崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

講座は100点満点

2018年01月23日 05時52分49秒 | 講義

 謎の大国、「中国とは何か」の講義は面白かった。統一と分断を繰り返しながら大きい国になっていく。そこには中心と周辺が注目された。周辺は常に解放され文化交流の地点であった。多くの国は中心に核がおかれた。国民国家になって国境を重要視し、国境紛争を起こしているが中国はそうではなかったことが理解できた。金俊氏は特に西に開かれ、シルクロードができて西洋文化を常に受け入れてきた。もう一つの視点は遊牧民族と農耕民族の調和であった。中国を大きく分けて北の遊牧民族、その以南の農耕民族、その境界線が万里の長城であるという。儒教文化などで朝鮮とベトナムは中国の一部のように思われた。ただ山脈と川が国境になっている。彼の研究の康有為などによる西洋化近代化の関心が生かされず共産主義社会主義に統一される大国になったのである。原田環氏は民族の多様性から国民国家あり、、つまり漢族中心の国家を作ってから多くの民族との葛藤をどう考えるべきか。私は西洋の多文化社会ではないと指摘し、金氏は西洋から見るのはいかがなものかなどの議論があり、研究室でさらに長く議論は続いた。鵜澤教授から奨学生名簿が発表され拍手があった。最優秀者の李スンアン君は講座は100点満点と評価した。