電脳筆写『 心超臨界 』

心地よいサマーレインのように
ユーモアは一瞬にして大地と空気とあなたを洗い清める
( ラングストン・ヒューズ )

悪魔の思想 《 私が日本共産党で学んだこと――谷沢永一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
しかし、いざ共産党に入ってみると、大阪地方委員会運営の志田重男(しだしげお)をはじめ、党の幹部たちは一人残らず党官僚としての出世に執心しているだけで、理論的には無智、組織活動に熱意なし、という惨憺たる状況に愛想をつかし、学部2年のとき、足掛け4年の党籍を離脱しました。私のような経歴の者を、俗に「ヤメ共」と言います。党の側からすれば、なまじっかの内情を知られているゆえ始末が悪い、という意味です。 . . . 本文を読む

東京裁判はインチキ 《 東京裁判が歪めた戦後の歴史観――渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
終戦直後の占領軍の権限は、絶大であって、しかも戦争犯罪人容疑者が逮捕されたり、広汎な公職追放が行なわれていたため、東京裁判は天下の正論として通用した感がある。そして、東京裁判を国際裁判として肯定するかのごとき破廉恥な、曲学阿世の論を述べた国際法学者が東大教授になったり、また、司法の最高の地位に上がる時代であった。 . . . 本文を読む

WGIP 《 NHKをつくった占領軍の「WGIP」――西村幸祐 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
「WGIP」とは「War Guilt Information Program(ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム)」の略である。昭和20年(1945)、終戦直後の東京に設置された連合国軍最高司令官総司令部、通称「GHQ」が、戦勝国の日本占領施策としてただちに開始した「日本人の意識改造」活動だ。 . . . 本文を読む

歴史を裁く愚かさ 《 領土問題における米国の立場——西尾幹二 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
米国はかつて日ソ間に国境紛争が永く継続することを画策して、日本の北方領土の領有範囲をあらかじめ不明確にした当事国である。自国の利益のためとあれば、何でもする国である。日ソ間に争いを残したほうが米国にとってよい。そこまで残酷で、かつ冷酷に計算する米国はいま、尖閣諸島紛争が出来(しゅつらい)するや否や、しめたとばかりに、…… . . . 本文を読む

日本史 鎌倉編 《 能を芸術に高めた足利義満——渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
観阿弥・世阿弥のころから能は日本の芸術として、急に台頭してくるのであるが、それには将軍足利義満と関白二条良基(よしもと)の存在が大きな役割を果たしている。芸術が興るのは芸術家がいるだけでは足りず、スポンサーが要るのである。そしてスポンサーの種類が芸術の種類となる。 . . . 本文を読む

日本史 古代編 《 歴史とは「民族共通の記憶」である――渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
考古学的発見から出発して日本史を再建するのは、排泄物から、それをやった者の思想を推測するようなことになるのではないだろうか。記紀万葉に登場する者は、神も人間も、日本語を語り、考え、感じ、悲しむ。だからわれわれは、「日本人」と関係あるかないかわからない原住民からはじめないで、明かにわれわれの先祖であり、われわれの言葉を語った者たちから考察をはじめてゆきたい。 . . . 本文を読む

読む年表 戦国~江戸 《 水野忠邦「天保の改革」――渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
改革の動機は幕府財政の困窮と大奥の粛清・緊縮であった。約半世紀にわたって幕政に君臨した大御所家斉が天保12年に亡くなり、実権が家慶(いえよし)に移ると、水野忠邦は直ちに、家斉の下で汚職・腐敗を極めていた若年寄以下、千人近い者たちを処罰し、城の内外における綱紀粛正と改革を断行した。だが、一番目につくのは町人への弾圧である。 . . . 本文を読む

読む年表 戦国~江戸 《 頼山陽『日本外史』を定信に献上――渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
維新の志士の中で頼山陽を読まなかった者はいなかったほど、その影響力たるや大変なものであった。木戸孝允(きどたかよし)も伊藤博文(いとうひろぶみ)も影響を受けたから、結局、大東亜戦争まで日本の歴史は頼山陽の『日本外史』と『日本政記』が大筋になっていると考えて間違いないと思う。 . . . 本文を読む

読む年表 戦国~江戸 《 松平定信「寛政の改革」――渡部昇一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
田沼意次の失脚後は、田沼が抜擢した松平定信が老中となり、「寛政の改革」に着手する。定信は八代将軍吉宗の孫、つまり、吉宗の次男で文武両道に秀でた田安宗武(たやすむねたけ)の七男で、奥州白河藩松平家の養子となり、天明の大飢饉を切り抜けるなど藩政に成果を挙げた。 . . . 本文を読む

人間通 《 評判――谷沢永一 》

2024-06-26 | 04-歴史・文化・社会
人の世は評判の市である。この世に公平無私などありえない。あらゆる時代の誰も彼もが、歴史と称されている根拠薄弱な評判の記録を信用してきた。そして今の世においてもまた評判に頼って万事を判断している。つまるところ人は評判を好むのである。その好むところによって動かされるのも当然ではないか。 . . . 本文を読む

向上心 《 仮面の下の“本性”を見抜く――サミュエル・スマイルズ 》

2024-06-26 | 03-自己・信念・努力
一方、自叙伝はどれも興味深いが、やはり作者自身の飾らぬ姿を期待するのは難しい。自分の思い出を書き記す時、人は自分のすべてを見せようとはしないからである。聖アウグスティヌスは例外的に、生まれつきどうしようもない自分の悪い性癖や、ずるくてわがままな根性を正直に打ち明けて、『告白』を書いているが、彼のような勇気をもちあわせている人は少ない。 . . . 本文を読む

自分のための人生 《 大人どうしのつきあいができる家族——ウエイン・W・ダイアー 》

2024-06-26 | 03-自己・信念・努力
自立することに心を傾けている家族では、それぞれが自分というものをしっかり持った人間になろうとする傾向が見られる。権威に反抗しようなどという傾向は見られない。いつも誰かにべったりとくっついていたり、いつも誰かを必要とするような面はあまりない。同様に、単に家族の一員であるという理由だけで、子供が永久に忠実であることを要求されることもない。その結果、家族の者は無理やりではなく、心から一緒にいたいという気持ちになる。 . . . 本文を読む

自分を鍛える! 《 読書にかけた時間の4分の1の省察を加える――ジョン・トッド 》

2024-06-26 | 03-自己・信念・努力
読んだ本の内容については、振り返って考えてみることにかなりの時間を費やすべきである。最もすぐれた学者たちは、読書に費やされる時間の4分の1をそれにあてるべきだと考えている。これはけっして多すぎるとは思われない。 . . . 本文を読む

自助論 《 生涯を決めた一冊の本のありがたさ――サミュエル・スマイルズ 》

2024-06-26 | 03-自己・信念・努力
時間つぶしのつもりで偶然手にした本の中に、気高い人生を生きた人の手本が描かれている場合がある。それが読む人の心を打ち、思いもよらないすばらしい活動力を呼び覚ますことすらある。このように、ある人間の勇気と大志に満ちた生涯は、同じような才能と情熱を持った人々の心に火をともさずにはおかない。 . . . 本文を読む

道をひらく 《 心を定めて――松下幸之助 》

2024-06-26 | 03-自己・信念・努力
大きな犠牲で、たいへんな苦難ではあったけれど、その苦難に負けず、何とかせねばの思いにあふれて、みんなが人一倍の知恵をしぼり、人一倍の働きをつみ重ねた結果が、流れた町と流れなかった町とのひらきをつくりあげるのである。一方はただ凡々。他方は懸命な思いをかけている。そのひらきなのである。 . . . 本文を読む