二年ぶりの7連勝で5割復帰、そして西武を抜いてCS圏内の3位に浮上をしました。
敵地で苦手の吉川を攻略してのことですから勢いだけではない雰囲気も出てきたかなと、そんな希望すら抱きたくもなります。
ただここからが本当の勝負で、これまでも5割復帰、ようやくの貯金と浮かれた時期もありましたが、直後に坂道を転げ落ちたことは記憶に新しいです。
そうなれば消えかけていたゴールデンイヤーの文字が辛うじてぼんやりと輪郭が見え始めたところで満足をすることなく、せっかく西武が二桁連敗に突入をしているのですからこちらも負けじと二桁連勝を目指して、これまた苦手のビジター応援デーをしっかりと勝って来週の地元6連戦で盛り上がりましょう。
涌井が8回3失点で101勝目、李大恩からのバトンを落とすことなく引き継ぎました。
不運な打球もありましたがタイミングの悪い失点でひっくり返されただけに、今季は打線の援護に恵まれない登板が多いですが、今日に限って言えば打撃陣に感謝でしょう。
快投とまではいきませんがらしからぬ球数の少なさで安定感があり、同点に追いついてもらってからはエラーの走者を一人出しただけですから文句のつけようがありません。
そして特筆すべきはやはり八回の続投で、連投の大谷を慮ってのことでしょうが3点リードでしたからロサでもよかったわけで、先日からのベンチの変化がこの日も見て取れました。
それも涌井のピッチングが信頼足るべきものだったから、と考えれば、次のバトンを受け取った唐川は責任重大です。
打線はデスパイネがアーチを放てば負けない、その神話が崩れることなく11安打6得点で吉川を屠りました。
先日に続いて手応えが全くなかったという理想的な打球はあっという間にスタンドに吸い込まれて、やはり大砲の威力は凄まじいものがあります。
そして何より今日は中村のアーチが試合の流れを引き寄せた、とMVP級の評価をしたいです。
あっさりとひっくり返されて「やはりダメか」と思いかけていたところだっただけに、ファンのみならず選手もベンチをも勇気づける一発でした。
また角中の技ありタイムリーに清田のパワフルなツーベース、そしてことごとくチャンスを潰していた鈴木にもダメ押しのタイムリーが出るのですから、現地のファンは大喜びでしょう。
最終回の岡田はさすがに無謀に過ぎましたが、最後を西野が抑えてくれたことで明日への禍根にはならないでしょう。
終盤までは苦しい展開でしたが終わってみれば完勝に近い、そんな札幌の一夜でした。
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◆7月31日(金) 日本ハム-千葉ロッテ12回戦(日本ハム7勝5敗、18時2分、札幌ドーム、29,524人) ▽バッテリー |