駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

眠れぬ夜は、あるもの

2019年06月18日 | 人生

           

 

 今朝は晴れているがさほど暑くない。一昨日から午後になると曇り蒸し暑くなる、どうも今日もそのパターンらしい。

 睡眠障害というのはよくある訴えで、それが主訴で受診した患者さんはとりあえず対応して次は精神科を受診してくださるように指導している。これがなかなか難しく素直にハイと受け入れる方は少なく手間取ることが多い。たぶん実際に精神科を受診してくれている人は半数くらいの感触だ。そうした不眠が主でない高血症、糖尿病、脂質異常症・・などで定期的に受診されている患者さんにも不眠の訴えは多い。相手を見ながら、いろいろなお薬でその都度対応している。中にはあの薬がいいとかごねる患者さんも居るが、徐々にそうした患者さんは減ってきている。これは精神科を主体とした妥当な睡眠薬使用法の普及活動とそれに対応した前線の医者の努力の賜物だろう。これには十五年くらい掛かった。

 一か月三十日毎日快眠という人は少ないだろう。そういう健康そうな人はむしろ非健康と私は診ている。快食快眠快便、ガハハとかオホホという人は傍迷惑のことがあり、何でも自分が正しい自分流を押し付ける傾向があるので要注意だ。まあ、月に二三回は昨日の夢見は悪かったとかまんじりともできなかったとかトイレに起きたら眠れなくなったなどという経験をお持ちの方が真っ当と思う。

 まあたいてい眠れなかった翌日は眠れるものだ。行き止まる夢くるくると元に戻る夢、追いつめられる夢の後には思わぬ御馳走の夢もあるだろう。久しく夢を見ない方も多いかもしれない。あんまり心配な時はかかりつけ医に聞いてみることだ。毎日ああでもないこうでもないとわけのわからない話を五万と聞いているから、それはよくあることです心配ありませんと教えてくれる。稀にはそれはおかしいですね、A先生のところへM先生のところへと紹介状を書いてくれる。

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