「この天地に生を受けたものに、落ちこぼれなどあるはずはありません。すべては光る存在なのに。最近、落ちこぼれなどという言葉が使われているようですが、これほど人間の本質を見失っている言葉はありません。競争原理という価値観でものを見るから、優秀だとか落ちこぼれとかいう見方をしてしまうわけで、これほど生命を傷つけるものはありません」 . . . 本文を読む
若い頃は青雲の志を抱き、夜も寝ないで夢の実現に挑戦したけれども、どうも自分にはそれだけのものは備わっていなかったことに気付いた。さりとてこのまま人生を終わるには何か寂しい思いがする。自分も何かしておかなければならないのではないか。こういう問題意識を持ち始めたとき、今度は偉人伝ではなく、市井(しせい)に生きている人の中で、自分にも手が届きそうな、ウーンと唸(うな)るような生き方をしている人について書いたものを読むと、大いに励まされ、参考になるものです。かくして人は再び発奮し、有意義な人生を形作ることができます。 . . . 本文を読む
両親はフロイトと長年の知り合いだった。特に母キャロラインは、結婚前からフロイトの講義を聴講し、彼の娘と親しいなどの関係にあった。当時の女性としては極めて珍しく医学を専攻し、精神医学にも少なからぬ興味を持っていたためだ。今も私の手元には母が愛蔵していたフロイトの『夢判断』の初版がある。生前に母から楽しそうに聞かされたのだが、彼の講義では母は唯一の女性聴講生で、性の問題を話す際にフロイトは困惑した表情を見せていたそうだ。 . . . 本文を読む
日経新聞「やさしい経済学」が日本の企業家を特集しています。今回の企業家は、大原美術館で知られる大原孫三郎。解説は、国際日本文化センター教授・猪木武徳さん。以下にダイジェストを記します。 . . . 本文を読む
日経新聞「やさしい経済学」が日本の企業家を特集しています。今回の企業家は、「メイド・イン・ジャパン」を「高品質」というイメージに変えた男・盛田昭夫。解説は、作家の江波戸哲夫さん。以下にダイジェストを記します。 . . . 本文を読む
中村先生は、インド哲学、仏教学、比較思想など東洋学の世界的権威。原始仏教の経典の翻訳を、漢訳仏典からの教典解釈ではなく、サンスクリット語の原文から直接訳出した業績が高く評価されています。先生の生涯を貫いた言葉は「慈悲」。〈慈〉とは他人に楽しみを与えることであり、〈悲〉とは他人の苦しみを除き去ること。
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音楽に国境はないと言います。その言葉通り、伝統の音楽が別の文化圏の人に伝承されることが起こりました。日本人が筝(こと)を知らず、オーストラリア人のスティーブ・ネルソンさんに良さを教えてもらう、これが文化大移動時代の現代です。ネルソンさんは「なぜ日本人は日本のよいものを知ろうとしないのか」「大事にしないのか」と怒っています。 . . . 本文を読む
これら7大学との交流協定は、文部科学省や日本の大学が、自国と世界の安全保障に対する責任感に乏しいことを示している。日本の先端技術によって中国軍が強化されれば、尖閣諸島や南シナ海、台湾をめぐり、中国の「力による現状変更」の動きに拍車がかかりかねない。技術的優位を生かして中国軍に対する抑止力を保とうとしている自衛隊や米軍の負担が増してしまう。 . . . 本文を読む
日本人にとっての「平和」というのは、英語の「Peace」に近いですよね。ところが中国人にとっての平和は、「和をもって、相手を平らげる」という感じだと。仲よくしつつ、相手を支配する。「じゃあ、英語でいう“Peace”はないの?」と訊いたら、「言葉としてはあります。でも、語感としてないです。相手を平らげてはじめて、紛争のない世界ができる、というのがわれわれの考え方なのだ」と。 . . . 本文を読む
現在のアメリカの置かれたポジションを考えると、ドルの軍票としての性格がより強まってくると考えられる。ドルをもった場合、何を買うことが出来るかといえば、もちろん、石油も金も買うことが出来る。しかしそれに加えて1国の安全を買うことが出来る。つまりアメリカに米ドルを支払うことによって、アメリカ軍の保護を受けることが出来るのである。 . . . 本文を読む
9条2項「交戦権」否認の条項は、戦前の大日本帝国憲法時代の観念である「交戦権(right of belligerence)」を振りかざして現代国際法を否定しないことを日本国民が宣言した、現代国際法遵守のための条項である。 . . . 本文を読む
米GE社はエジソンが創った会社だ。別名、発明王。「一つの閃きと九十九の努力だ」とかよさそうな人のように言われるが、どうして、彼の国と同じで根性が悪い。彼は何か発明するとすぐ特許を取って似たような研究をしている者を訴訟で潰し利益を独占していった。「一つの閃きと九十九の訴訟」が彼の正体だ。 . . . 本文を読む
自衛艦は軍艦じゃないというのが朝日新聞辺りの主張で、だから一般の船と同じに扱われた。「なだしお」はその蔑(さげす)みに堪え、このときも右から来た釣り船に道を譲った。2千トンの潜水艦が150トンの船のために右回頭したのだ。ところが釣り船がまさかの左回頭をした。航行ルールを破って衝突した。釣り船の一方的な過失だ。しかし横浜地裁の杉山忠雄は事実とは逆に自衛艦の過失だと断じた。 . . . 本文を読む
平成8年(1996)年5月20に教育テレビで放映された「51年目の戦争責任」は、教育番組にはほど遠い捏造番組であった。この番組では、慰安婦募集に関連して軍が出した通達文を改竄して紹介し、不正な方法で慰安婦を集めている不届きな業者を取り締まるよう指示した軍部について、不正な方法を用いてでも慰安婦を調達せよと命じていた証拠を突き止めたとして、その非道を嬉々として糾弾してみせたのである。 . . . 本文を読む