と点を結ぶ線分を書き加えたのが右図。





 

 


 ⑥最後に“5”の人の5回の握手状況を書き加えたものが右図である。









 ⑦ ⑥でこれが最後と記したのは全ての方の握手回数とそこから出ている線分の数が一致しているからである。
 この図が全てを物語っている。
 “8”の配偶者は“0”である。(配偶者の候補となる人は線分で結ばれていない人。それは“0”のみ)。配偶者であることを、【8,0】と書くことにする。
 “7”の配偶者が“1”である。(“7”の配偶者の可能性は線分で結ばれていない0と1だが、8の配偶者は0
と確定した。よって7の配偶者は1。【7,1】も配偶者の組み合わせ。
 以下同様にして【6,2】も【5,3】も配偶者の組み合わせである。
 残ったのは“4”と“私”のみ。【4,私】も配偶者の組となる。よって、私の配偶者の握手回数は4回となる。
 配偶者同士の握手回数の和は8であることも分かる。
 私の配偶者も記した最終図を下に掲げる。