駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

トランプは慾張り村の村長

2019年08月27日 | 政治経済

                     


 五十数年前、厚生大臣を圧する勢いの実力医師会長だった武見太郎は医師の集団は3分の1は学問的にも倫理的にも極めて高い集団、3分の1はまったくのノンポリ、そして残りの3分の1は、欲張り村の村長さんだ」と喝破した。

 果たして政治家の場合この内容がどう変化するかは知らないが、慾張り村の村長が相当な割合で存在するのは確かだ。政治家の場合は背後に慾張り村人が控えているところが医師と多少違うかもしれないが、人間の本質を捉えた発言だと思う。さてその慾張り村の村長の最たる人がトランプで、そのために今回のG7サミットは首脳宣言を出すことができなかった。

 全く慾のない人は稀有だし、霞を食べて生きていけない世の中では何某かの慾も必要だろうが、トランプのように自分の利益だけで動いて他人の分まで横取りしていては、巡り巡って世界全体が落ち込み、分捕られた人たちの恨みを買い、結局は自分も落ち込むことになると思う。慾張りは利益だけでなく、権力亡者も慾張りの一種で習近平も慾張り村の村長なのだ。慾張り村の村長は上手くゆかないと他人のせいにするから本当に始末が悪い。

 武見太郎の喝破から学び、慾張り村の村長は1/3に留め、ノンポリを引き込んで、少しは相手のことも考えひいては世界全体をいくらかでも浮かび上がらせる首脳宣言を出せるようにしないと、首脳会議が烏合の衆になる。マクロンは賢いから同方向発言をまとめた紙切れを一枚提出したようだが、賢くても知恵が少し足りないように思う。まだ若く柔軟性はあるようだから一皮剥けてほしい。

 慾張り村の村長の問題は実は引きも直さず慾張りの村人のことで、別に遠い世界のことだはないと申し上げたい。

 さて私は学問的にも倫理的にも極めて高いというほどの自信はないし、さりとてノンポリでもなく、慾張り村の村長ではない。例外でも何某か役に立ちたいと思っている。

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