駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ウエイクアップコール

2009年02月01日 | 世界
 BSでウエイクアップコール(再放送らしい)を偶然途中から見た。アポロやシャトルの飛行士に届く目覚めの音楽、誰が思いついたか素晴らしい計らいだ。
 漆黒の宇宙空間に浮かぶ人工衛星の中でサッチモの「この素晴らしい世界」を聞きながら目覚める。人生観が変わるのも頷ける。
 かけがえのない地球という惑星、僅か数十キロの薄いウエハースのような大気に包まれた星。たった数メートル四方の人工衛星から眺めていると、そこは人種や国を超えて、否種さえも超えて生命が育まれる世界であるのが天啓のように閃く。懐かしい故郷の星とわかる。
 運悪く地球帰還の途中に断熱板がはがれる事故で亡くなったユダヤ人宇宙飛行士ラモンも、当初ユダヤ人として最初の宇宙飛行士であることを強く意識して出発したのに、宇宙空間に浮かぶ地球を見るうち、帰還前には人種の壁を越える心境の変化があったらしい(回収された彼の焼け焦げた日誌を解読)。無意識に悲劇を予感したのだろうか、彼の妻が彼のために選んだウエイクアップコールは恋人への別れの歌だった。なんということだろう(よく歌詞を知らずに選んだらしい)。
 ウエイクアップコールはリクエストで決まるようで、日本人初の船外活動を行った野口聡一さんは我が子が通う幼稚園で子供たちが歌うさんぽという歌を選んでいた。
 自分だったら何を選ぶだろうか。日本の唱歌を選びたいが目覚めにというとなかなか難しい。「古里」や「イマジン」を月面で聞いたら、40万キロ彼方の宇宙空間に浮かぶ地球が滲んで見えるだろうな。
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