暫く前だがモンスターペアレント逮捕の報道があった。モンスターペイシェントを経験しているのでさもありなんと思ったのを覚えている。身に余る自由と権利が与えられるとそれに振り回されてしまう人が居るのだ。
尤もこのモンスターペアレントやモンスターペイシェントには不適格教師や不適格医師が対峙している。どうも面目ないお互い様だが、不祥事不具合は一方だけということはなく、殆ど必ず対応する部分にも欠陥がある。
身近なので、不適格医者には時々お目にかかる。あらゆる時代あらゆる場所で問題児は居たと思われるので、その割合と取り扱いが不祥事を防ぐ鍵になるだろう。
問題医師は実は開業医には比較的少ない。患者の評価がフィードバックされるからだ。総合病院では時々、信じ難い医師が居た。二十年前は時間があったので、入院させた患者を毎週訪問していた。患者が先生の方が主治医よりもよく来ると言うので驚きカルテを見ると二週間何も記載されていない。こういう医師に限って口は達者で、碌に診てもいないくせに、弁慶の勧進帳のごとく、尋ねればあれこれと答える。幸い病院では看護師の眼が光っており、あんまりの医師はやがて転勤せざるを得なくなる。医局制度の良いところ?は、あいつは困るんだよで、移動させることができたことだ。
世の中には判定が難しいために、判定を放棄して画一的形式的に適応し手続きに問題がなければ認める方式が蔓延している。民主主義の形骸化の一つと思うが、ではどのように内実を図るかと問われれば、政治学者もなかなか良い回答を示せないようだ。受益者負担と同時に受益者評価が欠かせないと思う。