駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

フランス革命の肖像

2010年05月22日 | 
 数日前本屋を通った時、目に留まったので「フランス革命の肖像」を買った。佐藤賢一によるもので集英社新書だ。フランス革命に詳しくはないが戦慄する狂気は伺い知っている。斉藤十一の寸鉄ではないが、人殺しの顔を見てみたいと思ったわけだ。
 佐藤賢一は庄内が生んだ作家でバリバリの現役である。なぜか中世から近世のフランスを中心としたヨーロッパ史に魅せられた人で、それを種にした作品も多い。
 なかんずく肖像を見てみたいと思ったのはロビエスピエールだったのだが、予想に反して童顔で恐そうでも悪そうでもない。ただ純な感じはある。純、これも恐い。研ぎ澄まされるからだ。自然、現日本の政治家に連想が働いたのだが、後世の歴史家は宇宙人を見てなんと評するだろうか。どうもロビエスピエールに似た人は思い浮かばない。まさか鳩氏ではあるまいな。
 言葉で語り尽くせない情報は多い。写真とは趣を異にするが肖像画からの情報は直に心に伝わってくる。革命の戦士を人殺し呼ばわりすると、にらみ返されそうでヒヤリとさせられる。
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