前の記事に関連してだけど、ここまで酷い言い訳というか、責任逃れみたいな態度は中央銀行総裁としてどうなのよ?
論外である。選んだ民主党の責任は重い。鳩山政権はその尻拭いをすべきだ。
======
量拡大だけでの景気刺激効果は限定的=日銀総裁 | Reuters
(以下に一部引用)
さらに、米国でも今回量を拡大したが、米のコア物価は低下しているとして、米国でも日本でも「マネタリーな要因だけで、ただちに物価が変動するということではない」と説明。「低金利をしっかり維持することで、需要を刺激することに努めている」と訴えた。
======
白川総裁の反論は、「米国のコアCPIだって下がってるだろ」というものだ。たった1例の実例を挙げても、それが正しいということを立証したことにはなりませんよ。
米国の数字を拾ってみたよ。面倒くさかったけど。
08年 CPI コアCPI
01月 0.4 0.3
02月 0.0 0.0
03月 0.3 0.2
04月 0.2 0.1
05月 0.6 0.2
06月 1.1 0.3
07月 0.8 0.3
08月 -0.1 0.2
09月 0.0 0.1
10月 -1.0 -0.1
11月 -1.7 0.0
12月 -0.8 0.0
09年
01月 0.3 0.2
02月 0.4 0.2
03月 -0.1 0.2
04月 0.0 0.3
05月 0.1 0.1
06月 0.7 0.2
07月 0.0 0.1
08月 0.4 0.1
09月 0.2 0.2
10月 0.3 0.2
11月 0.2 0.0
12月 0.2 0.1
10年
01月 0.2 -0.1
(単位 %、前月比)
米国の物価についていえば、かろうじてマイナスに落ちることがどうにか回避されてきた、というところではないか。白川総裁の如く量を拡張せずに来ていたとすると、もっと以前からマイナスに転じてしまうか、落ちる幅がもっと大きくなっていた可能性はある。
愚か者の場合、「輸血したのに、血圧が下がったではないか」=だから輸血は効果がない、みたいな、短絡的思考になるのかもしれないが、それを正当化されても困るわけである。血圧が下がったからといって輸血はしない方が良かったとか、輸血しても改善効果はない、などという結論を出されたら、怪我や手術で大量出血している人がいても輸血できなくなってしまうぞ(笑)。結果として「血圧が下がる」という現象が観察されたとしても、輸血していなければもっと低下してヘタすりゃ死んでいたかもしれない、というのが普通だっての。
(こうした話は以前に何度も書いたけど)
米国はまだ日本のようなデフレには陥っていない。総合指数は前年同月比で09年にかなりの落ち込みがあったが、これは仕方がないであろう。07~08年半ばにかけて、かなりのインフレ率となっていたはずなので、その反動というものがあるはずだし、当然リーマン・ショック後には落ちるのは避けがたい。
コアの落ち具合というのは、原油や食料品(小麦や肉類とか)価格が08年くらいからすると、低下した影響なんかもあるのかもしれない。あと、ドル安がそこそこ回復したということもあるかな?
ユーロが結構ヤラれたからだろうね。あくまで相対的な評価だから。
なので、白川総裁の説明は正しいとも言えない。
大体、『マネタリーな要因だけで、ただちに物価が変動する』なんて理論を出してる学者とかがいるのか?
そんな命題は経済学の学界にあるのか?(笑)
誰もそんなことを言ってないんじゃないのか?
ああ、例の本の題名か帯だけをチラ見してしまって、鶏冠にでも血が上ったんじゃないのか。まあ、よっぽどカチンと来たのかもしれんがね。
それから、日銀がマネーを増やさなかった日本では、CPIは戦後最大の落ち込みとかを記録したんじゃなかったか?どうして、金融システムにダメージを受けなかった日本では、物価下落がここまで大きくなると思うか?
米国は増やしたからこそ、日本ほどにはマイナスになっていない、という解釈は不可能ではないわな。かろうじて落ち込みを防いできた、ということさ。だが日本では、愚かな日銀が増やさないと強硬に言い張って、その結果連続下落&戦後最大の落ち込みを記録したんだろ。増やした米国や中国と、増やさなかった日本では、結果が違うだろう?何でだと思うか?
IMFに招聘されるのも、中国人民銀行の幹部であって、日銀幹部じゃないだろ?
どうしてだと思うか?
愚か者をいくら呼んだって、役には立たないから。どうせなら、きちんと理論や理屈について思考力のある人物を据えた方がいいに決まっているからね。
論外である。選んだ民主党の責任は重い。鳩山政権はその尻拭いをすべきだ。
======
量拡大だけでの景気刺激効果は限定的=日銀総裁 | Reuters
(以下に一部引用)
さらに、米国でも今回量を拡大したが、米のコア物価は低下しているとして、米国でも日本でも「マネタリーな要因だけで、ただちに物価が変動するということではない」と説明。「低金利をしっかり維持することで、需要を刺激することに努めている」と訴えた。
======
白川総裁の反論は、「米国のコアCPIだって下がってるだろ」というものだ。たった1例の実例を挙げても、それが正しいということを立証したことにはなりませんよ。
米国の数字を拾ってみたよ。面倒くさかったけど。
08年 CPI コアCPI
01月 0.4 0.3
02月 0.0 0.0
03月 0.3 0.2
04月 0.2 0.1
05月 0.6 0.2
06月 1.1 0.3
07月 0.8 0.3
08月 -0.1 0.2
09月 0.0 0.1
10月 -1.0 -0.1
11月 -1.7 0.0
12月 -0.8 0.0
09年
01月 0.3 0.2
02月 0.4 0.2
03月 -0.1 0.2
04月 0.0 0.3
05月 0.1 0.1
06月 0.7 0.2
07月 0.0 0.1
08月 0.4 0.1
09月 0.2 0.2
10月 0.3 0.2
11月 0.2 0.0
12月 0.2 0.1
10年
01月 0.2 -0.1
(単位 %、前月比)
米国の物価についていえば、かろうじてマイナスに落ちることがどうにか回避されてきた、というところではないか。白川総裁の如く量を拡張せずに来ていたとすると、もっと以前からマイナスに転じてしまうか、落ちる幅がもっと大きくなっていた可能性はある。
愚か者の場合、「輸血したのに、血圧が下がったではないか」=だから輸血は効果がない、みたいな、短絡的思考になるのかもしれないが、それを正当化されても困るわけである。血圧が下がったからといって輸血はしない方が良かったとか、輸血しても改善効果はない、などという結論を出されたら、怪我や手術で大量出血している人がいても輸血できなくなってしまうぞ(笑)。結果として「血圧が下がる」という現象が観察されたとしても、輸血していなければもっと低下してヘタすりゃ死んでいたかもしれない、というのが普通だっての。
(こうした話は以前に何度も書いたけど)
米国はまだ日本のようなデフレには陥っていない。総合指数は前年同月比で09年にかなりの落ち込みがあったが、これは仕方がないであろう。07~08年半ばにかけて、かなりのインフレ率となっていたはずなので、その反動というものがあるはずだし、当然リーマン・ショック後には落ちるのは避けがたい。
コアの落ち具合というのは、原油や食料品(小麦や肉類とか)価格が08年くらいからすると、低下した影響なんかもあるのかもしれない。あと、ドル安がそこそこ回復したということもあるかな?
ユーロが結構ヤラれたからだろうね。あくまで相対的な評価だから。
なので、白川総裁の説明は正しいとも言えない。
大体、『マネタリーな要因だけで、ただちに物価が変動する』なんて理論を出してる学者とかがいるのか?
そんな命題は経済学の学界にあるのか?(笑)
誰もそんなことを言ってないんじゃないのか?
ああ、例の本の題名か帯だけをチラ見してしまって、鶏冠にでも血が上ったんじゃないのか。まあ、よっぽどカチンと来たのかもしれんがね。
それから、日銀がマネーを増やさなかった日本では、CPIは戦後最大の落ち込みとかを記録したんじゃなかったか?どうして、金融システムにダメージを受けなかった日本では、物価下落がここまで大きくなると思うか?
米国は増やしたからこそ、日本ほどにはマイナスになっていない、という解釈は不可能ではないわな。かろうじて落ち込みを防いできた、ということさ。だが日本では、愚かな日銀が増やさないと強硬に言い張って、その結果連続下落&戦後最大の落ち込みを記録したんだろ。増やした米国や中国と、増やさなかった日本では、結果が違うだろう?何でだと思うか?
IMFに招聘されるのも、中国人民銀行の幹部であって、日銀幹部じゃないだろ?
どうしてだと思うか?
愚か者をいくら呼んだって、役には立たないから。どうせなら、きちんと理論や理屈について思考力のある人物を据えた方がいいに決まっているからね。