駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

何がどうとは分からないのだが、微かに違う

2019年03月18日 | 人生

      

 

 今朝もマラソン爺さんを見かけたのだが、今朝はどうしたことか途中で走るのを止め、歩きながら私とすれ違った。あれあれと顔色を窺ったのだが息が上がったようでちょいと苦しそうで肩を落としていた。大丈夫かなと二度ほど振り返ってしまった。

 羽生九段がNHK杯を制覇し十一度目の前人未到の優勝回数を果たすと同時に棋戦の優勝回数でも大山十五世名人を抜いて単独トップになった。勿論、どんな棋戦タイトル戦でも強いのだが、短時間の一日決選では特に強い。それと運も強いのだ。同年代の強豪と言われる棋士には滅法強く先手となればなおさらで、郷田も強いのだが後手で羽生相手では勝ち目は薄く、振り駒で郷田に動揺があり勝負は決まった。

 三十年前と違って将棋では明らかに先手が有利になっている。タイトル戦の後手番で五分の星が残せれば九割はタイトルを制することが出きる感じがする。おそらくそういうデータが出ていると思うが、問題になるのであまり話題にしていないようだ。そこへ行くと囲碁はコミがあるし、後手番歓迎の棋士も少なからず居そうだ。

 あまり話題にならないが渡辺二冠が今期は破竹の勢いで勝ちまくっている。A級を落ち勝率五割を切り三十半ばで燃料切れかと思われたのだが、何がどう変わったのかB1を 十二連勝のぶっぎりでA級復帰を果たした。フットサルや競馬が好きでブログを書いたりして、何と言うか庶民的で羽生とは一味違う魅力のある人物だ。

 十年一日のようで日月の運行も微かに変わってゆく。高々二センチの段差に躓き、手にしたつもりの郵便物を落とす、年を取った。あと十五分で始業、やがて桜が咲く、古希を過ぎて否古希を過ぎたからこそ新たな気持ちで働かねばと診察室の椅子に座り直している。

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