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アイドル映画がなかなか楽しくて>「野菊の墓」

2021年01月09日 | 映画
 若い頃であればアイドル映画なんていうと「ケッ!」と思って見もしなかったのですが、一般男性となった今では楽しめるようになりました。きっかけは、何年か前に見たマッチと明菜ちゃんの「愛旅立ち」ですが、そのときのレビューはこちら。これが純愛路線ではなく、抱腹絶倒のオカルト映画だというのは一般男性としては知っておきたい基本知識です。

 そうしたそんな私の好みを見透かしたように、日本映画専門チャンネルで12月に「プレイバック!アイドル黄金時代~80年代アイドル映画Collection~」というのをやってました。もちろん「愛旅立ち」もあったのですが、今回見たのは松田聖子主演「野菊の墓」。

 原作はご存じ伊藤左千夫の同名小説ですが、原作が発表されたのは明治39年。映画は昭和56年公開で、この映画の主題歌「花一色~野菊のささやき」は「白いパラソル」のB面。時代としてはそういう頃でした。もちろん彼女はアイドルとして歌番組に引っ張りだった時期です。

 舞台は農村なので、主演の松田聖子もそういう衣装でそういう髪型。あの聖子ちゃんカットではなく、もともと美人ではないので(失礼)、映画の予告編をテレビで見た私は「ウプッ」と思ってしまいました。漫才の春やすこけいこも当時相当ディスってて、「野菊の墓ってあるやんか」「え、なに? 野ブタのクソ?」とかいうネタを覚えてます。

 松田聖子は映画初主演ですが、売れっ子アイドルなので撮影は2週間くらいで終わった様子。それでも、脇を固めるのが加藤治子、村井国夫、赤座美代子、樹木希林などで、その部分だけを見てるとちゃんとした映画なのですが、松田聖子と相手役男性のシーンはセリフもやたらと現代的だし棒読みだし、かなり違和感があります。

 これを見てると「絶対に笑ってはいけない」的な雰囲気で、「いや、これはちょっと…」と思う反面、周りで真面目に取り組んでいる役者さんの事を思うと笑っちゃいかんなぁとか思ってしまいました。

 なお、松田聖子は入浴シーンはなく、相手役男優とのワッチコンのシーンもないのでその方面を期待する人は楽しめません。どうにもモヤモヤする違和感を楽しみたい人にはお勧めです。この映画は一体誰が喜ぶのでしょうと思ったとともに、共演の男性はどこへ行ってしまったのでしょう???