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蕪村の俳句(75)


■旧暦7月7日、月曜日、、七夕(旧暦)、送り火

(写真)無題

今日は、一日、異様に暑い日だった。夜になっても暑い。外へ出れば、サウナの中を行くごとし。タジン鍋をはじめて使用。水の少ないモロッコで、いかに、素材本来の水分を生かすか、という発想で生まれた伝統的な鍋。素材の水分が蒸発せず、鍋の中を循環する構造になっている。おもに、煮込み料理に使われる。野菜の上に鳥肉を載せて、タジン鍋で煮込み、胡麻だれで食した。タレは、いろいろ、工夫の余地がありそう。ウェブで検索すると、レシピもいろいろ、あるらしい。料理自体も、簡単で早くできる。始めて食べた感想を言うと、野菜から、これまで食べたことがないくらい、本来の甘みが引き出されていた。



秋風におくれて吹くや秋の風   落日庵(明和六年)

■「秋風」と「秋の風」の語感の微妙な違いを捉えたところに惹かれた。「秋風」は秋の訪れを告げる風。「秋の風」は秋に吹く一般の風。「の」という格助詞一つで、これだけ微妙な表現を生むところが面白い。俳句の言葉の面白さは、一つは、「微妙さ」にあると思う。現代では、テクノロジーの発展と存在の商品化、社会の合理化によって、「微妙なコンテキスト」がすべて平板なものに均されてしまっている。このため、微妙さを捉える感受性自体も消えかかっている。俳句が、反時代的なプロテストたりえる所以だと思う。



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