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ドイツ語の俳人たち:Sabine Balzer(25)

■旧暦3月1日、日曜日、

(写真)ひととき

haiku-shelfのAngelika Wienertさんと、蕪村について、少し話す。欧州人である彼女が、蕪村にもっとも深く心打たれたというのは、ある意味で、感慨深いものがあった。

先日、吉祥寺の中清で詩人の昶さんと会う。顔色も良く、元気そうだった。その前に、中清で飲食して、お金を払うのを忘れたのだった。これで、二回目。この日、紀伊国屋に、ドイツ語の散文のモデルになる本を探しに行ったのだが、現代ものがまるでないので驚いた。しかたがないので、英語を独訳した本を購う。元の英語は平明で深いので、ドイツ語もいいのでは、と期待。

今日は、集合住宅の大規模修繕に伴って、植木鉢を大移動。運動になった。産業翻訳の需要が激減してしまったため、兼業することに。昶さんは、ぼくを見ていると、自分はなにかが終わった気がすると述べていたが、まさに、ぼくの方は、台風の暴風雨の中で家を建てているような気分である。

※ 今、気がついたのだけれど、「haiku-shelf」は、多種類のクッキー(スパイウェア)を忍ばせている可能性が高いので、リンクを外しました。どういう意図なのか、わかりませんが、気分のいいものではありませんね。そのサイトに行ってしまった方は、ウィルスバスターなどで検出してみてください。申し訳ない。




Unkraut wuchert, ein
paar Wildkrokusse blühen,
wo einst das Grab war


草が生え
二三本のクロッカスが咲いている
そこはかつて墓地


■これは、類想があると言われそうだが、ぼくには、面白かった。墓地もやがて土に還り、記憶だけが残る。「das Grab」と定冠詞なので、作者の記憶に残る墓なのだろう。かつての記憶だったものの集積の上に風のように住む者。これが人なのかもしれない。クロッカスの花は、風に揺れていたのだろうか。
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