マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

草野さんの「退職慰労会」を開催

2016年07月31日 | 歴史

 4月から思い続けてきたことがあった。63日、高尾山からの帰り、菅原さんと一献傾けながらそれを提案すると「是非。私も協力したい」とのことだった。後日寺井さんに、その様な会が既に行われましたかと聞くと「小規模のものはあったようですが・・・。私も協力したい」とのことだった。これで、3人が幹事となっての会を開催しようとの思いが固まった。

 草野さんの退職慰労会である。彼は定年まで教え続けるはずだった仕事を断念し、請われて日教組の専従執行委員に転じねばならなかった。定年時の役職は書記次長。多忙で苦労の多い激務であることが想像出来た。全国教研集会の開催ひとつとっても、開催を妨害しようとする団体があり、警察とも相談しながら開催に漕ぎつけたこともメールで知った。その彼が今年3月、兎も角大変な役割を終えた。これには是非ご苦労様会を開催し、一言「お疲れ様でした」と言いたかった。

 彼からは「ごくろうさん会というよりも、その辺をネタに一杯やる、という感じにしていただいたほうが有難いです」との趣旨のメールが来て、729日の開催が決まった。

 一昨日は17名参加のもとの慰労会。向丘の元同僚が14名。4支部で活動を共にした方が3名。お互いに気心が知れた仲間たち。会は想像していた以上に盛り上がった。
 皆一言ずつ彼と関わりや自分の近況を語った。半数の方が語った時点で、プロジェクターを使用してのスライド上映。私が準備しておいた。主役は草野さんだが、他の16名は準主役。この日の出席の方全員が登場するように編集しておいた。画面は登山・ランニング・温泉・スキーなどが多かった。30年近くも前のことだが、この仲間を含むメンバーでよく遊んだものだと改めて皆思ったことだろう。
 プレゼントは私の妻が作成したポシェットと図書カード。私は彼の新任の頃から定年までを直ぐ間近で見て来たというか、付き合わせて貰って来た。呑むと私はダラシナクなる質で、彼は何度も何度も自宅まで送って来てくれた。そのお礼の意味も込めて妻が手作りをしたのだ。

 最後に草野さんの挨拶。酔っていたのでアヤフヤな記憶だが、つい最近も福島の様子を見て来た話。復興には程遠い現状。7月上旬には辺野古の座り込みにも行って来たはずだ。彼の力が期待される場面は多々ある。登山再開も含めこのメンバーでこれからも大いに遊びましょう。時に闘いの場で再会しましょう

 (明日から3泊4日で熊倉さんと尾瀬に行って来ます。今夏は山頂を目指しません。気取って言えば”尾瀬逍遥行”です。ブログは5日以降の投稿になります)


ディープランニングとは何か(その2)

2016年07月29日 | IT

 しかし囲碁の場合、テレビゲーム攻略の様に単純にはいかない。無限とも言える選択肢から短時間に最善の手を選ばなければいけない。そこでハサビスが考えたのは人間の様な直感を人工知能に身に着けさせることだった。
 直感。それは羽生善治を将棋の天才たらしめる特殊な能力。羽生は実験台に上った。次の一手を決めるまでに羽生が盤面の何処を見ているかという実験だ。アマチュアと比べると大きな違いがあることが明らかになった。アマチュアの場合、盤面をくまなく見ながら次の手を思案する。一方羽生は最初は盤面全体を見渡すが、そのうち右上の限られた部分に絞って次の手を思い付いていた。羽生は「感覚的に64歩と指したい気がします。それ以外の殆どの手は考えていないです。将棋が強くなるということは沢山の手を考えなくて済むようになることです」と語った。(写真:右は実験中の羽生。下は羽生の目が右上に手中していることを示す実験結果)



 ハサビスは人間ならではのこの直感を人工知能に模倣しようとした。直感の力は多くの経験を積むことで育つ。そこでα碁に、過去に行われた15万局の画面を画像として与えた。するとα碁は様々な石の並び方を徹底して覚えた。各局面で勝ちに繫る、共通して現れる並び方を自ら見つけ出した。それに照らして次の一手の選択肢を絞り込む。絞りこんだ手だけに限定してその先の展開を予測するのだ。人間ならではの直観力が遂に人工知能に組み込まれた。以前開発された人工知能ではチェスで一億以上の手の中から最善手を探していたが、それがα碁では数万手でいいのだ。(写真:右は選択肢が絞られていることを示す模擬図。下は限定された手のみを深読みしていることを示す模擬図)





 次に目指したのは人間を超える創造性。その為に行ったのはα碁同士の対局を繰り返すこと。その数は何と3000万局。人間が毎日10局うち続けても8200年はかかる。囲碁の歴史でいまだ人間が考えついていない未知の戦法をα碁に発見させようとした。(写真:α碁同士が3000万局以上対戦を繰り返していることを示す模型図)
 直感と創造性を身に着ける事に半ば成功したα碁。イ・セドルが戦っていたのは囲碁という小宇宙の、いわば神の様な存在だったかも知れない。
 α碁におけるディープランニングとは、過去からは膨大なデータを蒐集し、現在から将来にかけては想像を絶する数の実戦を繰り返し、そこから”深く学ぶ”ことだった。

 羽生「ここまで知能を持つのは人間だけだと考えられてきましたが、ここまで人工知能が進化すると、知能とは何か考えな直す必要があるのでは」とハサビスに問うた。ハサビス答えて曰く「人間の知能の凄さは柔軟性と汎用性です。人工知能にも同じことが求められます。私が目指すのは何でもできる“究極の人工知能”です。実現されれば科学を急速に進歩させ、社会のあらゆる問題を解決できるでしょう」
 果たして人工知能の未来は、私達庶民の生活の観点から見て本当にバラ色か。私は原子力開発の過程に似ている部分を感じてしゅうがない。暫らく間をおいて人工知能の開発の現状をまとめたい。


ディープランニングとはなにか(その1)

2016年07月27日 | IT

 人工知能(α碁)が、経験豊かな棋士でも思いつかないような手をどうして指せたのか。計算の速さで勝負してきた今までの人工知能とは明らかに違う。如何にしてα碁は急速に進化を遂げたのか。羽生はその秘密の鍵を求めて、開発者をロンドンに訪ねた。
 グーグルが買収したのはディープマインド社。巨額600億円を投じてでも手に入れたかったのが、この会社の最高経営責任者で、コンピューター科学者のデミス・ハサビス(39歳)。彼は10代の頃から天才プログラマーとして名を馳せ、16歳の時に飛び級でケンブリッチ大学に入学。その後、人工知能の研究に没頭。きっかけは4歳から始めたチェスだった。実は羽生のチェスの腕前も日本トップクラス。二人の天才の会話はチェスの手合わせから始まった。二人は2番争い1勝1敗と引き分けた。(写真:対戦前談笑するふたり)



 その後、羽生は英語で問いを発した。「あなたの人工知能は実に革新的だと言われています。これまでと何が違うのですか」と。ハムサビは「私の人工知能は人間の脳の働きに着想を得た新しいもの。脳の仕組みはひとつの物理的システム。だとすればコンピューターでも真似できるはず。革命的な技術のディープランニングを可能にするほどにプログラムの技術が進歩して来たとも言えます」と語った。(写真:質問に丁寧に答えるハサビス)  




 ディープランニングの技術を使ってハサビスがまず開発したのが、かなり以前に爆発的に流行った、”ブロック崩し“ゲームを攻略する人工知能だった。ブロック崩しゲームが登場したときは私は吃驚する以上に懐かしかった。何度も遊んだが攻略できなかったゲーム。(写真:かの”ブロック崩し”)








 人工知能に
ゲームのやり方は一切教えない。与えたのは高得点を取れという目標だけ。最初は玉を打ち返すことさえ分からない。ところが偶然100プレイー目にボールを跳ね返し、ブロックに当たり得点が入った。(写真右上参照)
 すると人工知能は玉を跳ね返しブロックに球を当てれば得点出来ることを学んだ。その後は試行錯誤を繰り返し高得点につながるパターンを記憶していく。遂には端を崩して天井裏に球を送るという高度な技まで見つけ出した。ゲームを始めて僅か4時間で完全攻略した。(写真右は天井裏を攻撃する人工知能側=ボール)

 このブロック崩し攻略方法はディープランニングの本質に迫るものではないと思うが、ディープランニングとは何かを上手に説明していると思えた。玉を打ち返せばいいと人間は知っても、上手く打ち返すにはかなりの熟練を必要とする。しかし人工知能は玉を打ち返すことが得点に繋がると知れば、内部に持つ計算能力を駆使して効率よく玉を打ち返す方法をマスターし、その様に“振る舞う”ことが出来るのだ。
 さてα碁におけるディープランニングはこんなに簡単ではないはず。どの様に組み込まれたのかは次回に。

 


『天使か悪魔か 羽生善治人工知能を探る』を観る(その1)

2016年07月25日 | IT

  NHKスペシャルで放映された上記タイトルの番組を数日前に、NHKオンディマンドで見た。将棋の獲得タイトル数94という前人未踏の記録を持つ、将棋の永世名人羽生が人工知能の開発の最前線を取材した。囲碁の世界最強の一人イ・セドルが人工知能と対戦し1勝4敗と完敗した。羽生もその結果に強い衝撃を受けたに違いない。NHK取材班からの依頼を受けたという事情があったにせよ、羽生自身が、人工知能の現状はどうなってるのか、デープ・ランニングと何なのか、強い好奇心を抱き、興味も持っての、探求の旅だったのだろう。意欲的取材で、人工知能の現状と、人工知能を身に着けたといわれる「ディープラーニング」についての、分かり易い番組に仕上がっていた。今後3回にわたりその放送をまとめたい。(写真:取材先での羽生)

 (1)イ・セドル対人工知能
 (2)デープランニングについて
  (3)人工知能の現状

 今回は、イ・セドル対AlphaGo(以下α碁と略記)について
 今年3月ソウル。α碁と名付けられた人工知能から人類に挑戦状が突きつけられた。仕掛け人はグーグル。会長エルック・シュミットは「α碁の壮大なチャレンジを実現して頂き感謝を表します。人類にとって偉大な挑戦として歴史に刻まれることでしょう」とオープニング・セレモニーで挨拶した。今回グーグルが送り込んで来た人工知能はデープランニングと呼ばれる異次元の進化を遂げたものだ。デープランニングとは自ら学ぶび進化する革新的な人工知能なのだ。グーグルはこの技術を使って囲碁の人工知能α碁を開発した。(写真:AlphaGoチームのユニホーム)

 囲碁は人類が生み出した最も難解なゲームと言われる。石は、縦横19×19=361個の碁盤の目の何処に打っても良い。囲んだ範囲が広い方が勝ちとなる。一回のゲーム展開で考えられる場合の数は10の360乗という天文学的数。膨大なゲーム展開数の中から最善手を選ぶことは、どれだけコンピューターの計算能力が進歩しても不可能に近い。そのため囲碁で人工知能が人間に勝つことは到底不可能と考えられてきた。

 ところがそのα碁が世界最強棋士イ・セドル九段に挑んだのだ。彼は「人工知能が私に挑戦するなんて10年早いと思いますよ。勿論勝つ自信があります」と怒ったように語った。対局は5番勝負で行われた。(写真:対戦前に語るイ・セドル)







 初戦が始まった。先手は黒のイ・セドル。対する人工知能は、はじきだした手を画面に表示し、それを見て人間が代わって石を打つ。始まって間もなくα碁が奇妙な手を打ち始めた。10手目(右写真の盤面)。解説者は「これは酷い手。囲碁の常識も知らないようです」と言った。α碁が打った手は黒が既に陣地を作ろうとした領域だ。
 定石から大きく外れた手。イ・セドルの楽勝ムードが漂う中、26手目α碁の狙いが浮かび上がった。白は盤面の上側で陣地を作ろうとしていた。酷い手と解説された10手目が見事に効いてきた。
 86手目も同様で、以降も定石をことごとく覆すような手を打ち続けるα碁。解説者は酷い手と言った解説を「取り消していいですか」と。α碁の狙いが明らかになり「これは凄い手だ」。終盤形勢は完全に逆転していた。α碁の5目勝ち。イ・セドルは187手目白石を取ると盤面に投げて、イ・セドルが投了。
 イ・セドルまさかの完敗。「とにかく驚いています。負けるとは思っていませんでした。私の方が有利と思えた時でもα碁は私が経験したこともないような素晴らしい手を繰り返して来ました」と語った

  第2局・3局もα碁が圧勝。第4局は何故かα碁が暴走し、人間側は辛うじて1勝を返したものの1勝4敗と完敗。人工知能の圧倒的勝利は世界に大きな衝撃を与えた。(写真:右は3連敗したイ・セドル)


(1勝を返した瞬間喜びを表現する解説者二人)


             (最終結果)

 羽生は「私が印象に残ったのはイ・セドルさんが”人工知能が、私が経験したことも無い手を繰り出して来た”との言葉です」と語った。人工知能が百選練磨で、経験豊かな棋士でも思いつかない手をどうし打つことが出来たのか。計算の速さで人間と勝負してきた従来の人工知能とは明らかに違う。如何してα碁は急速の進化を遂げたのか。羽生はその秘密を無性に知りたくなり、探求の旅に出たのだった。そこに待っていたものはデープランニング。次回はそのデープランニングについて。

 


輪投げ大会で初優勝

2016年07月23日 | スポーツ

 一昨日行われた、文高連第28回輪投げ大会で、私達富士前福寿会は見事初優勝を果たした。それもブッチギリの優勝だった。第20回大会での3位、第25回大会での準優勝はあったが、優勝は見果てぬ夢かと思っていた。その優勝。

 大会は20日の初日が予選会。48チームがエントリーし、欠場2チームあった故に46チームで争われ、上位15チームが決勝ランドに進んだ。練習仲間の「宮元白寿会」は第1位で通過していた。これにはご本人たちにとっても予想外のことだったらしく大喜びしていた。シード9チームを合わせた24チームで、一昨日の決勝ラウンドが争われた。
 得点盤に向かって1人9個の輪を投げる。入った得点を合計し個人点が確定する。次々とチーム5人が投げチーム得点が確定する。第1投が終わった時点で私達のチームは95点で、3位につけた。第2投が106点で首位に躍り出ると、第3投が123点で、頭2つ位抜け出すと、そのまま首位を独走。第5投が終わった時点で、第2位に102点差の差を付けていた。今までの大会ではあり得ない事が起こったのだ。ラストの1投を待つまでもなく優勝は貰ったムードになった。ラスト投は気楽に、しかし気を抜かずに投げて合計610点。奇跡的な点を出した。







 MVPは会長の小林さん。普通、得点合計が100点を上回れば上出来のところ、彼の得点合計は191点という驚異的な高得点だった。彼の投げ方は、最高の9点棒にのみ標準を合せての投擲で、高い確率でここに入るのだ。現在の文高連の会員で彼を超える人はいない。その投げ方を私も真似したいのだが前途ほど遠し。
 私達のチームは他に100点を超えた人が2名。私は不調で77点、チームの足を引っ張ってしまつたが、それでも優勝出来たのだから凄いチーム力だったのだ。自分のことはさて置き、初優勝はことのほか嬉しかった。

 賞状と賞金を頂き記念撮影もした。最後に残ったのが祝勝会。当日のみならず、日常でも、チームの牽引車は会長の小林さん。練習会場を確保し、皆に細かい連絡をし、チームをまとめてきた。長い年月の苦労が漸く報われたのだ。私はその意味でのお祝いを言いたかった。しかし、残念ながらこの日は仕事日で祝勝会は欠席。長い間ご苦労様でしたとの一言は、その日は叶わず、翌日のラジオ体操時になってしまった。
 これで秋の「城北大会」への出場権を得た。城北チーム強豪との戦いに私も少しは役に立ちたい。