遂に神話も潰えたか、と思ったところで、デスパイネが自らの豪腕でその神話を継続しました。
追撃のアーチに逆転のツーベース、いずれも持ち味であるパワーを見せつけたバッティングで、ようやくに四番の仕事です。
二打席目までは他球団と同じく緩いカーブで攻めていたオリックスバッテリーが何をとち狂ったのか、裏をかくつもりだったのか、ストレートで押したことで風向きが変わりました。
ややボールくさい低めをすくい上げてライナー性の打球でそのままバックスクリーンに叩き込むところなどはデスパイネ、でしたし、一転して変化球攻めとなった四打席目は見せ球のストレートに惑わされることなく、甘く入ったカーブを引きつけてのこれまた超絶ライナーは今後のデスパイネを変える一打になるかもしれません。
興ざめ感のあるデスパイーネ、もZEROで取り上げられるほどになりましたし、これからもイーネ、イーネ、いきましょう。
涌井は5年ぶりの二桁勝利、最多勝争いも大谷の襟首に指がかかりそうです。
7回6安打2失点は数少ないチャンスをバントで繋いで得点に結びつけられるというイヤな展開でしたが、六回にオリックスの中途半端な走塁を見逃さなかった田村にも助けられて、ガタガタとチームが崩れそうなところでエースが踏みとどまった、そういう意味では素晴らしいピッチングでした。
バッテリーの協業でチームを救ったとも言えますし、仙台の仇を神戸で討つ、流れとはこういうもの、を見せつけるデスパイネの一発を引き出す大きなプレーだったと思います。
89球でしたから八回もいくかと思ったのですが負けが続いていたことで間隔が空いていたことも理由だったのでしょう、大谷、西野の盤石のリレーでの逃げ切り勝ちでした。
再びに流れを変えかねなかったクルーズのお手玉に三木のドタバタ、にも動じることなく後続を断った大谷、すっかりと三者凡退が似合うようになった西野、素敵すぎます。
それにしても三木は細かなミスが続きますが、そんなことを言っていられる立場ではないにせよ、あれだけ一塁手を抱えながらも本職でない三木に守らせたベンチの失態でしょう。
大嶺翔などもそうですし、選手の将来の点からしても、ユーティリティ、には限度があります。
そして荻野に井上、待ち焦がれていた一二軍の入れ替えです。
荻野の代わりが守備固めにも代走にもバント要員に使える伊志嶺、というのが予想どおりすぎて乾いた笑いしかありませんが、仙台から神戸のコースではありますがロードの途中での入れ替えはこちらは想定外、嬉しい悲鳴は言い過ぎでしょうが、やっと来たかと喜んでいます。
さっそくに荻野はマルチヒット、船橋でも見せた淡泊さは相変わらずですが、逆転のきっかけとなったバントヒットは荻野ならではでしょう。
七回のさらなる追撃のチャンスに田村をそのまま打たせて勢いが止まりかけただけに、これ以上にない効果的なプレーでした。
意表を突かれたオリックスもオリックスではあるものの、これで今後に相手バッテリーからすればイヤな存在になるはずです。
そのためにもこの一回で終わることなく、構えで揺さぶるだけでもかなり違ってきますし、打線としての攻略の糸口をこじ開ける荻野であってくれればと思います。
井上もヒットこそ出ませんでしたが八月半ばにしてのようやくの一軍、自分の特徴、武器が何であるかを意識してバットを振ってくれることを願ってやみません。
艶やかな勝利ではありましたが基本的には負け試合、この流れを手放さないよう明日、明日です。
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◆8月14日(金) オリックス-千葉ロッテ17回戦(ロッテ10勝7敗、18時、ほっと神戸、34,989人) ▽勝 涌井 20試合10勝7敗 ▽S 西野 43試合1勝2敗26S ▽敗 岸田 33試合3勝3敗 ▽本塁打 デスパイネ15号(松葉)
▽バッテリー 千葉ロッテ 涌井、大谷、西野―田村 オリックス 松葉、平野佳、岸田、海田、白仁田―山崎勝
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