半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

環境にかける負荷を減らす「新しい生活様式」を

2020年07月14日 | 自分の時間

いや~、長梅雨が続いていますね~

土砂降りが少ないのですが、パラパラがずっと続いています。

個人的な意見では、6月前半の30℃超えを考えると、この雨がなければ7月で35℃ぐらいいっていたんじゃないかと思っており、猛暑よりは良いんじゃないか、と思っています


ただ、野菜を出荷物として作っている農家さん達にとってはたまりません

今年はジャガイモを始め多くの野菜が不作で高騰しているそうです。

ナスなど路地の鳴り物は成育が悪く、さらに大風で木ごと避けたりと、まあ台風のような大風がこの時期に吹いています。

ナスはもちろん、モロヘイヤなど暑さが無いと育たない野菜は沢山あります。

また、ジャガイモなど高騰が続いているそうですが、先日お邪魔したスイカ農家曰く「暑くないとスイカの注文が増えない」そうで相場は低空飛行だそうです

何事も度を過ぎるとダメですよね。

乾燥が続けば水蒸気となって空中に水分がたまり雨が降り、雨が続けば今度は晴れが続く。

そういった当たり前のバランスが地球全体で崩れてしまっているので、もう局所的に豪雨や干ばつなどが起きてしまう、アンバランスな世界になってしまいました。

 

ちょっと話が飛びますが、有機農業は「無農薬で安心安全」と思っている消費者が一般的です。

しかし、最近始めた若手はともかく、30年以上前に有機農業を始めた70歳前後の農家さん達は、「環境保全型農業」として有機農業を始めた方がほとんどです。

具体的には、「このまま化学物質を使い続ければ、環境に毒物をばら撒いていることと同じで、生態系を崩し、ゆくゆくは人間にも還ってくる。子孫にそういった世界を残す訳にはいかない」というのが理由です。

1960年代にレイチェル・カーソンが「沈黙の春」という本で、戦争で使われていた「枯れ葉剤」、ベトナム戦争などでジャングルの上に撒くことで緑を枯らし、ゲリラ兵などが隠れられないようにした化学合成物質が、戦後「除草剤」として世界中に広がりました。

日本では、GHQがノミ・シラミだらけの日本人の頭の上から振りかけた白い粉が、この1つです。

これを「平和利用」と呼び、化学兵器の1つが平和利用されるという名目で、世界中に広がりました。

しかし、海洋学者のレイチェル・カーソンが、人間にはすぐに影響が出ないほどの毒性の農薬が、川に溶け出し藻に蓄積し、その藻を食べた虫が死に、魚が死に、それらを捕食する鳥が死んでいく事態に警鐘を鳴らしました。

「生物濃縮」といって、食物連鎖の中で最初は濃度が薄かったのが、生物内に蓄積され、それを食べる捕食者はさらに毒性があがり、最後は数千~1万倍と、毒性が濃縮されていく現象です。

地球で最終捕食者の人間にもこういったことが起きる、と、世界的にレイチェルが警鐘をならし、アメリカでは国会でも取り上げられるほど大論争が起き、世界中に有機農業運動が広がリました。

「運動」というのは、「選挙に投票しよう」といった選挙運動や、「河川を汚す化学合成洗剤を使わず石けんを使おう」といった石けん運動などと同じで、同志が集まり1つの活動を通じて世間に訴えていく活動です。

日本では高度経済成長によって、工業排水が河川に流れ、水俣病が起きたり、工場排煙の毒で四日市ぜんそくなどがあります。

そういった問題に対して、「農家も環境を化学物質で汚染する農業をしていて良いのか?」という有志が立ち上がり、化学合成物質を環境にばら撒かない農業を目指す「有機農業研究会」が1971年に設立されました。

今からなんと50年ほど前の話です。

 

最近の災害続きで、ようやく消費者の私たちも環境がおかしくなっていることに気づき始めました。

自然環境の中で仕事をしていた農家さん達は何十年も前から始めた「環境保全運動」の一環としての有機農業をしてきたわけですが、一般消費者も「使い捨てのこんな生活をしていて良いのか?」と気にする人が増えてきました。

コロナの「新しい生活様式」というのは、3密を避けるリモート中心の生活ということでしょうが、環境に負荷をかけない生活スタイル、本当の意味での「新しい生活様式」へシフトする人が広がる事を期待しています。

コメント
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