本物の自分中心主義者にかかれば、どんな煽情報道であっても正当化される。理性とか論理などという言葉は、存在しない。
こんなSFだったか、架空の小話だったかがあった、と人づてに聞いた人がいたのだそうだ。
米国産小麦を使って焼いたパンを食べたら、腹痛が起こった人がいたんだって。
すると、別な人たちが「オレも、オレも」と言い出した。どうやら、腹が痛くなった人たちの共通点は、米国産小麦だったんだそうな。
パン、ピザ、ハンバーガーやうどんを食べたらしいんだけど、全てに共通していたのが米国産小麦で、それが怪しいんじゃないか、って、調べた人たちがいたらしい。農薬とか防カビ剤だか防腐剤だか防虫剤だか知らないんだけど、そういう「悪の大企業」が大量生産・大量販売を優先した結果、安全性を無視したからだ、って言い出したんだって。
みんなで大騒ぎすれば、メーカーから賠償金を取れるんだそうだ。だから、いくらでもタカリにやってくるわけ。腹痛が起こった人たちを調べたら、数百万人規模でいるみたいなんですって。
米国産小麦を食べた後に腹痛が起こった、って証言した人の意見は全部正しいと見做され、それは事実かどうかには無関係に「米国産小麦のせいだ」ということにできるんだって。
そうしたら、今度は米国産牛肉を食べたら腹痛だった人が大勢現れて、みんなは口ぐちにこう言ったそうです。
「米国産牛肉を食べたせいで、腹が痛くなったんだ、この恥知らずが!」
牛肉の生産農家の人は、本当に牛肉のせいなんですか、って泣きながら尋ねたんだそうですが、「ここにいる腹痛が起こった人たちは、全て米国産牛肉を食べた後だ」と言い放ったんだそうです。原因を調査したわけでもなく、事実を確認できたわけでもないのに、米国産牛肉を食べたせいだ、とマスコミでも大々的に毎日毎日取りあげたんですって。
そうしたら、米国産小麦と米国産牛肉は、「恐ろしくて食べられない」と多くの人たちは感じはじめ、遂には「輸入禁止にすべきだ」と言い出す議員とかまで出たんだそうです。
別な国では、同じように米国産小麦と牛肉を食べているけれど、全然問題なんて起こってないんですって。なのに、特定の国では、その中だけで腹痛事件が大量発生し、それが大問題となってしまうのだそうです。
彼らに原因を本当に調査したんですか、って確認しても、米国産小麦を食べたのは事実だ、とか、米国産牛肉を食べたから腹が痛くなったんだ、って言い張って、頑として聞き入れないのだそうです。
そうして、本当の原因とかには関係なく、「言った者勝ち」で数が多ければ企業側に土下座させたり詫びを入れさせることもできてしまうんですって。本当は自分が誤って腐ったベーコンを食べたという原因があっても、米国産牛肉のせいだ、米国産小麦のせいだ、って言い張った者が正しい意見を言う人物であるとして、尊敬されるんですと。
それって、どこですか?って尋ねたらしいんだけど、謎なんだって。
何でもゴネるゴロツキが勝つ国、ということらしい。金になれば、何だっていいんだそうです。
へえ~~
こんなSFだったか、架空の小話だったかがあった、と人づてに聞いた人がいたのだそうだ。
米国産小麦を使って焼いたパンを食べたら、腹痛が起こった人がいたんだって。
すると、別な人たちが「オレも、オレも」と言い出した。どうやら、腹が痛くなった人たちの共通点は、米国産小麦だったんだそうな。
パン、ピザ、ハンバーガーやうどんを食べたらしいんだけど、全てに共通していたのが米国産小麦で、それが怪しいんじゃないか、って、調べた人たちがいたらしい。農薬とか防カビ剤だか防腐剤だか防虫剤だか知らないんだけど、そういう「悪の大企業」が大量生産・大量販売を優先した結果、安全性を無視したからだ、って言い出したんだって。
みんなで大騒ぎすれば、メーカーから賠償金を取れるんだそうだ。だから、いくらでもタカリにやってくるわけ。腹痛が起こった人たちを調べたら、数百万人規模でいるみたいなんですって。
米国産小麦を食べた後に腹痛が起こった、って証言した人の意見は全部正しいと見做され、それは事実かどうかには無関係に「米国産小麦のせいだ」ということにできるんだって。
そうしたら、今度は米国産牛肉を食べたら腹痛だった人が大勢現れて、みんなは口ぐちにこう言ったそうです。
「米国産牛肉を食べたせいで、腹が痛くなったんだ、この恥知らずが!」
牛肉の生産農家の人は、本当に牛肉のせいなんですか、って泣きながら尋ねたんだそうですが、「ここにいる腹痛が起こった人たちは、全て米国産牛肉を食べた後だ」と言い放ったんだそうです。原因を調査したわけでもなく、事実を確認できたわけでもないのに、米国産牛肉を食べたせいだ、とマスコミでも大々的に毎日毎日取りあげたんですって。
そうしたら、米国産小麦と米国産牛肉は、「恐ろしくて食べられない」と多くの人たちは感じはじめ、遂には「輸入禁止にすべきだ」と言い出す議員とかまで出たんだそうです。
別な国では、同じように米国産小麦と牛肉を食べているけれど、全然問題なんて起こってないんですって。なのに、特定の国では、その中だけで腹痛事件が大量発生し、それが大問題となってしまうのだそうです。
彼らに原因を本当に調査したんですか、って確認しても、米国産小麦を食べたのは事実だ、とか、米国産牛肉を食べたから腹が痛くなったんだ、って言い張って、頑として聞き入れないのだそうです。
そうして、本当の原因とかには関係なく、「言った者勝ち」で数が多ければ企業側に土下座させたり詫びを入れさせることもできてしまうんですって。本当は自分が誤って腐ったベーコンを食べたという原因があっても、米国産牛肉のせいだ、米国産小麦のせいだ、って言い張った者が正しい意見を言う人物であるとして、尊敬されるんですと。
それって、どこですか?って尋ねたらしいんだけど、謎なんだって。
何でもゴネるゴロツキが勝つ国、ということらしい。金になれば、何だっていいんだそうです。
へえ~~