お米には銘柄産地等級がある。新潟特に魚沼産のコシヒカリに定評があり、倍くらいの値段が付いている。それにしては何処のスーパーに行っても山積みで、ひょっとして魚沼は新潟県よりも広いのではないかと地理上の大発見を報告したくなる。尤も、積んであるだけで高価なので、さほど売れないのかも知れない。
今年の作況指数は平年並みのようであるが、猛暑のため割れがあり一等米の割合が低いのだそうである。等級で値段が違うらしく、農家には打撃のようだ。ところが、たぶん本当だと思うが、割れによって等級が下がった今年の米の味は悪くないそうだ。と言うことはお値打ちで美味しいお米が食べられ、消費者には朗報だ。
よく指摘されてもなかなか是正されないのが野菜の形と値段だ。胡瓜が多少曲がっていても味は変わらないと思う。曲がった胡瓜の酢の物とまっすぐの胡瓜の酢の物を、目隠しして全部当てる人にお目に掛かりたい。どうして極端に見た目にこだわるようになったのか、否消費者はさほどこだわっていないと思う。中間の業者が差別化を図り主導権を握るために、こだわるようにし向けたのではと推測している。料亭でもあるまいし、不揃いの茄子や曲がった胡瓜で怒り出す家族が居るとは思えない。怒り出す亭主にはあんたもと言い返すことだ。
しかしまあ、こうした真っ当でない拘りは民族の力の衰退の兆しではないかと、大袈裟な感慨を持ってしまう。
川本三郎さんの旅のエッセイで四国の片田舎のバーで女性が・・・だといいけどと呟く。米長邦雄がその通りと言いそうだ。朝から余り脱線しないうちにこの辺で。
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