駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

塩加減、もう少し薄くても

2022年01月29日 | 旨い物
              

 年を取ると味覚が落ちるというか、味を薄く感じるようになる人が多い。少し認知が始まった奥さんの味付けが濃くて困るというご主人の訴えを時々聞く。塩辛いと言えば怒り出すので困ってしまうらしい。高血圧の患者さんには切実な問題なのだが、変えるあるいは変わるというのは難題で、困りながら年を取りいつの間にか五年十年経ってしまう。
 うどん蕎麦ラーメンの塩加減がどのように決まっているか知らないが、商売だからお客さんの好みに合わせているのだろうと思う。濃い味やこってり感があった方が食事をした感じがするのでそうした味を選ぶ人が多そうだ。薄味あっさりで繁盛している大衆食堂を知らない。
 どうして出し汁の話を書いたかというと、一昨日の昼にラーメン昨夜ニシンそばを食べて、出し汁を飲みながらちょっと塩味が強いと思ったからだ。二人とも高血圧があるので自宅の味付けは塩を控えめにしており、それで十二分に美味しい。それに時々行くやや高級な和食の店はさほど塩味が濃くない。味が濃いと素材本来の旨味が損なわれてしまうからだ。
 ラーメン蕎麦うどんの出し汁はもう少し塩気を控えめにした方が良いと言いたい。おそらく慣れるとその方が美味しく感じると思う。力仕事をしない人間の戯言と言われてしまうかな。

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