駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

アメリカのトラック野郎たち

2021年10月18日 | 世界
              

 アメリカでトラックを運転して生計を立てている日本人が二十人ばかりいるようだ。中には国籍を移している人もいるかもしれない。男性がほとんどだが、驚くことに女性もいる。小柄で時々子供と間違われるのよと20mのトラックを軽々と運転しながら笑う。二三年どころか二十年以上アメリカの平原を大都会を走り続けている人もいる。ユーチューブに動画をアップしている人が五六人に一人居るようで詳しく調べたわけではないが率から言えば日本の何十倍の多さだと思う。
 大平原を一人きりで何百マイルも走っていると日本や人とつながりを持ちたいという気持ちが湧いてくるのだろうと推測する。私が時々動画を拝見する二人の男性ドライバーと一人の女性ドライバーはどうも独り暮らしのように見える。他人のプライバシーを忖度するので失礼のないようにしたいが、叔郎先生といくらか共通する感覚つまり狭い日本というか息苦しい日本に住みづらく感じることがあったのではないかと思う。
 かくいう私も生まれ育った故郷を離れて暮らしているので、微かではあるが新天地で生きる感覚が理解できる。数奇な運命と言っては失礼に響くかもしれないが、遮るもののない大平原を長大なトラックをたった一人で運転し物を運び届ける仕事、人生至る処に青山あり。

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