「泰平の眠りを覚ます蒸気船たった四はいで夜も寝られず」。蒸気船とお茶の上喜撰(じょうきせん)をかけた有名な狂歌である。歴史教科書の教材の定番でもあった。この狂歌が語っていることは、日本は何の前触れもなしに現われた黒船に驚愕(きょうがく)し、夜も眠られないほど周章狼狽(しゅうしょうろうばい)したというもので、日本は未開の遅れた国で、幕府は無能の限りだった、という時代認識を示している。事実はどうであったか。 . . . 本文を読む
アメリカにおける日系移民差別政策に対しては何もできず、ひたすら英米の意向を重視した幣原(しではら)外交が、大陸に住んでいる日本人の生命財産や日本の利権を軽視する傾向があったことはたしかであり、これに対して現地の日本軍(関東軍)が見切り発車してしまったのが実情であると言えよう。 . . . 本文を読む
李康子(りこうし)、問う、仲由(ちゅうゆう)は政に従わしむべきか。子曰く、由(ゆう)や果なり。政に従うに於いて何かあらん。曰く、賜や政に従わしむべきか。曰く、賜や達なり。政に従うに於いて何かあらん。曰く、求や政に従わしむべきか。曰く、求や芸あり。政に従うに於いて何かあらん。 . . . 本文を読む
中華人民共和国成立の立役者はアメリカのジョージ・マーシャル将軍です。マーシャルは陸軍参謀総長として、第二次大戦のアメリカ軍を指導した英雄ですが、なぜか大戦終了後国民政府軍と共産党軍の間で内戦が開始された中国にトルーマン大統領の特使として派遣されました(1945年12月から47年1月)。マーシャルは蒋介石に対して何と共産軍に対する戦闘の停止と共産党との連立政権を要求しました。 . . . 本文を読む
2016(平成28)年2月に、夕刊フジに載った倉山満氏のインタビュー内容を翻訳者の藤田裕行氏から聞いた。本書の主題と軌を一にする実に興味深い論述だと思った。太平洋戦争史観を打ち破るためには、日本の戦った大東亜戦争を対英戦争の観点で検証することが重要だとの確信を、さらに強くした。 . . . 本文を読む
哀公(あいこう)問う、弟子(ていし)孰(た)れか学を好むとなす。孔子対えて曰く、顔回(がんかい)なる者ありて学を好みたり。怒りを遷(うつ)さず。過を弐(ふたた)びせず。不幸、短命にして死せり。今や則ち亡(な)し。未だ学を好む者あるを聞かざるなり。 . . . 本文を読む
彼らは通信社を握り、新聞社を傘下に収め、さらにラジオ・TVを所有しました。通信という視点から見て世界史的意義を持つ出来事は、グリエルモ・マルコーニによる無線電信の発明です。イギリスのロスチャイルドはこの発明に目をつけ、マルコーニ社を買収してアメリカにRCA(Radio Corporation of America)という支社を設立し、ロシア系ユダヤ人のデビッド・サーノフを支社長として送り込みました。 . . . 本文を読む
子華(しか)、斉(せい)に使いす。冉子(ぜんし)、其の母の為に粟(ぞく)を請う。子曰く、これに釜(ふ)を与えよ。益さんことを請う。曰く、これに庾(ゆ)を与えよ。冉子、これに粟五秉(へい)を与う。子曰く、赤(せき)の斉に適(ゆ)くや、肥馬に乗じ、軽裘(けいきゅう)を衣(き)る。吾れはこれを聞く。君子は急を周(すく)うて富めるに継がず、と。原思、これが宰たり。これに粟九百を与う。辞す。子曰く、以て爾が隣里郷党に与うる母(な)からんや。 . . . 本文を読む
子曰く、雍(よう)や南面(なんめん)せしむべし。仲弓(ちゅうきゅう)、子桑伯子(しそうはくし)を問う。子曰く、[可なり。簡なればなり。]可や簡なり。仲弓曰く、敬に居りて簡を行い、以て其の民に臨むは、亦た可ならずや。簡に居りて簡を行うは、乃ち大(はなは)だ簡なるなからんや。子曰く、雍の言うこと然り。 . . . 本文を読む
どんな職業でも身を入れてやることができたら大したものだ。そうするのはわけはない。勤め人なら人より5分早く出勤してみればいい。それで、“おお、お早う、お前はいつも早いなあ”と友達にいわれたら、それできっと仕事に身が入る。それに引きかえ、“ああ、俺は駄目だなあ。誰も相手にしてくれねえ”などと、自分から人に遅れていちゃあ、自分で穴を掘って自分を落とすようなもんじゃないか。 . . . 本文を読む