韓国はサムスン電子副会長を連日呼び出して調査している。私は 李朝時代の有名な古典小説の「興夫伝」の現代版のように感じている。安い値段の大衆小説である。それは「古典小説」と呼ばれるがクラシックの意味ではない。金持ちの兄、貧困な弟の話である。「金持ちは悪い」という話しである。韓国だけの話ではない。格差社会への批判もそうであろう。日本の天皇は、最高の環境と尊敬される良い位置にいおられるのではないか、と本欄で触れたら自由な生活ができないかわいそうな人だと擁護するコメントが入って来た。ある日本人の評論家は金正恩氏もそれなりに北朝鮮を指導するのに苦労しているのではないかという。幸せを求め成功した人が逆に不幸になるという皮肉な社会であろうか。今韓国では国民がお金持ち富豪を苦しめている。まるで金持ちの兄「ノルブ」を苦しめる現代版「興夫伝」である。それを人々はただ羨望と嫉妬、怒り、非難、戦いの現実を見ていることに、私は唖然としている。