駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ザックの正念場

2013年06月25日 | スポーツ

           

 コンフェデ杯は全敗でいかにも残念な結果になった。まあ、しかし冷静に考えれば、実力通りということだ。

 ただし、気になったことがある、それはザックに動揺が認められたことだ。眼がきょろきょろし苛々しており、どうも臍下丹田に力が入っていない様子だった。采配にも疑問点がいくつかあり、ここに来て信頼していた監督手腕にちょっと不安が出てきた。

 サッカーでは監督のシーズン途中交代は珍しいとことではない。五連敗もすれば首の周りが涼しくなるの通例で、喩え強豪相手でも、ザックは崖っぷちに立っている。

 全日本代表は所属ティームが違う選手の寄せ集めなので、一年は新たな編成には短い。否、短か過ぎる。だから、今監督を変えるのは大冒険になる。この一カ月がリミットだろう。

 サッカーセミプロ評論家の私としては監督交代ほどの問題があったとは思わない。セルジオ越後の雑音は無視しよう。ただ、監督の手法を含め、問題点がいくつか浮き彫りになったわけで、それをどう修正するかが課題だ。監督には前日本代表に付いては全て任せているわけで、妙なアドバイスはできない。

 ザックがどう立ち直りを見せるか、サッカー協会役員に劣らず、固唾をのんで見守っている。私からのアドバイスは、前田、岡崎、香川、本田、遠藤、今野、内田、長谷部、吉田、川嶋でいいということ。長友清武にはちょいと疑問を持っている。あと一人を誰にするか。

 

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余った給食をどうする

2013年06月24日 | 小考

                  

 ネットのニュースで何だか変だなと思うものがあったので、一部引用して紹介します。

 「もったいない」。そんな理由から、兵庫県西宮市の半数以上の公立保育所で調理員らが余った給食を食べていたことが明らかになった。余った給食は廃棄される決まりで、保育所長会でも「食べてはいけない」と取り決めていたが、周知徹底されていなかった。・・・、給食費を払ってないのに“役得”でつまみ食いをしていた行為は、市民の目にはどう映るのだろうか。(産経新聞)

 「もったいない」をそんな理由からとしている点と「役得でつまみ食い」と表現している点が気になります。市民の目にはどう映るだろうかと締めくくっていますが、けしからんと映ると続くように読めました。

 記事の表現以上に、食べられる食物を余ったからと廃棄するのが妥当だろうか、取り決めが周知徹底されなかったのはなぜか、というところが問題です。

 余った給食をどうするかは、いろいろな立場の人が十分な論議を重ねて対策を講ずるべき問題のように思います。そうして決まった方針は周知徹底されなければ意味がありません。

 先に厚労省は子宮頸がんワクチンを副作用?が出たと、驚くべき速さ(他の行政指導に比して)で推奨を取りやめました。これには表向きには指摘されないのですが、補償を逃れるためという要素があると思われます。医師の間ではワクチンそのものではなく筋肉注射による副反応という見解の方も多いのです。今のところ真相は闇の中で、科学的な解明には時間が掛かり、明快な結果が得られるかどうかもわかりません。

 ちょっと、余った給食とは問題が違うように見えますが、とにかくまず予防線を張る行政の姿勢と取り敢えず咎めようというマスコミの姿勢は通じるところがあるように思います。こうした姿勢は論議と客観的吟味を遠ざけてしまいます。

 物事の危険度はその重大さと確率で判断されるべきで、対策はコストを考慮して立てねばなりません。多少は時間が掛かり複雑な展開にはなりますが、それを導き受け入れるのが成熟した社会で、日本の民度が問われていると気になりました。

 

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富士山世界文化遺産に登録

2013年06月23日 | 自然

                 

 富士山が世界文化遺産に登録された。良かった!。

 富士山の美しさと日本人の富士山に対する気持ちが漸く世界の人達にも理解されたのだろう。

 日本人の私は、なぜ富士山が真っ先に世界文化遺産に登録されないんだろうと、訝しく思っていたが、世界の視点に立てば物の見方も違うし、日本の心も自分が思うほどには理解されていなかったということかもしれない。

 万葉集の昔から日本人の心に特別な神々しい山として生き続けてきた富士山は、そうした国民心情抜きで、形として喩えようもなく美しく、文句なく世界の文化遺産に値すると思う。

 三保の松原も含まれるように決まったようだ、これには影の外交力が効いたらしい。

 富士山から遠くに住んでおられる方も、東海道新幹線に乗ってちょっと運が良ければ、富士山の美しい姿を目の当たりに出来る。中学校の恩師が、研究会で上京する時、列車の中で猛勉強し、富士川を渡った辺りで富士山を目にすると頭がすっきりして闘志が湧いたと述懐されていたのを思い出す。

 新幹線に乗らなくても、東京の高層ビルから、晴れた日には富士見ができるので、あれが富士山かと感激された方もおられよう。

 *これは富士宮市からの近影で、近くから見れば雄々しい山でもあります。

 

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雨の朝玄関に

2013年06月22日 | ご挨拶

     

 我が家の飼い犬トムが雨の朝、玄関で静かに息を引き取りました。享年16歳、人間なら90歳くらいと思います。寝たきり老犬になって二ヶ月、命が終わることを教えてくれました。

 最期の方は少し辛そうに唸ることもありましたが、不平を言うこともなく、従容として逝きました。番犬として仕事に精を出し、何よりも忠犬でした。これ以上の飼い犬はなかったと思います。飼い主は並みでしたが、彼は賢明で頼りになる忠僕でした。私が人生の中で最もよく働いた年月を共に生きて呉れました。

 これからも私と私の家族を守ってくれると思います。

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患者に支えられる

2013年06月21日 | 診療

      

 人間の心には変わったこと目立ったことが印象深く残りやすい。そうしたこともあって、色々困ったというか妙な患者さんのことを取り上げることが多い。しかしながら、九割の患者さんはまともで話が分かり、滞りなく診察している。

 尤も、肝腎の私が、まともの方に入っているかちょっと心配なところもあるけれど。

 まあ、たくさん患者さんが来て下さるし、総合病院からの紹介も多いので、大丈夫なんだろうと自己判断している。

 高々二三分の診察、二言三言話すだけなのに「ありがとうございます」と頭を下げて診察室を出て行かれる方も多い。私も人間だから風邪っぽかったり、頭が痛かったり、気持ちが沈んでいたりと、多少波風のある日常を生きているのだが、そうした折に患者さんの心の籠もった丁寧な対応に接すると、病人を支えるというよりも、逆に支えられていると感じる。

 「どういたしまして、お大事に」と返事をさせていただけることは、ありがたいことだ。

 

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