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蕪村の俳句(92)


■旧暦8月18日、土曜日、

(写真)秋の橋

午前中、叔母の往診歯科に立ち会う。腰痛から歯の痛みを訴えるので、マウスピースを作ってもらった。これで、痛みは60%くらいに軽減すると言うが…。午後、柏に修理に出していたノートを取りに行く。いつもの喫茶店で、俳句関係の本を読む。

今年は、めずらしく、角川俳句賞に応募したのだった。結果は、落選。「笑ひ」を追求すると言って、結社を辞めたので、自分の中で、一つの区切りを付けたかったのである。また、仕事拡大のチャンスとも考えたわけだが…。今年は、二人、入賞者がいる。どういう俳句が、入賞したのか、興味のあるところである。

喫茶店で読んでいたのは、飯田龍太の『俳句は初心』で、この中で、龍太は、芭蕉と蕪村を比較して、才能の多寡では、蕪村が芭蕉を上回るが、と断った上で、芭蕉について、こんなことを述べている。

…芭蕉というひとは、いわばプロペラ機のようなもの。ことに晩年の上昇は、ひたすら努力に努力を重ねて前人未到の高度を極めた俳人ではなかったかと思われるのです。別の観点からいえば、才智の甘えを捨てて、真の才能をつかみとったひとともいえましょう。安易に風に乗ることを諦め、所詮持って生まれた才智などは高が知れたものと観じたとき、その作品に光がさして来たのです。
(『同書』p.30)

ここを読んで、なんだか、励まされたと言ったら、傲慢すぎるとあきれられるだろうか。だが、所詮人間は、己の父祖の土地への旅にある他ないのではなかろうか。遙かな土地からは、笑い声が、かすかに聞こえてくる…。



鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉   (明和五年)

■蕪村は、歴史的な俳句を作るが、芭蕉と違って、自分の心身をいったん通さない。芭蕉は自分が過去と現在の歴史を二重に生きるが、蕪村は、自分が歴史の場面へ直接立ち会う。この句は、それが、「いそぐ」と「野分」という動きをあらわす言葉で、読者も、その場面に立ち合わせているのだと思う。その力に惹きこまれた。




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9月24日(金)のつぶやき

00:41 from Flickr
autumn bridge http://flic.kr/p/8DqsCh
00:49 from Flickr
late afternoon moon http://flic.kr/p/8DnnwP
00:53 from Flickr
autumn rain http://flic.kr/p/8DnoWr
01:04 from web
Danke schön @haiku_shelf für das RT. Heute den ganzen Tag war es kalter Herbstregen.
01:09 from web
Thank you so much @moonflowernco for the retweet. This shot is just a late afternoon moon flower :)
01:20 from web
an autumn dream/ has colors / and sounds It's time to sleep. good night every one.
08:08 from web
人間に知恵ほどわるい物はなし   鬼貫句選22(1769) #haiku #quote
23:22 from Flickr
smoky sky http://flic.kr/p/8DAxqp
by delfini_ttm on Twitter
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